そんな方におすすめなのが、ダイソーで「サビキ釣り」道具をそろえることです。
「サビキ釣り」は、アジ、サバ、イワシなど食べておいしい魚がたくさん釣れる釣り方です。

ダイソーを活用すれば、予備の仕掛けとエサまであわせて3,000円でOK。
釣りに必要なものをすべてダイソーで揃えて釣り場に直行することも可能です。
今回は、リーズナブルかつ快適に「サビキ釣り」をするのに必要な商品と、釣り方のポイントを紹介します。
筆者も実際にやって実績のある方法です。釣り方に不安を覚えているかたはぜひマネしてみてください。
「サビキ釣り」に必須の道具は4つ+エサ
サビキ釣りに最低限必要なものは以下の5点です。
推奨セッティングは以下の通りです。

順番に紹介します!
■竿:ダイソー「振り出し竿270」税込880円/「ルアーロッド210」税込1100円
・サビキ釣りは仕掛けの長さがあるため、竿はなるべく長い方が使いやすいです。
・ただし、小さい子どもなら短めの竿のほうが持ちやすいです。

「振り出し竿270cm」は店頭からなくなりつつあります。
他の竿の候補もあわせて一覧にしました。
製品名 | 価格 | 備考 |
---|---|---|
振り出し竿 270cm | 税込880円 | サビキおすすめ 廃番? |
振り出し竿 240cm | 税込770円 | サビキおすすめ 廃番? |
ルアーロッド 210cm | 税込1,100円 | サビキOK |
ルアーロッド 180cm | 税込1,100円 | サビキOK |
ルアーロッド 1m20cm | 税込1,100円 | サビキには使いにくい長さ |
釣り竿(メタリックブルー) | 税込1,100円 | リールとセット。 竿は180cm。 サビキOK |

本格的な竿との違いは?
ダイソー製の竿は、サビが発生しやすく、ガイドが取れやすいなど作りが甘いところがあります。何度も釣りに行きたくなったら、ダイワ製かシマノ製の竿がおすすめです。サビキ釣りだけなら磯竿2号5メートル前後がベストですが、「遠投磯竿3号4メートル」のほうが様々な釣りに使えます。


■リール:ダイソー「リール2000」税込550円
・3号の糸が付属する「リール2000」が一番扱いやすいのでおすすめ。
・「リール3000」は税込770円とちょっと高くなるが、こちらでもOK。

複数のボールベアリングを入れて改造もできる。
製品名 | 価格 | 備考 |
---|---|---|
リール3000 | 税込770円 | サビキOK 道糸4号付属 |
リール2000 | 税込550円 | サビキおすすめ 道糸3号付属 |
リール1000 | 税込550円 | サビキOK 道糸2号付属 廃番? |
ベイトリール | 税込1,100円 | 非推奨 |

※釣り竿(メタリックブルー)(税込1,100円)はおすすめしませんが、
1日楽しもうという用途ならOK!

こちらのリールは内部がかなり簡略化されており、
ラインローラーがほぼ回らないので糸絡みが多くなる。

本格的なリールとの違い
ダイソーのリールは、シマノやダイワといった大手釣具メーカー製リールにくらべて耐久性が劣り、ライントラブルが発生しやすいです。とりあえずダイソーで始めて「なんとなく使いにくいな」と感じた方はシマノなら「C3000」、ダイワなら「LT3000-C」サイズのリールがおすすめです。


■仕掛け:ダイソー「サビキ仕掛け ピンク 4号 3本針 2セット」税込110円
・ハリのサイズは「4号」が無難。
ハリのサイズは大きすぎると食わないことがあります。
(ハリのサイズ目安)
対象魚10センチ以下:1号~4号
対象魚10~20センチ:4号~7号
・ハリの装飾(バケ)の色は「ピンク」が無難。
「ピンク」を基本として、「ハゲ皮」「ケイムラ」が効くときがあるため、可能なら3種類揃える。

・仕掛けはぐちゃぐちゃになったり切られることもあるので予備は必須。
・当日の状況にあわせるためにサイズ、色ともにいくつか余分に持っていくとなおよし。
・「ジグサビキ」はルアーに接続して使うものなので間違えて買わないこと。
製品名 | 価格 | 備考 |
---|---|---|
サビキ仕掛け ピンク | 税込110円 | 3本針2セット。針は4号/6号 |
サビキ仕掛け ハゲ皮 | 税込110円 | 3本針2セット。針は4号/6号 |
サビキ仕掛け ケイムラ | 税込110円 | 5本針1セット。針は4号/6号 |
ジグサビキ | 税込110円 | 2本針2セット。針は6号/8号/10号、非推奨 |

見つけたら買い!ケイムラサビキ!
2025年6月にケイムラサビキ仕掛け(5本針1セット、110円、4号と6号)が発売されました。ケイムラとは「蛍光紫」カラーのこと。水中は青色の世界。魚も青や紫といった短い波長の光を見ることに長けています。ケイムラはそんな魚の眼の特性に合わせたアピール・カラーです。ダイソーの従来のサビキ仕掛けは針数が3本と少ないものですが、ケイムラサビキは5本針。これはサビキの針数としては一般的で便利です。人気のため現在は入手困難な状況ですが、見つけたらぜひゲットしておきたい仕掛けです。

サビキバリのコツ
小さいハリしか食わない場合があるので、余裕があれば釣具店でハリの大きさが1号~2号クラスの仕掛けを用意しておくと活躍してくれることがあります。3パックまとめて300円程度の安いものでOK。

■下カゴ:ダイソー「サビキカゴ 2個入り 10号」税込110円
(かごのタイプ)
・ダイソーの「サビキカゴ」は以下の2タイプあります。

・「標準タイプ」:エサの出が良く、2個入りでコスパ○。
・「ワンタッチタイプ」:エサを挟んで入れられるので手を汚したくない人むけ。
(かごの重さ)
・サビキカゴの重さは6号と10号があり、水深が深い場所では10号を選びます。
・1つ選ぶなら「標準タイプ」の10号が無難です。
・カゴは根掛かりや大物が掛かって紛失することがあるため、スペアの用意を推奨します。

多彩なサビキカゴ
サビキカゴには材質や形状でさまざまなバリエーションがあります。鉄製カゴやフタ付きのカゴ、天秤タイプなどなど。結構奥が深く、釣り場ごとの相性もありますので、よく釣れている人のかごを観察してみてください。
■エサ:釣り具店「アミエビ」400円~/「アミ姫」(マルキユー)など
・エサは釣果的にもコスパ的にも釣り具店の冷凍「アミエビ」を推奨します。
・アミエビの量は1人1kg(1/16切、レンガサイズ)あれば数時間楽しめます。
・個人的なおすすめは気兼ねなく使える2kgサイズ(1/8切)。
・アミエビは冷凍されているので、事前に解凍するか、釣り場で水に漬けて解凍します。
・国産と中国産のアミエビの違いは水分・異物の含有量とアミエビの粒立ち。
・ベストは国産、最初は中国産でOK。

・常温エサの「アミ姫」などは、アミエビの代用として使えます。絞るだけで手が汚れず簡単。
・常温エサのデメリットは価格がやや高く、アミエビに比べると若干釣果が落ちる場合があること。


■ダイソーの「常温保存アミエビ」はどうなの?
2025年4月27日~「常温保存アミエビ」がダイソーで発売されました。価格は250g入りで220円(税込)。大手メーカーの常温アミエビとほぼ同じ位のグラム単価です。ただし、「アミ姫」などと異なり、アミエビの粒が残っていないタイプです。表層付近に漂う傾向があり、普通に使うと釣果は落ちてしまいます。米ぬかや小麦粉を混ぜる、など一工夫が必要なようです。


糸の結び方
仕掛けの結び方は「クリンチノット」が覚えやすいです。
環に通して、4~5回巻きつけながら戻り、根元のループに通すだけです。

ダイワHP クリンチノット
ナイロン糸は熱に弱く、締め付ける前に結び目をツバなどで湿らせるのがコツ。
(参考)上カゴ式サビキ
以上は、カゴをサビキ仕掛けの下につける「下カゴ式」仕掛けです。たくさん釣れているときは手返しがよく好釣果が望める仕掛けです。
これに対して、サビキ仕掛けの上にカゴをつける「上カゴ式」の仕掛けもあります(下図)。

エサが上から落ちてきて仕掛けの付近に自然に漂うため、放置する場合やちょっと投げて水深が深い場所を狙いたい場合に使われます。

他にも便利な釣りグッズがダイソーで揃います。
たとえば、以下の道具があれば一通りの釣りは可能です。
・ハサミ…糸を切る
・発泡スチロールと保冷剤…魚の持ち帰り
・タオル…手を拭く
・水汲みバケツ…手洗いや釣り場の掃除
・プライヤー…魚からハリを外す
・フィッシュグリップ…魚を持つ
気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください。
「サビキ釣り」の基本的な釣り方
1)カゴにエサを入れる。

画像はダイワHPから一部引用

画像はダイワHPから一部引用

エサの入れ方に注意
通常、エサはカゴいっぱいに入れず、カゴの半分~八分目にします。エサの隙間に水流が入らないとエサが出ていかないためです。
ただし、エサを軽く入れすぎると表層だけにエサが撒かれて釣れない場合もあります。底までエサを届かせたい場合は、エサを入れた後、トントンとカゴを地面に当てて適度に空気を抜くとよいです(標準タイプカゴの場合)。

2)リールの「ベールアーム」を起こして、サビキ仕掛けを海におろす。

3)「ベールアーム」を戻し、竿で仕掛けを上下させカゴからエサを出す。

4)アタリが出たら、巻きあげる。

5)アタリがでなければ、仕掛けを回収し、再度カゴにエサを入れる。
「サビキ釣り」でよく釣れるコツ
サビキでよく釣るためのコツ集です。
釣れている場所や時間を調べる

・どんな釣りでも、魚を釣るためにいちばん大事なのは、「魚がいる場所で釣りをすること」です。
・アジ、サバ、イワシは6月~11月に釣れることが多いです。これらの回遊魚はいるとき/いないときの差が特に激しい魚です。釣りに行く前に必ず最近どこで釣れているか調べてから釣りにいくことをおすすめします。
・釣れている場所は、釣り具店の情報、海釣り施設の情報のほかに、釣果投稿サービスの「アングラーズ」「カンパリ」、SNSで調べられます。なるべく最新の情報を集めてください。
・「釣れている時間」もできれば調べましょう。昼間は釣れず、朝、夕だけ釣れているというケースもめちゃくちゃ多いです。昼間の釣れない時間帯用には、「ちょい投げ釣り」など別の釣り方を用意していくと退屈しません。

5歩 歩いて爆釣
・同じように見える釣り場でも特別に「ここだけ釣れる」というポイントがある場合もあります。夜だったら「常夜灯の近く」や昼だったら「水深の深い場所」など。
・5歩隣に移動するだけで釣れることもありますので、周りの釣り人をよく観察してみましょう。
・釣れなければ面倒くさがらず場所移動することも検討しましょう。
アタリが多い層を探る

・イワシは表層、アジは底層にいることが多い魚です。サバはその中間が基本です。
・魚がいる層は時間帯によっても変化します。狙いたい魚がいる層(釣り用語で「タナ」といいます)に仕掛けを届けるよう心がけます。サビキ仕掛けの上のハリに魚がついたら今度は少し浅めを狙う、など随時調整します。
・仕掛けを連結して長くすると釣れる確率アップ。ただし、仕掛けが複雑になるとトラブルも増えます。

長い竿の人が釣れるケース
5メートルくらいの長い竿の人が沢山釣っていて、短い竿の人はいまいち釣れていない場合があります。岸壁近くはスズキなどのフィッシュイーターが隠れていて小魚が警戒して近寄らないことがあります。また、岸壁から数メートル先が深くなっていてそこが回遊魚のルートになっている場合もあります。こんなときはポイントをダイレクトに直撃できる長竿が有利になります。他にも、長竿には針掛かり後のバラシを軽減する効果もあります。

仕掛けとエサが同調するようにする

・サビキ釣りは撒きエサ(コマセ)の中に仕掛けを入れて、エサと間違わせてハリを食べさせる釣り方です。
・エサの拡散範囲に魚が集まりますので、そこに仕掛けがくるように調整します。これを釣り用語で仕掛けとエサの「同調」といいます。
・海流が速いとエサがすぐに流されるので「同調」が難しくなります。
・数人で並んでサビキ釣りをする場合、流れの下流側(潮下)のほうが「同調」が起きやすく、釣れやすくなります。
・エサを数人で集中投下すれば、効率的です。サビキ釣りは近くで釣りをするとお互いにメリットが出ますので、一声かければ、隣で釣らせてくれることが多いです。
サビキの色、大きさを変えて反応が良いものを選ぶ

・サビキのサイズには注意しましょう。ターゲットがシラスなど小魚を追っているときは、大きなサイズのサビキによく食いつきます。逆に、小さなエサを食べている場合、小さなサビキでないと全く釣れないということもあります。
・この「ハリが大きすぎて釣れない」ケースは結構多いと思います。小さめの針から使い様子をみるのが賢いやり方です。
・ハリから魚が外れてしまうこと(バラシ)が多い場合は、ハリのサイズを上げます。
・「ハゲ皮」「ピンク」「ケイムラ」などの特定のサビキばかり釣れるということがあります。
・以上のことから、サビキのサイズや色はいくつか用意していくと状況に対応しやすくなります。
・2つの仕掛けを連結してどちらの反応が良いか調べると面白いです。ダイソーの「ピンク」と「ハゲ皮」の3本針同士ならトラブルが起こりにくいです。
・「魚がいるのに食わない!」という場合は、「本物のエサを針につける」とあっさり釣れることも。撒き餌と同じアミエビをつけたり、オキアミ、虫エサ(アオイソメ、イシゴカイ等)、魚の切り身をつけたりします。

渋い状況に強いトリック仕掛け
・アミエビを簡単に針に付けたい人は「トリック仕掛け」がおすすめです。マルフジというメーカーのトリック仕掛けはハリが2本ずつ付いているので、アミエビがつけやすくおすすめです。釣り具店で400円くらいで買えます。ハリサイズは6号前後がよく売れています。

・「トリック仕掛け」を使う時には、専用のエサ付け器があると便利です。容器にアミエビを入れて、「トリック仕掛け」の針をこすってアミエビをつけます。

こまめにエサを入れて群れを逃がさない

・サビキのエサは、一度に大量に撒くより、小まめに継続的に撒くことがコツです。「通りかかった群れをその場に足止めさせる」イメージです。エサを大量に撒いても魚を呼び寄せることができる範囲は限定的です。
・仕掛けを上げて釣れた魚を外している最中に「群れがどこかへ行ってしまう」場合があります。そのため、釣れた魚はなるべく素早く外して次の投入をなるべく早くします。釣り針から魚を外す前にスプーンなどで少しエサを上撒きして魚を足止めするのも賢いやり方です。
・長時間釣りをする場合は特に、アミエビは少しずつ使い、群れがきたタイミングで集中的に使うようにします。常にアミエビをたくさん使い続けると、いざ群れが来たときにエサが「足りなくなった」ケースが起こりがちです。最初はペース配分がわからないので、エサは常温エサも含めて多めに用意すると吉です。

反応がよい動きを探る

・魚には「つい食べてしまう」エサの動き方がありますのでそれを探しながら釣ります。
・アジ狙いの場合、仕掛けの落下時(フォール)に反応して食うことが多いです。
・落下速度にも気を使うと、釣果アップすることがあります。重めのカゴを使い、ある程度高速に仕掛けを沈ませるとサビキのハリが生き物のように動くためか食いつきがアップすることも。
・アジの場合は「止めているときに食う」ことも多いです(特に暗い時間帯)。
・ベテランは「糸を張らず緩めず」の状態で待つ人が多いです。これを「ゼロテンション」(ゼロテン)といい、カワハギやフグ系の船釣りでよく用いられます。糸を張りすぎると魚が警戒する場合に効果的です。
・時期や時間等で反応しやすい動きが変化しますので、いろいろと試してみてください。
手返しアップで釣果アップ

・仕掛け投入~針外し~再投入の「手返し」を上げることで釣果は確実にアップします。
・「サビキ仕掛け」は針が多く、絡みやすい仕掛けです。仕掛けが絡むと、釣りがストップしてしまい、群れもどこかに行き、効率が落ちてしまいます。
・糸絡みは仕掛けがたるんだ状況で起こるので、魚が掛かった後は仕掛けはなるべく張った状態で管理するようにします。
・魚がたくさん掛かると、暴れまわって仕掛けの弛みが生じやすくなります。たくさんの魚を一度に狙うより、1匹か2匹ずつ狙って上げるほうが糸がらみを避けることができます。
・複数匹を同時に狙いたい場合は、1匹かかった後は少しずつ糸を巻くと糸の張りが保たれるので仕掛けが絡みにくくなります。
・重めのカゴやオモリを使うと仕掛けの張りが保たれやすく糸がらみが減ります。ただし、カゴやオモリが重すぎると針掛かりした魚が針ハズレする「バラシ」が増えますので、ほどほどに。
・魚を外すときは、カゴやオモリを固定して仕掛けの張りを保ち、上の魚から外します。
・針外し用の道具があると、簡単に針が外れます。針外し器はダイソー製フックリムーバー(税込220円)もありますが、釣具メーカー品がおすすめ。

初期状態では動作がぎこちない。
注油して使用すると◯。

・効率アップのために下カゴにエサを素早く入れる「吸い込みバケツ」なる商品もあります。バケツの中でアミエビと海水を混ぜてシャバシャバのアミエビの水溶液を作り、その中で下カゴを上下させるだけでエサが入るものです。

ダイソーサビキカゴを入れる
普通のバケツで代用している人もいますが、この「吸い込みバケツ」ではバケツ底面に下カゴが入る溝が切ってあり、エサを無駄なく使えます。ダイソーのサビキカゴでももちろん使えます。


今回は、たくさん釣るためのポイントをやや詳しく紹介しました。実践できれば、いきなりベテラン勢に負けない釣果が出ることも夢ではありません。ぜひ挑戦してみてください。
「釣りをやってみたいけれど、何から始めていいかわからない」
「なるべく安く道具をそろえたい」
「食べられる魚を手軽にたくさん釣りたい」