堤防で青物等回遊魚を狙う際に、有利となる「釣り場」と「釣り座」の選び方についてざっとメモ。
- 水温
- エサと流れ(川、潮、風)
- 酸素、光、塩分濃度、濁り
水温
魚は基本的にエサを快適に捕食できるように生活しています。快適さを構成する最も大きな要素の一つが水温です。魚種によって快適に過ごせる水温をその魚の「適水温」といいます。適水温を外れると、やがて魚はエサを食べたとしても成長しなくなり、エサを食べなくなり、うまく動けなくなり、死に至ることもあります。それを避けるために快適な水温の場所へ移動します。たとえばブリの適水温は16℃~21℃とされています(諸説あるので調べました)。大原則としてその魚の適水温を知り、その条件に合うエリアで釣り展開するのが釣果への第一歩です。大阪の沖堤防であれば、9月~10月いっぱいがピークで、11月後半は湾奥のフィールドのほうへ青物等が押し寄せてきます。
秋
秋のシーズン中であれば、ほぼ毎日釣果報告がある場所にします。特に朝マズメ、夕マズメだけでなく、昼間に釣れている場所があればなおよしです。ブリは群れで行動します。釣果報告が頻繁にある場所では、ブリの群れがその場所を回遊ルートにしていますので、釣果はおのずと約束されています。有名なポイント同士でも、ブリの回遊ルートにあるかどうかで歴然とした釣果の差がでてくるのです。あるポイントがブリの回遊ルートにあるかどうかは、堤防での釣果時間を記録していけば簡単にわかります。1時間に1回程度のアタリがある、など周期性があれば、だいたい回遊ルートにあると考えてよいでしょう。なお、群れは食事と繁殖産卵活動のため季節の進行により北から南へ、外洋から内湾へ回遊します。内湾から寒くなるとまた外洋へ出ていきます。季節に合わせた場所選びも大事です。
仮に、そのような場所がすぐに見当たらない場合は、ブリの餌となる魚をヒントしましょう。ブリはイワシやサバ、アジ等、小魚を食べて大きくなります。そのような魚がどこでたくさん釣れているのかを探すのです。良い釣り場ですと、そうした魚がやはり昼間に釣れています。「青物の時合とベイトの時合は同じ」です。昼間に小魚が釣れなければ、青物の期待も薄くなってしまうのです。おすすめは大きな川の河口部!川から流れてくる栄養素でプランクトンが豊富になり、小魚がたくさん集まるため好条件になることが多いです。そして水深が深い場所が隣接していればなおよいです。河口部に沖にせり出した海釣り公園や沖堤防があればとても良いポイントなのです。ただし、そうした好条件の釣り場は場所取り争いも熾烈ですが。

淡水を嫌う回遊魚がまさか川に!?と思われる方もおられるでしょうが、案外、淡水なのは表層から1~2メートルでそこから下は海水だったりします。これは、海上保安庁などが公表しているデータからわかります。淡水と海水部分では塩分濃度や流れの方向が異なるのです。ちなみに、魚群探知機で調べると淡水と海水の境目部分に魚が多くいることがわかります。

水温、酸素飽和量、植物プランクトンの量も重要な要因です。が、なにより釣果情報にアクセスすることが一番手っ取り早いです。
冬
12月に入って寒波が来ると、河川の水は一気に冷えます。河口部も軒並み水温が下がり、アジ・サバなどの食いがガクンと落ちます。気温が一桁になり水温が13度を切るとあれほど釣れていた河口部ポイントは沈黙、ということも起こります。そうなってくると、それより水温が高い場所を求めてエサやブリも移動します。たとえば、シーズンインが早い沖に面した場所はまだ釣れるチャンスはあります。また、流れや風がブロックされた湾の奥の奥は水温が下がりにくいので特におすすめです。そういった場所はタチウオが最後まで釣れているようなポイントなので、釣果情報を見るときの参考にしてください。
春
ブリの場合、春は産卵等のために接岸してくるようです。適水温16℃~を目安にすると出会う機会が多くなります。太平洋であれば黒潮の影響をうける潮通しのよい場所が候補となります。
気象庁の発表している海面水温も助けとなります。等高線や等圧線のように、海面水温も同じように考えます。海面の温度変化が急な場所は、流れやエサが集約するおいしいポイントと考えることができます。これをブリの適水温と重ね合わせます。15℃線~20℃線が狭く集約しているポイントが有力となります。
夏
これもブリの場合、高水温を嫌って夏場は沖合や潮通しの良い場所に回遊することがあります。そのために岸から狙いにくくなることがあります。
適水温に関しては、以下の記事もご覧ください。

釣り座選びは柔軟に
釣り場所についたら、今度は釣り座の選定です。その釣り場で一番釣れている釣座はどこでしょう。詳しい人に聞いたり、しばらく釣り場に通うことで「よく釣れる釣座」があることに気づくでしょう。
よく指南書には、青物は「潮通しのよい釣り座がベスト」と書いてあります。例えば堤防の先端部や角は、水深が深く回遊ルートにアクセスしやすかったり、仕掛けを流しやすかったりすることが多いです。その通りなのですが、このセオリーは多くの釣り人が知っているためシーズンになるとそういった釣り座の競争率は高く、選ぼうにも選べないことが多いでしょう。
また、潮通しの良い場所がベストかというとそうでないことも多々あります。たとえば、私の通う釣り場では、突堤の根本付近のほうが突堤の先端部より好釣果を出していることがたびたびあります。その場合、その場所のほうが何らかの理由で流れがあたっていたり、水深が深かったり、カケアガリが近かったり、餌となるアジなどの魚が溜まっていたりして条件が良かったりします。(現にその場所は、大型船の船着き場のために水深が深いことがわかっています)。青物の釣果だけでなく、サビキ釣りをしている人の釣れ具合も釣り座選びのヒントになってくるのです。
釣れる距離と水深を探せ
釣りを始めたら、岸からどれくらいの距離で釣れているかをチェックしましょう。岸から20メートルのちょい投げ程度なのか、かなり遠投しているのか、足元なのかを自分や他の釣り人の釣れ具合から検討します。
また、魚が釣れている水深(タナ)もかなり大事です。距離と水深は釣れた人に聞きに行くのがてっとり早いです。ぶっきらぼうに尋ねるのではなく、きちんと敬意を払って情報交換すると快く教えてくれるはずです。聞きに行くのが大変なときは、釣果のあった仕掛けから推測します。
水深は、ブリの適水温から推測することも可能です。ブリの適水温は17℃前後、メジロはそれよりも少し高めです。表水温2-3メートルくらいは大きく気温の影響を受けることも覚えておいて損はないでしょう。
水温は季節、気象、海流、水深など様々な要素によって、変化します。一箇所に腰を据えて釣るのであればより深い場所がある釣り座のほうが、釣りの幅が広がります。深い場所があるとそれだけで温度差に対応できるからです。たとえば、数日冷え込んだ日が続いたときに浅場から魚がいなくなったときでも、深場に元気な魚がいたりします。
釣りは魚のいる層(タナ)を意識することでより多くの釣果を望めます。狙うタナは通常釣りの状況に応じて変化させますが、適水温を知っていれば、表層を中心に攻めるのか、底層を中心に攻めるのか、はたまた中層が狙い目なのか事前に検討をつけることができます。たとえば、ブリ狙いで表層20℃で底層17℃だったら、よりブリの好む温度である底層をまずは攻めるのがいいでしょう。

釣り場の水温を知るには
釣り場の水温を知るには、「windy」などのアプリでざっくりと知ることができますし(衛星データなので表層の水温です)、よりダイレクトには水温計やポータブル魚探で測ったり、幸運にも観測ブイが近くにある釣り場でしたらその表水温から中層、底層の水温データを参照することもできます。
釣り場の水深を知るには
釣り場の水深を知るには、浅瀬の場合GoogleMapの衛星写真や、海図アプリ(new pec smart等)を使うことであらかじめ見当をつけることができます。釣り場では、一番安価なのは、ウキ釣りのタナ取りをする要領で簡易的に水深を計測できる道具、「ガルフマン/ダイブサイン」です。1000円そこそこなのですが、非常に便利です。
こちらはウキの上に装着して、その場の水深を計測できる便利アイテムです。仕組み的に回収時にズレるのではと思っていましたが、ズレません。ウキの浮力が低いとうまくタナ取りできないので、浮力の高いウキを使い、ウキ止め糸を使わないといい感じでつかえました。
さらに釣り場で投げて使える魚探(Garmin ストライカーキャスト)を使うことで水温を測ったり、水深を記録したりしています。こうした魚探を使っていてわかったのは、同じ釣り場で同じ季節なら同じような層に魚はいるということです。水温等の条件で魚のタナが決まっていることを示唆します。





















































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