ダイワ「24ルビアス」は山盛り9個の改良点で登場!

リール

ダイワの超軽量リール「24ルビアス」が発売されました。

「ルビアス」といえばダイワ汎用スピニングリールでは軽量・低慣性さを重視した中上級機です。ザイオン製モノコックボディ&ザイオン製ローターが特徴です。シマノの「ヴァンフォード」のライバル機としてよく比較されています。

今回の「24ルビアス」には、4つの「エアドライブデザイン」に加え、ギアやドラグ面でもアップデートがありました。

本記事では前モデル「20ルビアス」との比較でその新アップデートについて紹介します。

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ダイワHPでは触れていない点にも触れています

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見た目の違い

まずは見た目を比較します。

20ルビアスと24ルビアスの見た目
 20ルビアスと24ルビアスの見た目(画像:ダイワHP

金色が除かれガンメタとシルバーのシックな配色となりました。

機能の違い

「20ルビアス」から「24ルビアス」に進化したルビアスのおもな変更点は全部で6点です。

  • 1)軽量
  • 2)エアドライブローター
  • 3)エアドライブベール
  • 4)エアドライブスプール
  • 5)エアドライブシャフト
  • 6)ATD TYPE-L/ATD TOUGH
20ルビアスと24ルビアスの比較
「20ルビアス」は「FC LT2000S」
「24ルビアス」は「LT2000S」で比較(リール画像:ダイワHP
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20ルビアス「FC LT2000S」は22年の値上げ前は38,400円でした。

さらに、マイナーアップデートとして以下の3点も変更されています。

  • 7)マシンカットタフデジギア
  • 8)メインシャフト素材選定
  • 9)ツイストバスターⅢ

1)軽量化

各サイズ0~5グラム軽量化されました。

「軽さ」を追求している機種ですから、5グラムの軽量化でも素晴らしいことですね。

この軽量化はおもに、2)~4)までの「エアドライブデザイン」という新デザインによって達成されています。

整理しながら順番に見ていきましょう。

2)軽量・低慣性な「エアドライブローター」

「20ルビアス」では肉抜きデザインが特徴の「エアローター」でしたが、「24ルビアス」では「エアドライブローター」に進化しました。

ダイワ「エアローター」と「エアドライブローター」の断面図
出典:ダイワHP

「エアドライブローター」とは、球体を意識したデザインによって剛性を維持しつつ軽量化されたローターのことです。

エアドライブローター(AIRDRIVE ROTOR)の形状は球体
画像出典:ダイワ イグジストHP

球体の形状と軽量化によってローターが「低慣性」になります。

低慣性のローターのメリットは以下の通りです。

低慣性ローターのメリット
  • 操作性UP」:ハンドルの巻き始めるときとハンドルを止めるときが軽くなり、思い通りのスポット、コースに通しやすくなり、ルアーに思い通りのアクションをつけやすくなります。
  • 巻き感度UP」:ハンドルを巻いているときに、水中の様子がわかりやすく、流れの変化やアタリを感じやすくなります。

AIRDRIVE ROTOR

独自の理論により、球体からそのまま切り出したかのような新形状を導き出し、そこからさらに不要な肉を徹底的に削ぎ落すことで、剛性を維持したまま、大幅な軽量化を実現します。操作性、感度の向上に繋がる巻き出しの軽さが飛躍的に向上しました。

ダイワ 24ルビアスHP

3)軽量化した「エアドライブベール」

エアドライブベール」はベールアームの小径化によって軽量化したベールです。

エアドライブベール(AIRDRIVE BAIL)は細い線径のベールです
画像出典:ダイワ イグジストHP

ベールが軽くなると、ローター全体が軽量化されローターの低慣性さがさらにアップします。

軽量化で気になるのは強度ですが、実釣に必要な強度は確保されているそうです。

また、ベール傾斜角の最適セッティングでトラブルレス性が向上しています。

エアドライブベール(AIRDRIVE BAIL)はベール自体に傾斜があることがポイント
画像出典:ダイワ イグジストHP

AIRDRIVE BAIL

剛性と軽量性をもたらす中空パイプ構造を採用してきたエアベールを、さらなる軽量化を実現するべく、必要強度を維持しながら小径化。ラインがベールからラインローラーヘと、よりスムーズに移行可能な最適なベール角度に傾斜セッティング。さらなる軽量性、トラブルレスを実現しました。

ダイワ 24ルビアスHP

4)軽量化した「エアドライブスプール」

「エアドライブスプール」は、薄肉設計によって軽量化されたスプールです。

24ルビアスのエアドライブベール
画像出典:ダイワ 24ルビアス特集ページ

スプールの軽量化は2つの効果があります。

1)操作性アップ
 :タックルが軽いことで操作性がアップするのは、他のリールのパーツにも共通します。

2)ドラグレスポンス向上
 :スプールの重量が軽いことでドラグの滑り出し性能がアップします。

本機では「作動抵抗の少ないドラグ音発生機構」を搭載することで、ドラグレスポンス向上にさらに磨きをかけています(下図)。

エアドライブベールのドラグ音発生機構
ドラグ音発生機構の模式図。
エアドライブスプールは左右非対称形状の溝によって引っ掛かり抵抗が少ない。

AIRDRIVE SPOOL

不要な肉を削ぎ落し、軽量化を突き詰めた薄肉設計。スプールスカート部の薄肉設計はもとより、スプール内部の肉抜きに至るまで徹底的に軽量化。スプールが軽量となることで、巻き出しの軽さやキャスト動作などの操作性が向上しました。さらに作動抵抗の少ないドラグ発音機構により、ドラグ作動時のレスポンス向上を実現します。

ダイワ 24ルビアスHP

5)巻き心地アップ「エアドライブシャフト」

「エアドライブシャフト」とは、メインシャフトまわりの円滑化システムです。

これによって低負荷時のノイズ低減、高負荷時のトルクアップを実現します。

ちょっと詳しい構造解説

「メインシャフト」はスプールを上下させるパーツです。「ピニオンギア」はローターを回転させるギアです。下図のようにピニオンギア内部をメインシャフトが通る構造になっています。

メインシャフトとピニオンギアの位置関係
画像は出典から改変:ダイワHP

下図のように、従来のエアドライブシャフト「なし」の場合、メインシャフトとピニオンギアが直接接触するため、摩擦抵抗がかかる構造になります。

エアドライブシャフトがない場合の模式図
エアドライブシャフトなしの場合の断面図

それに対して、エアドライブシャフト「あり」だと、以下の2点の工夫で摩擦抵抗を低減します

1)メインシャフトをカラーで支持する
2)ピニオンギアをボールベアリングで支持する

エアドライブシャフトがある場合の模式図
エアドライブシャフトありの場合の断面図

これによりメインシャフトとピニオンギアがよりスムーズに動くので、主に高負荷時の巻きトルクがアップします。

AIRDRIVE SHAFT

メインシャフトとピニオンを非接触構造とし、摩擦抵抗をゼロにするリニアシャフトを、さらにピニオンの両端をBBで支持することで、入力されたパワーを最大限回転力ヘ繋げることを可能としたシステム。さらにメインシャフトを高精度カラーで支持することにより、回転ノイズを徹底的に減らすことを可能としました。

ダイワ 24ルビアスHP
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「エアドライブシャフト」はシマノで言えば「X-SHIP」と「インフィニティドライブ」に相当する機能です。

6)滑り出しが軽いドラグ「ATD TYPE-L」と耐久性重視の「ATD TOUGH」

4000番クラスまでには「ATD TYPE-L」が搭載されています。これは「ATD」より滑り出しが軽くなったドラグです。

「ATD TYPE-L」はダイワの滑り出しが軽いドラグシステム
ダイワHP イグジスト

下図は、従来の「ATD」と「ATD TYPE-L」の比較です。

ATD TYPE-Lの性能説明。初期の瞬間的な引っ張りに対しても滑らかにドラグが出ます。
ダイワHP イグジスト

ATD TYPE-L」はフッキング時等の瞬間的な引っ張りに対するドラグ値の上昇を抑えています。そのためライトラインでの使用に適しています。

シリーズ中で最も大きな番手の「LT5000D-CXH」には、「ATD TOUGH」が搭載されています。これは、ATDにカーボンワッシャーを用いた高耐久のドラグです。

ATD TYPE-L
魚の引きに合わせスムーズに作動し、滑らかに効き続けるATD。その初動レスポンスを高めたATD TYPE-L。滑り出しと追従性を追求し、ドラグ設定を気にすることなく、ファイトに集中することが可能となりました。

ATD(TOUGH)
魚の引きに合わせスムーズに作動し、滑らかに効き続けるATD。ATDタフではカーボンワッシャーを採用し、高い耐久性能を実現。滑り出しと追従性を追求し、ドラグ設定を気にすることなく、ファイトに集中することが可能となりました。

ダイワ 24ルビアスHP

7)マシンカットタフデジギア+特殊表面処理※

「20ルビアス」ではドライブギアが「タフデジギア」でしたが、「24ルビアス」から「超々ジェラルミン製マシンカットダフデジギア」(MCタフデジギア)となりました。

24ルビアスのマシンカットタフデジギア
画像出典:ダイワ 24ルビアス特集ページ

MCタフデジギアは冷間鍛造+マシンカットによる超々ジェラルミン製の高精度ギアです。

さらに、以下の「汎用小」~「汎用中」のハイギア以上の番手には特殊表面処理でギアの表面硬度を高める特別仕様となっています。

・PC LT2500-H
・LT3000-H
・PC LT3000-XH
・LT4000-XH
・LT5000D-CXH

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ノーマルギアの番手には特殊表面処理はありません

8)メインシャフト素材選定

「24ルビアス」ではメインシャフトの素材を番手ごとに選定するようになりました。

24ルビアスは番手によってメインシャフトの素材が異なる
画像出典:ダイワ24ルビアスHP

・軽量さが求められる「小型~汎用小」番手…アルミ製メインシャフト
・剛性が求められる「汎用中」番手…ステンレス(SUS)製のメインシャフト
(PC LT3000、PC LT3000-XH、LT4000-XH、LT5000D-CXH)

9)ツイストバスターⅢ

公式アナウンスはされていませんので、推測ですがラインローラーの糸ヨレ防止機構の「ツイストバスター」がバージョンアップされていると考えられます。

「20ルビアス」の「ツイストバスターⅡ」から「24ルビアス」では「ツイストバスターⅢ」になっていると思われます。下位の「23レガリス」などにも搭載されていますから、ほぼ確実だと思います。

画像出典:イグジストHP

ツイストバスターⅢでは、溝を設けることでラインローラー上の糸のバタつきを抑制しています。

「24ルビアス」の改良点まとめ

「24ルビアス」の改良箇所をまとめましょう。

ローター:軽量化
ベール:軽量化
スプール:軽量化

これらの軽量化は、特にテクニカルなルアー釣りにうれしい改良ですね。

・メインシャフト:高負荷時トルクアップ、軽量重視/剛性重視
・ドラグ:円滑化/高耐久化
・ドライブギア:高耐久化

これらの更新により、おもに耐久面や高負荷時の性能がアップしています。

さらに、以下の改良も考えられます。

・ラインローラー:ライントラブル低減

アップデート箇所が多く、全体的にバランスのよい改良だったと思います。

番手情報

「20ルビアス」と「24ルビアス」の番手を比較します。

20ルビアスと24ルビアスのラインナップ
赤字はギア比が異なるもの

型番は大きく変わっていますが、カバーする範囲に大きな変化はありません。

注目は「LT5000D-CXH」の追加です。パワー系の釣りには頑丈で重たいリールが通常ですが、キャスト回数が多いショアジギングなどでは疲れて困っている人も多いハズ。頑丈さより軽さを重視したい、そんな人向けのリールです。

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ややこしいぞダイワの型番

とてもややこしいのですが、ダイワは軽量・繊細さを前提とした「22イグジスト」「23エアリティ」「24ルビアス」ではFC(フィネスカスタム)やC(コンパクトボディ)は4000番以下に付与していません。こうした機種ではコンパクトボディであることが基本となり、従来のボディサイズにはPC(パワーカスタム)が付与されるようになりました。

「20ルビアス」は従来の命名規則なので「LT2500S-DH」は従来のボディサイズ、「24ルビアス」だと新命名規則で「LT2500S-DH」はコンパクトボディの機種となっています。

「24セルテート」といったパワー前提の機種では従来どおりの命名規則で、軽量機種にはFC(フィネスカスタム)やC(コンパクトボディ)が付与されます。

ややこしい。

ボディサイズ(推測)

「24ルビアス」のボディサイズは3サイズ展開だと思われます。

ローターサイズは「2000番、2500番、3000番、4000番」の4サイズであり、「LT5000D-CXH」は4000番のローターだと思われます。

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23エアリティと同じ前提の話です

24ルビアスの番手別パワー
(仮バージョンです)23エアリティのスペックからの推定です。
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微妙に違うピニオン部のボールベアリングの種類

「小型」ボディの番手… 「SUS」2つ/巻き心地重視
「汎用 小」ボディの番手…「SUS」1つ「CRBB」1つ/巻き心地と防錆性のバランス設定
「汎用 中」ボディの番手…「CRBB」2つ/サビに強い

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ほそく
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20LUVIASの人気番手(2024/7:Amazon)

1位 LT4000-CXH

2位 FC LT2000S
3位 LT3000S-CXH

4位 FC LT2000S-XH
5位 FC LT2500S

6位 FC LT2500S-XH

7位 LT2500-XH

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