そんな方におすすめなのが、「タチウオのウキ釣り」です。
タチウオのウキ釣りは、身近な堤防で初心者から始められます。
光るウキが海面下に沈んだときのドキドキ感、タイミングを図って上手くアワセが決まったときの達成感で大人気の釣りです。

また、タチウオはクセのない味であり多くの料理に合います。塩焼きにするだけでも十分に美味しく、天ぷら、唐揚げ、ムニエル、刺し身、寿司、様々な料理に抜群の食材となります。骨を揚げた「骨せんべい」も大変美味です。

タチウオは簡単に捌くことができるのも◎
100円ショップ「ダイソー」では、「タチウオのウキ釣り」に必要な道具がほとんど揃います。
今回は、以下の内容でお届けします。
- 「タチウオのウキ釣り」に必要なダイソー商品を紹介します。
- 「タチウオのウキ釣り」の釣り方の解説をします。
- 初心者でもすぐに実践できる「たくさん釣るためのコツ」を紹介します。

筆者はこの釣りで海釣りにハマりました!
「タチウオのウキ釣り」に必須の道具
「タチウオのウキ釣り」に必要なものは以下の通りです。
ダイソーの道具をメインに組む場合は以下のような全体像になります。

パーツ点数が多いですが、ほとんどがダイソーで入手することができます。

ポイントは「半遊動のウキ仕掛け」
ウキは「ウキ止め」~「ウキストッパー」の範囲を自在に動くことができます。
「ウキ止め」の位置を動かせば、深い水深でも浅い水深でも狙うことができます。
この仕組みは後ほど解説します。
早速、ダイソーで何を買えばよいのかを説明していきます。
竿
タチウオのウキ釣り用の竿をダイソーで揃えるなら以下の2本から選ぶと良いでしょう。
| 製品名 | 価格 |
|---|---|
| 振り出し竿 240cm | 税込770円 |
| ルアーロッド 210cm | 税込1,100円 |
・仕掛けの長さがあるので、竿はなるべく長いものが良いです。
・竿は「振り出し竿240cm」が第一候補です。軟らかく、長さもあるため使いやすいです。もし過去に発売されていた「振り出し竿270cm」があればなおよし。
・「ルアーロッド210cm」でもOKです。


入門用のおすすめ竿
ダイソーの竿は軟らかいグラスロッドなので遠投が必要となる釣り場では不向きです。また、サビが発生しやすく、耐久性にやや不満点があります。
タチウオのウキ釣りにハマったら、ダイワやシマノといった大手釣具メーカー製の竿を入手しましょう。タチウオのウキ釣りにおすすめなのは「遠投磯竿3号4メートル」程度の竿です。近距離用には2号、遠投用には4号も使われます。魚を抜き上げる釣りのためある程度強いものが良く、最初の1本は3号が無難です。入門用の磯竿の定番商品はダイワ「リバティクラブ磯風」やシマノ「ホリデーイソ」です。よく売れているのはブレーディングXで補強されている「リバティクラブ磯風」です。3号4.5mなら遠投サビキやライトなカゴ釣りにも使えます。
リール(+道糸)
ダイソーのリールでは以下のリールをおすすめします。
・ナイロン糸3号が付属する「リール2000」がおすすめです。
・「リール3000」にはナイロン糸4号が付属します。こちらでもOKです。税込み770円です。


入門用のおすすめリール
ダイソーのリールは耐久性に不安が残ります。タチウオのウキ釣りを本格的にやりたくなったら、大手釣り具メーカー製の入門リールにランクアップしましょう。
高級なものは不要で、ナイロン3号を100メートルも巻くことができれば十分です。おすすめはダイワ「23レガリスLT3000ーCXH」です。汎用性が高く、他のエサ釣りやシーバス等の中型魚までのルアー釣りにも使えます。ギアが長持ちしてほしい人はシマノの「22サハラC3000HG」や「23セドナC3000HG」がオススメです。

道糸の替えは安物でOK
ナイロンの道糸は何度か使用したら交換してください。ナイロン糸は強度が低下しやすく、糸ヨレも出てくるので、釣りに支障が出ます。安物でOK!ヤマトヨテグス「ガイム」、ダイワ「ジャストロン」がおすすめです。
仕掛け
この釣りはパーツ点数が多いです。分割すると9箇所に分けられます(下図)。

順番に解説します。
1)ウキ止め
【ウキ止めの役割】
「ウキ止め」はウキの浮上を止めるためのパーツです。
ウキは「ウキ止め」~「ウキストッパー」までを動くことができ、ウキ止めの位置を調整することでエサを指定の水深に届けることができます。
ウキ止めを下げると浅い水深を狙うことができ、ウキ止めを上げると深い水深を狙うことができます(下図)。

【ウキ止めの選び方】
「ウキ止め」は様々な種類があります。

米粒のような「ウキ止めゴム」はおすすめしません(上図の左上のタイプ)。このタイプは仕掛けを投げるときにガイド(竿についている糸が通る穴)に引っかかりやすく、飛距離も出ませんし、ウキ止めがズレやすいです。
ダイソーでは、釣り用の「ウキ止め」は販売されていませんが、手芸コーナーの「繊維状ゴムテグス」(税込110円)が使えます(下図)。

ゴム状の糸なのでズレにくく引っかかりにくいです。釣り用品としても十分に使えるので私は普段の釣りにも使用しています。
他にも、手持ちの1号程度のナイロンラインを切って使っても良いです。ダイソーなら「ハリス用釣り糸ナイロン」や、リールに付属の道糸を切って使っても良いです。ただし、あまり太い糸だとガイドに引っかかりやすいので注意してください。
| 製品名 | 価格 |
|---|---|
| 繊維状ゴムテグス | 税込110円 |
| ハリス用釣り糸ナイロン1号 | 税込110円 |

結び方は「内掛け結び」
ウキ止めの糸は道糸に「内掛け結び」にします。難しく聞こえますが、図を見ると簡単、道糸に対して「片結び」の環に何回か糸を通して締めるだけです。


2)シモリ玉
【シモリ玉の役割】
「シモリ玉」は「ウキ止め」を機能させるために使います。
シモリ玉によって、ウキを付けている「スナップ付きサルカン」がウキ止めの位置で止まります(下図)。

【シモリ玉の選び方】
シモリ玉は以下の2点を満たすものである必要があります。
- シモリ玉の大きさ:スナップ付きサルカンのサルカンの環より大きい
- シモリ玉の穴の大きさ:道糸を通しつつ、ウキ止めを通さない大きさ

ダイソー商品でおすすめはまだない
ダイソーでは、手芸用品コーナーの「ビーズ」が使えそうに見えます。試したのですが穴が大きいものが多く、ウキ止めを通過してしまったりしてまだおすすめできるものに出会えていません。
また、ビーズ素材は、シモリ玉と比べると浮力がなく水に沈むことが多いので注意が必要です。ビーズのサイズが小さいのであまり気にする必要はありませんが、専用品のほうが良いのは言うまでもありません。

シモリ玉のおすすめはコレ
シモリ玉もそこまで高価ではないので、できれば専用のものを選びたいです。穴がテーパー状になっていて糸落ちが良いものがおすすめです。
3)スナップ付きサルカン
【スナップ付きサルカンの役割】
「スナップ付きサルカン」はウキを取り付けるために使います(下図)。

ウキの交換が便利になるのでこうした接続具を使用するのが定番です。ただし、ウキに直接道糸を通して使うならこのような接続具は不要です。
【スナップ付きサルカンの選び方】
スナップ付きサルカンはスナップ部分がなるべく大きめのサイズを選びましょう。スナップが大きくないと、ウキをうまく取り付けられない場合があります。
ダイソーでは「スナップ付サルカン3号」がおすすめです。5号でもOKです。一番小さい7号は非推奨です。


サルカン?スイベル?
「サルカン」と「スイベル」は同じ意味です。釣具店では「スナップスイベル」として売られていることが多いです。
シモリ玉とスナップ付きサルカンが一体になったダイソーの「シモリペット」でもOKです。その場合、2)の「シモリ玉」が不要になります。

シモリペットの弱点は糸落ちがあまり良くない点です。
ですので、ここではスナップ付きスイベル+シモリ玉の組み合わせを推奨します。
| 製品名 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| スナップ付サルカン3号 | 税込110円 | 3号が一番大きい。おすすめ。 |
| スナップ付サルカン5号 | 税込110円 | 5号は3号より小さいが使える |
| シモリペット | 税込110円 | シモリペットだとシモリ玉は不要だが、糸落ちはよくない |

シモリペットのおすすめはコレ
ダイソーの製品は全体的にサビやすい傾向にあります。専用品はサビに強く、滑りのよいシモリペットがあります。個人的に使うことがあるのはこのYO-ZURI製のセラミックのシモリペット。
4)電気ウキ(+電池)
【電気ウキの役割】
電気ウキは主にタチウオがエサを食べているか、いつアワセを入れるかを判断するために使います。


夜釣りのウキには、LEDを使わないタイプ(ケミホタルなどの化学発光体を使うウキ)もありますが、LEDと比べると光が弱く、ウキの状態がわかりにくいためおすすめしません。
【電気ウキの選び方】
電気ウキはダイソーでは販売されていないので、釣具店で購入します。
電気ウキにはオモリが内蔵されていてウキ単体で自立する「自立式」とオモリが内蔵されていない「非自立式」があります(下図)。

オモリなしで使いたい場合や遠投したい場合は「自立式」を、手前で釣ることが多いなら「非自立式」を選びます。
自立式は投げているときにブレーキングしないとウキが先行して飛ぶため、糸絡みのライントラブルを起こします。最初はトラブルが少ない「非自立式」をおすすめします。
| 項目 | 自立式 | 非自立式 |
|---|---|---|
| 遠投性能 | 高い | 低い |
| 感度 | 低い | 高い |
| トラブル | 多い | 少ない |

非自立式を自立式として使いたい場合
急遽オモリを外して表層狙いをしたい場合など、非自立式ウキを自立式として使いたいときがあります。その場合、オモリを取り付けられるスナップ付サルカン「ゼロスベル」(釣武者)を使っていればガン玉を取り付けるだけで自立式ウキとして使うことができます。
※スナップのサイズがウキに適合しているか確認してください。
電気ウキのサイズは2号か3号を選ぶと無難です。
ウキの号数の意味は、対応するオモリの号数です。たとえば、2号のウキなら「2号のオモリでちょうどよく使える」という意味です。
電気ウキの発光色は好きなものを選んでOK!赤や緑が見やすく人気です。

中通しウキとカン付きウキ
ウキにはウキの中に道糸が通る「中通しウキ」とウキの先端の環に道糸が通る「カン付きウキ」があります。中通しウキはライントラブルが少ないのが特徴です。カン付きウキは糸落ちがよくエサをすみやかに指定の水深に届けたい場合に適しています。タチウオのウキ釣りではどちらでも良いですが、以下のようなカン付きの棒ウキが定番となっています。
電気ウキには電池が必要です。たいていBR435です。
5)ウキストッパー
【ウキストッパーの役割】
「ウキストッパー」はプラスチックの棒にウキ止めゴムを両側から取り付けるパーツです(下図)。

このパーツはウキが下部に降りてきて絡みを防止するためのものです。
また、ウキがオモリなどに当たって破損・故障することも防ぎます。
そのため、ウキストッパーは他のパーツに干渉しない位置に取り付けます(下図)。

【ウキストッパーの選び方】
かつてはダイソーにも「ウキ絡みストッパー」として売られていましたが、現在は売られていません。
「ウキストッパー」なんて洒落た名前ですが、ウキがそこで止まればよいのです。安く済ませたい場合は、ゴム管を買ってきて1センチくらいに切って、爪楊枝を挿すだけで十分です。

ウキストッパーのおすすめはコレ
このパーツは「ウキストッパー」より「からまん棒」(釣研)という名称でよく知られています。名前が覚えやすいですね。各社から発売されていますが、製品ごとの差は感じません。繰り返し使えるので専用品を買ってもよいでしょう。
6)発光体
【発光体の役割】
タチウオは光に反応する性質があります。発光体はタチウオを誘引する目的で付けます。タチウオは目が良いので、発光体はなくても釣れますが、あったほうが釣果を上げやすいです。

また、発光体によってウキに現れないアタリを感知できたり、仕掛けの絡みを発見しやすくなります。
【発光体の選び方】
発光体はダイソーでは「ケミカルライト」という名前で販売されています。

折ると発光します。

こうした発光体は一般的にはルミカの「ケミホタル」という名前で知られています。ルミカ製のほうがよく光って長時間保ちます。
ダイソーのケミカルライトのサイズは25、37、50、75の4種類がありますが、どれでも問題なく釣れます。
なお、発光体については「明るければ明るいほどよい」派と「適度な明るさが大事」派がいます。
タチウオのウキ釣りでは37、50、75がよく使われます。
50を買っておけば問題ないでしょう。

1)ケミカルライトを折って光らせる。
2)取り付けチューブを7mm程度に切って両側から挟む。
| 製品名 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| ケミカルライト25 | 税込110円 | 6本入、チューブ3本 |
| ケミカルライト37 | 税込110円 | 4本入、チューブ2本 |
| ケミカルライト50 | 税込110円 | 3本入、チューブ1本 |
| ケミカルライト75 | 税込110円 | 2本入、チューブ1本 |

7)オモリ
【オモリの役割】
オモリは狙いの層までエサを沈めるために使います。
10メートルの水深の場所ではオモリは1号あれば十分に仕掛けは沈みます。タチウオのウキ釣りでは2号が標準で使われます。オモリが重ければ重いほど、仕掛けが早く沈み、流されにくくなります。
表層付近(1.5メートルくらいまで)を狙う場合には、オモリを外して狙う場合もあります。


オモリ2号にはウキ2号が適合します。その場に合ったオモリを選ぶ→オモリに合ったウキを選ぶという流れになります。
【オモリの選び方】
オモリにはさまざまなタイプがありますが、中通しタイプの「中通しオモリ」がトラブルが少なくおすすめです。
「中通しオモリ」はダイソーでは「丸型オモリ」という名称で販売されています。

私の住む近くのダイソーの店舗では、この「丸型オモリ」を見かけません。あまり需要がないのかもしれません。
| 製品名 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 丸型オモリ(2号) | 税込110円 | あまりみかけない |

中通しオモリのおすすめはコレ
中通しオモリのなかでも、道糸を切らなくてもオモリの重さを変えられるオモリがあるのでおすすめです(第一精工「フリーシンカー」)。オモリがゴム管で保護されているため、道糸が傷つきにくいのもポイント。
8)スイベル(サルカン)
【スイベルの役割】
スイベル(サルカン)は糸よれの抑制と仕掛けの交換を容易にするために取り付けます。
【スイベルの選び方】
タチウオはそこまで引きが強くないので、スイベルの強度に関してはあまり気にする必要はありません。
ただし、エサをゆっくり落としてフカセ的に狙いたい場合があるので、より軽量な小さめがおすすめです。
ダイソーの「サルカン」の大きさは2号と6号があります。6号のほうが小さいためおすすめです。


スイベルのおすすめはコレ
金属製のスイベルでは、NTスイベル社の「タル型サルカン#22」が最小クラスのスイベルです。もっと軽量な非金属製の接続具もあります。「パラレルサルカン」(FSK)や回転機能がない「パワーノットサルカン」(デュエル)などです。気になる人は色々探してみてください。
9)タチウオ仕掛け
【仕掛けの役割】
タチウオの歯は鋭いので、タチウオの仕掛けのハリスにはワイヤーが使われることが多いです。
「タチウオに切られない」ということがポイントとなります。

太いナイロンや太いフロロカーボン糸を使う仕掛けもあります。
【仕掛けの選び方】
タチウオのウキ釣り仕掛けはダイソーで現在、以下の「2本針」と「水平2本針」の2タイプが販売されています(下図)。

それぞれの仕掛けは以下のような全体像になります。

左の「2本針」は全長40センチ、右の「水平」は全長22センチで夜光玉付きです。
・どちらを買ってもOKです。
・無難なのは写真左の「2本針」タイプ。
・タチウオが仕掛けを噛むと仕掛けがぐちゃぐちゃになります。ぐちゃぐちゃの仕掛けでは釣れません。スペアは必須です。
| 製品名 | 価格 |
|---|---|
| 太刀魚仕掛け(2本針、5号、2セット) | 税込み110円 |
| 太刀魚仕掛け(水平2本針、5号、2セット) | 税込み110円 |

おすすめの仕掛けはコレ
初心者でも安定したセッティングができるのは貫通タイプの仕掛けです。

仕掛けは慣れたら自作!
自作すると安く好みの仕掛けを作ることができます。色々工夫をすると釣果アップして楽しいですよ。
エサ
タチウオのウキ釣りでは以下の2種類が定番エサです。
- キビナゴ…タチウオの主食である「カタクチイワシ」に近いフォルム。
- サンマの切り身…匂いが強く、エサ持ちがよい。
・これらは釣りエサ屋で売っていますが、おすすめはスーパーで買うこと。食用なので新鮮ですし、安いです。特にキビナゴはエサ屋の冷凍モノだとエサ持ちが悪い場合があります。スーパーのものなら塩や専用の液体を使って自分で締め具合を調整できます。新鮮なものなら締めずそのまま使ってもOKです。光沢があって食いがアップします。
・色のついたキビナゴが販売されていますが、効果はよくわかりません。
・キビナゴでアタリが止まったらサンマにしてみると途端にアタリがでたりします。こだわるならエサは2種類以上をローテーションすると吉です。
・活エサのほうが食いは抜群によいです。特にカタクチイワシを泳がせれば、その場にいればタチウオはすぐに食いつきます。また、小アジを泳がせて大型のタチウオを釣る人もいます。
他にも以下の道具はあったほうが便利です。
・ハサミ…糸を切る
・タオル…手を拭く
・プライヤー…魚からハリを外す
・フィッシュグリップ…危険なタチウオを掴む
・絆創膏…タチウオの歯に少しでも触れると血が出ます
これらはダイソーで揃います。気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。

持ち帰り用のグッズ
タチウオの持ち帰り用にはダイソーの発泡スチロールでもタチウオを丸めたら数匹入ります。何度も行くなら専用のクーラーボックスがあると便利です。保温材がウレタン製のものがコスパ◎。
「タチウオのウキ釣り」の基本的な釣り方
ここからはタチウオのウキ釣りの具体的な釣り方について説明します。
1)仕掛けをセッティングする
・仕掛けのパーツの点数は多いですが、結ぶ箇所は2箇所(下図赤矢印)だけです。

・結ぶ箇所以外は、パーツを通したりスナップを開閉して取り付けるだけです。※電気ウキには電池を入れてくださいね。

面倒な人はセットを
最初はセットモノで覚えるのもアリだと思います。
※こちらは発光体をウキに挿して使うタイプです。

スイベルの結び方
タチウオはあまり引きの強くない魚です。自分の自信のある結びかたでOKです。釣り用の結びを知らないかたは、汎用的に使える「ダブルクリンチノット」を覚えておくといろいろな釣りで使えます。
スイベルの環に道糸を2回通して、4~5回巻きつけながら戻り、根元のループに通すだけです(下図)。

(別名:トライリーンノット)
KNOTS3D.comから引用
ナイロン糸は熱に弱いので、締め付ける前に結び目をツバなどで湿らせるのがコツです。

仕掛けの糸はまっすぐに
仕掛けに「クセ」がついていると、魚の食いは途端に落ちます。タチウオが噛んでワイヤーが曲がったら基本的には交換してください。曲がったワイヤーはライターの火で炙るとまっすぐになるものもあります。ナイロンやフロロの仕掛けの場合、使用前に仕掛けの糸がまっすぐになるまでよーく引っ張って伸ばしてから使ってください。
2)ハリにエサをつける
・エサのつけ方には様々なバリエーションがあります。釣果を上げるために気にすることは2つ、「エサが取れにくいこと」「エサがまっすぐになっていること」です。
・キビナゴのオーソドックスな付け方は下図の通り。頭部の硬い部分に通すことと、背骨の部分を巻き込むようにつけるとより取れにくいです。

・キビナゴ1本針の場合、頭部が硬いので、目を通してから一度針を抜き、背や腹に刺すのが一般的な付け方です。
・キビナゴ2本針(垂直・水平)の場合、1本は硬い頭部、2本目は背や腹に付けます。腹~尻尾はタチウオが最終的に飲み込むことが多い箇所です。
・「貫通式」という仕掛けの場合は、針通しを使ってエサの中心部に装着します。
・サンマなどの切り身の場合もほとんど同じです。切り身の場合、皮側から身側に抜き、ハリをひっくり返してもう一度皮側に刺すのが基本です。

・ワームフックのような大きな針なら何度も縫い刺しにするのが船釣り(天秤仕掛け)の付け方です。
・活エサ(カタクチイワシ)の場合は、一本針を「鼻掛け」でOKです。
2)仕掛けを投入する
・「タチウオのウキ釣り仕掛け」は投げて使うのが基本です。遠くに投げれば広い範囲を探ることができます。
・足元や水中の段差(カケアガリ)がタチウオの回遊ルートになっていることもよくあるので、闇雲に遠投すればよいわけでもありません。
・岸からどのくらいの距離で反応があるかを覚えておき、そこを中心的に狙うようにします。


ウキの流しすぎに注意
・「ウキ仕掛け」は放置すると隣の釣り人の方に流れて行ってしまいます。その場合はすみやかに仕掛けを回収して再投入します。
・仕掛けの回収時に、針からエサが取れかけていたり、ハリスがヨレていたら交換します。
3)誘いを入れて食わせる
・タチウオはエサが落ちる動きに好反応を示します。仕掛けは放置せず定期的に誘いを入れるのが基本です。
・誘いの基本はストップ&ゴーです。竿をワンストローク分、手前に引いて止めます。このときエサがゆっくり落ちます。エサが落ちきって少ししたら、これを繰り返します(下図)。

4)タナを探る
・タチウオがよく食う水深(タナ)を探りながら釣ります。
・ウキ下は1.5メートル位で開始して、すぐにアタリがあるようならもっと浅くします。反応がなければウキ下を深くして探っていきます。

・タチウオは活性が高い場合は表層付近にいることが多いです。また、その場に立ち止まるときは立ち泳ぎで上を見ているためか、自分より下にあるエサへの反応が極端に悪くなるようです。周りが釣れていて自分が釣れない場合、浅めを意識してみてください。
・明るいうちや寒い場合は深い場所で釣れることがあります。

タチウオの回遊ルートでエサを動かす
以上をまとめると、エサを動かしてタチウオからの反応を見ながら適切な「岸からの距離」「水深」を探るということです。
5)アタリ~アワセ
・タチウオ釣りのアワセ(竿をあおって魚の口にハリを掛ける)の入れ方は人によって様々です。釣り方やタックル、魚の活性によっても変わります。最終的には自分の最適解を見出すのがこの釣りの面白さの一つです。
・近距離用の典型的な例を紹介します。

- 1)タチウオがエサの腹等に食いつき、ウキがジワリと沈みます。このとき、焦ってアワセてもハリに掛かることはあまり多くないです。
- 2)タチウオがエサを噛んで仕留めます。場合によっては一度エサを離して飲み込みやすいよう咥え直します。タチウオ側に悟られないように慎重に糸フケを取ります。軽く糸を張ると、ガンガン、ゴツゴツというタチウオの感触が伝わってきます。
- 3)タチウオがエサを咥えながら移動します。ウキがゆっくり横移動したり、深く沈んでいきます。
- 4)タチウオが勢いよく走り、水流をつかってエサを飲み込みます。糸が勢いよく引かれますのでこれを見逃さないようにします。軽く糸を張って継続的な重みを感じたらアワセを入れます。
なお、ウキを遠投している場合、ウキの動きで状況を判断してアワセを入れます。近距離から練習するとわかりやすいです。

口に掛けることは狙わず、超遅アワセで飲み込ませて掛けるのがやりやすいです。ハリの数が多ければもっと早いタイミングでアワセ入れても掛かります。
6)取り込み
・アワセの後は糸をたるませないように気をつけながら、すみやかに糸を巻き上げます。
・足元までタチウオが来たら、竿の弾力をつかって抜き上げます。竿を立てすぎて穂先を折らないように注意してください。
「タチウオのウキ釣り」でよく釣れるコツ
特に重要なコツに絞って紹介します。
釣れている場所や時間を調べる

・どんな釣りでも、魚を釣るためにいちばん大事なのは、「魚がいる場所で釣りをすること」です。タチウオは回遊魚で群れで動くため、いるとき/いないときに大きな差があります。事前の情報がかなり大事です。
・最近どこで釣れているか調べてから釣りにいきます。タチウオは季節の進行により、潮通しのよい外海から徐々に湾奥に入って来ます。近年は、温暖化や黒潮の大蛇行のせいなのか、年によっては湾奥に来なかったり、来ても一週間だけだったという場合もあります。
・釣れている場所は、釣り具店の情報、海釣り施設の情報のほかに、釣果投稿サービスの「アングラーズ」「カンパリ」、SNS等で調べられます。なるべく最新の情報を集めます。
・釣れている時間帯も調べます。タチウオは日中は沖の深場にいて夕闇が迫ると接岸して捕食行動をとる魚です。夕方~21時くらいまでがよく釣れるという意見が多いようです。なお、マズメ時や高水温期はワインドやテンヤ、冬はウキのようなスローな釣りに分があるようです。
・釣り座は、常夜灯周辺などで小魚が集まっているようなポイントがベターです。
仕掛けの工夫
・タチウオはエサがゆっくり落ちる動きに反応しやすいようです。そのため、ハリにつける糸(ハリス)を長くとるのが有効です。
・ハリス自体を長くしなくても、オモリ~エサまでの間を長めに取る(80センチ~1.5メートル程度)と同じ効果があります。既製品の仕掛けを使う場合は、ナイロンやフロロカーボンの糸を足します(下図)。

・ハリスはすべて太めのナイロンやフロロカーボン糸を使うとワイヤーより食いつきは良くなります。ワイヤーを使う場合は極細のものを使うのもポイントです。

市販品ならこういうものを
ダイソーのワイヤーは太く長いので、市販品のこうしたワイヤー部分が短く必要最小限の仕掛けだとなお釣れやすいです。

ライフジャケットで安全に
柵がない場所など、落水の可能性のある場所で釣りをする場合、命を守るために「ライフジャケット」の装着も大事です。

その他のコツはコチラ
タチウオの特集ページをご参照ください。


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