トリックサビキの必需品「餌つけ器」。
どれを買っていいのか迷いませんか?
今回は以下の5種類の餌つけ器を購入し比較しました。
| メーカー | 商品名 | 略称 |
|---|---|---|
| 第一精工 | スピード餌つけ器 | 青 |
| 第一精工 | スピード餌つけ器W | 赤 |
| モリゲン | エサつけ名人 | 緑 |
| ナカジマ | サビキ通りゃんせ | 黄 |
| ダイソー | 釣り用エサトレー | ー |

第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)
モリゲン「餌つけ名人」(緑)
ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)
ダイソー「釣り用エサトレー」
比較するポイントは以下の3つです。
餌つけ器で迷っている方はぜひ参考にしてください。
設置方法
まず、餌つけ器を設置する方法として以下の4つのケースを検証しました。
- 地面に置く場合
- バケツに設置する場合
- 三脚に設置する場合
- 手すりに設置する場合
1)地面に置く場合
まず、餌つけ器を地面に置いて利用する場合です。

アミエビを乗せる皿の位置が地面から高いとつけやすくなります。
アミエビが地面に近いと、トリック仕掛けが地面に当たって引っかかったり、竿が地面に当たったりして餌がつけにくいです。
計測してみたところ、多くの製品で40mm前後でした。ダイソーだけは極端に低いです(下図)。

実際に使ってみると、ダイソーの餌つけ器以外の製品は、「地面でもまあ使える」という印象です。
これに対して、ダイソーの餌つけ器は地面に直置きではまず使えないと思ってよいでしょう。
| 機種 | 皿の高さ |
|---|---|
| 第一精工「スピード餌つけ器」(青) | 38mm → ◯ |
| 第一精工「スピード餌つけ器W」(赤) | 41mm → ◯ |
| モリゲン「エサつけ名人」(緑) | 37mm → ◯ |
| ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄) | 37mm → ◯ |
| ダイソー「釣り用エサトレー」 | 13mm → ☓ |
2)バケツに設置する場合
餌つけ器を地面に置いて使用すると「竿が地面に当たる」「餌つけ器がズレやすい」という問題があります。
そこで、餌つけ器をプラバケツや水くみバケツなどの「バケツ」の上に設置して使用する方が多いです。
餌つけ器がどのサイズのバケツに適合するか知るために、餌つけ器の底面の取り付け幅を計測しました。
餌つけ器のバケツ取り付け幅
第一精工「スピード餌つけ器」(青)

「青」は205mmでした。
第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)

「赤」は受け皿なしで210mmでした。受け皿を展開すると、210mmより狭くなります。
モリゲン「エサつけ名人」(緑)

「緑」は内側は202mmで外側の最大は240mm程度でした。最も広い範囲に対応します。
ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)

「黃」は内側163mmで、外側190mm程度でした。コンパクトです。
ダイソー「釣り用エサトレー」

ダイソーの餌つけ器は最もコンパクトな146mmでした。
バケツへの取り付け例
釣りで使われるバケツには様々なサイズがありますが、20センチ前後のものが多いです。
たとえば、使用者が多いダイソーのベージュの水くみバケツ(21センチ、500円)に取り付けられるのは、「青」「赤」「緑」の3種です。
第一精工「スピード餌つけ器」(青)

第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)

受け皿を広げるとロックされる感じになる
モリゲン「エサつけ名人」(緑)

ちなみに、「緑」はワンサイズ大きなダイワの24センチサイズのバケツに乗せることができました(下図)。
モリゲン「エサつけ名人」(緑)

しっかりとハマっているというより乗っている印象。
何かに乗せて使うことを想定する場合、「緑」が一番対応幅が広いです。
なお、ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)は小型の水くみバケツなら取り付け可能です。また、三脚取り付け用のスリットを利用すればプラバケツに取り付けすることも可能です。ケースと組み合わせて使う「サビキ通りゃんせDX」という商品もあります。
| 機種 | バケツ 主要対応幅 | ダイソー 21cmバケツ |
|---|---|---|
| 第一精工 「スピード餌つけ器」(青) | 約205mm | ◯ |
| 第一精工 「スピード餌つけ器W」(赤) | 約210mm | ◯ |
| モリゲン 「エサつけ名人」(緑) | 約202mm | ◯ |
| ナカジマ 「サビキ通りゃんせ」(黄) | 約163mm | ☓ |
| ダイソー 「釣り用エサトレー」 | 約146mm | ☓ |

波止の車止めに設置してみた
車止めのサイズはいくつかありますが、20cm幅の車止めでは「青」「赤」「緑」がハマりました。

3)三脚に設置する場合
立って釣りをする場合、餌つけ器を三脚に取り付ける方法がポピュラーです(下図)。

画像は第一精工HP
餌つけ器の三脚取り付け部はメーカー独自の形状になっています。
そのため、手持ちの三脚に餌つけ器を取り付けられるかは購入前に調べておく必要があります。
今回比較する5製品の餌つけ器の裏側「取り付け部分」を見てみましょう。
餌つけ器の三脚取り付け部分の形状
第一精工「スピード餌つけ器」(青)
第一精工の「青」の三脚取り付け部分は2穴です。前後に2穴ずつ空いていますが、前後で穴の間隔やサイズが少し異なります(下図)。

こちらは、同じ第一精工の「サーフ三脚」に取り付け可能です。
ちなみに、ダイソーの「竿立て用三脚」への取り付けは不可です。
第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)
第一精工の「赤」の三脚取り付け部分は3穴です。前後2箇所の穴の間隔は同じです(下図)。

こちらは第一精工の「サーフ三脚W」に取り付け可能です。

取り付ける三脚に注意
同じ第一精工の三脚でも、「サーフ三脚レバー式DX」「サーフ四脚」には「青」「赤」のいずれの餌つけ器も取り付けできないので注意してください。詳しくはメーカーHPを参照ください。
ちなみにダイソーの「竿立て用三脚」への取り付けは不可です。
モリゲン「エサつけ名人」(緑)
モリゲンの「緑」は穴ではなく、マルチな三脚に対応すべく「スリット」となっています(下図)。

左側が取り付け用のスリット
これによって、第一精工の「サーフ三脚」「サーフ三脚W」のどちらの三脚にも取り付け可能となっています。
ちなみに、ダイソーの「竿立て用三脚」のアーム部に取り付けようとするとかなり斜めになります(下図)。

この状態ではあまり使えないと思います。
ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)
ナカジマの「黄」は「スリット」が前後に2パターンあります(下図)。

2種のスリットがある
これによって、第一精工の「サーフ三脚」「サーフ三脚W」ばかりか、ダイソーの三脚も含めて多くの三脚に取り付けが可能となっています。
ダイソーの三脚でもかなりしっかりと取り付け出来ます(下図)。

竿掛け部分につけると少し斜めになります(下図)。

この状態でも使えないことはない印象です。
「黄」は最も多くの三脚に取り付けすることが可能です。
ダイソー「釣り用エサトレー」
ダイソーの餌つけ器はダイソーの「竿立て用三脚」専用の取り付け部分となっています。前後に同じ2つのスリットがあります(下図)。

ダイソーの「竿立て用三脚」に設置した様子です(下図)。

ダイソー以外の三脚への取り付けは確認できていません。
4)手すりに設置する場合
手すりがある釣り場では、「ゴム紐」を使うことで各餌つけ器を手すりに取り付けることが可能です。
第一精工の「スーパーパイプ受太郎」と「スピード餌つけ器Wアタッチメント」を組み合わせることで竿受けに餌つけ器を増設できるので便利です。

実際に「スピード餌つけ器Wアタッチメント」を使って各餌つけ器を手すりに取り付けてみました。
餌つけ器を手すりに取り付けた様子
第一精工「スピード餌つけ器」(青)

第一精工「スピード餌つけ器」を取り付け
公式にはサポートされていない組み合わせで、しっかりと押し込むと付けられる感じでした。
第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)

第一精工「スピード餌つけ器W」を取り付け
さすが専用品、一番しっかりと取り付けることができました。
モリゲン「エサつけ名人」(緑)

モリゲン「エサつけ名人」取り付け
こちらは三脚用のスリットを利用して、しっかりと取り付け可能です。
ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)

ナカジマ「サビキ通りゃんせ」を取り付け
こちらもスリットを利用してしっかりと取り付けることができます。
ダイソー「釣り用エサトレー」
ダイソーの「釣り用エサトレー」の場合、「スピード餌つけ器Wアタッチメント」は使えません。付属のゴム紐で手すりに取り付けることが可能です。

意外としっかりしている
以上をまとめた三脚とアタッチメントの対応表です。
| 製品名 | 三脚取付部の形状 | 第一精工 サーフ三脚 | 第一精工 サーフ三脚W (Wアタッチメント) | ダイソー 竿立て用三脚 |
|---|---|---|---|---|
| 第一精工「スピード餌つけ器」(青) | 2穴 | ◯ | △ | ー |
| 第一精工「スピード餌ツケ器W」(赤) | 3穴 | ー | ◯ | ー |
| モリゲン「エサつけ名人」(緑) | スリット1種 | ◯ | ◯ | △ |
| ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄) | スリット2種 | ◯ | ◯ | ◯ |
| ダイソー「釣り用エサトレー」 | ダイソー専用 | ー | ー | ◯ |
アミエビのつけやすさ
実際にアミエビのつけやすさを評価します。
使用した仕掛けは、マルフジのトリックエース(5号、夜光塗)と改良トリック7(5号、ウィリー)です(下図)。

■第一精工「スピード餌つけ器」(青)
第一精工「スピード餌つけ器」(青)は、餌が少ないと容器に仕掛けがひっかかりやすい点が気になりました。また、皿がフラットなのでアミエビをある程度まとめて皿に出す必要があります。餌はこぼれ落ちやすい方です。
■第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)
第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)は、仕掛けの引っかかりやすさは普通だと感じました。こちらも皿がフラットなので、アミエビをある程度の量、投入する必要があります。多くのルートで餌をつけられる点は良かったです。餌のこぼれ落ちは受け皿のお陰で最も少なく感じました。
■モリゲン「エサつけ名人」(緑)
モリゲンの「エサつけ名人」(緑)は、ロゴの「名人」側の面取りがしっかりしていて仕掛けが最も引っ掛かりにくかったです。V字の溝になっているので、餌が少なくなってもつけやすいです。餌のこぼれ落ちは少なめに感じました。
■ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)
ナカジマの「サビキ通りゃんせ」(黄)は、仕掛けは容器に比較的引っかかりにくいと感じました。こちらもV字の溝になっている&容量が少ないので、少量の餌の場合、最もつけやすいです。受け皿がありますが、サイズが小さいので何度か仕掛けを往復させることがあり、餌は地面に落ちにくいわけでもなく普通でした。
■ダイソー「釣り用エサトレー」
ダイソーの「釣り用エサトレー」は上記の製品と比べると、仕掛けが引っ掛かりやすい点が気になりました。また、餌は地面に落ちやすく、その点も気になりました。

餌が入る部分の長さ
餌が入る部分の長さも選ぶときのポイントです。この部分が長いほど、針が餌の中を長く通ることになりますので、基本的に餌つけ能力はアップします。短い容器でも、何度か往復させることで問題なく使えますが、その分、容器に引っかかる可能性がアップします。


餌が浅いと仕掛けが引っかかりやすい
どの仕掛けでも餌をたっぷり入れると、容器と仕掛けの接触が減るので仕掛けが容器に引っかかりにくくなります。ですので、なるべく深く餌を維持できるV字の溝の製品(緑、黃)が引っかかりにくさとしては優秀に感じました。
以上をまとめた表がこちらです。
| 機種 | 仕掛けのひっかかりにくさ | 餌が少なくても付く | 餌こぼれの少なさ |
|---|---|---|---|
| 第一精工「スピード餌つけ器」(青) | △ | △ | ◯ |
| 第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤) | ◯ | ◯ | ◎ |
| モリゲン「エサつけ名人」(緑) | ◎ | ◎ | ◎ |
| ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄) | ◯ | ◎ | ◯ |
| ダイソー「釣り用エサトレー」 | △ | ◯ | △ |
各製品のAmazonレビューまとめ
Amazonでのレビューを2025年12月時点での全件確認し、「良かった点」と「気になった点」をまとめます。
各コメントは多かった順にソートしています。
■第一精工「スピード餌つけ器」(青)

画像は第一精工HP

「餌が地面にこぼれる」という意見が一番多かったです。
■第一精工「スピード餌つけ器W受皿付」(赤)

画像は第一精工HP

「受皿なし」と「受皿付」の両方あわせてのレビューです。定番品だけに便利に使えている人が多いです。「思ったより大きい」ことに不満を持っている人が多かったです。ちなみに「受皿付」の方が圧倒的に人気でした。
■モリゲン「エサつけ名人」(緑)


特に多かったのは、「V字の溝で餌つけがしやすい」というコメントでした。前後に取り付ける「餌受け」が外れやすいという意見も多かったです。
■ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄)


特に多かったのは「餌つけのしやすさ」。また、コンパクトさも評価が高いです。「他の製品とくらべて使いやすい」と言っている人が多かったです。
まとめとおすすめ度
最後に、まとめと個人的な「おすすめ度」を発表します。
第一精工「スピード餌つけ器」(青) おすすめ度50点

画像は第一精工HP
・オーソドックスな餌つけ器で元祖的な存在。この分野の筆頭メーカーである第一精工製。
・公式で対応する三脚は第一精工「サーフ三脚」であり、取り付け可能な三脚は限られる。
・不満点は平たい皿なので餌を沢山使う必要がある点、仕掛けを通すのが1ルートのみなので、餌の盛り直しが頻繁に必要になる点。
・他の製品の方が優れている点が多く、積極的に選ぶ必要はないのでおすすめ度は50点。
| サイズ(mm) | メーカー価格(税込) | ここがポイント |
|---|---|---|
| 210×104×74 | 660円 | 元祖餌つけ器 |
第一精工「スピード餌つけ器W」(赤) おすすめ度75点

画像は第一精工HP
・「スピード餌つけ器」(青)の進化版。仕掛けを4パターンのルート(縦×2、斜め×2)で通すことができるので、一箇所のルートの餌が減っても別のルートで餌つけできる。
・製品バリエーションに「受皿なし」と「受皿付」がある。受け皿以外の部分は同じものであり、受け皿は着脱可能。実売価格はほぼ同じなので買うなら「受皿付」一択。
・公式で対応する三脚は第一精工製の「サーフ三脚W2号・W3号」。取り付け可能な三脚は限られる。
・個人的にはV字溝の製品の方が使いやすく、おすすめ度75点。
| サイズ(mm) | メーカー価格(税込) | ここがポイント |
|---|---|---|
| 210×104×92 | 660円 | 4通りのルートで仕掛けを通せる |
モリゲン「エサつけ名人」(緑) おすすめ度95点

・V字の溝で、餌が少なくなってもつけやすい。溝の角度が絶妙で餌の盛り直しの頻度が少なくなるようになっている。仕掛けが引っ掛かりにくいような工夫、餌が飛び出しにくい工夫がされており、仕掛けが通る長さもあわせて、餌のつけやすさはNo.1。受け皿も付属する。
・三脚取り付け用のスリットがあるが手持ちの三脚に取り付けられるかどうか、購入前によく調べたほうがよい。
・バケツへの対応力は随一で、21センチと24センチの水くみバケツにも乗せられるのはコレだけ。
・よくある不満点は「容器のサイズが大きいので餌が乾きやすい」という意見と「受け皿が取れやすい」という意見。個人的には四隅の穴の中が洗いにくいところが気になった。
・総合的に最もおすすめできるのでおすすめ度は95点。余談だが、私は今後コレを常用することにした。
| サイズ(mm) | 実売価格(税込) | ここがポイント |
|---|---|---|
| 250×101×85 | 670円 | 餌がつけやすい |
ナカジマ「サビキ通りゃんせ」(黄) おすすめ度90点

・コンパクトで優秀な餌つけ器。
・三脚取り付け用のスリットが2種類あり、たいていの三脚には取り付け可能。ダイソーの三脚にもしっかりと付く。
・「緑」と同様にV字の溝が付いているので、無駄なく餌つけできる。容量が少ないので、餌が乾きにくいという利点がある。受け皿が本体に装備されているのもGood。
・個人的には、容量が少ない分、餌をどんどん使う場合に餌の補充回数が面倒だった。また、小型なので21センチクラスの水くみバケツには設置できない点はやや不便に感じた。
・コンパクトさ、三脚への取り付け、プラスチックのバケツへの取り付けなど、使う環境次第ではこれが一番という人も多い。おすすめ度は90点。
| サイズ(mm) | メーカー価格(税込) | ここがポイント |
|---|---|---|
| 200×85×70 | 825円 | コンパクト! いろいろな三脚に付く |
ダイソー「釣り用エサトレー」 おすすめ度20点

・この中で最もコンパクト。税込み220円の安さがウリの製品。
・機能としては必要最小限。設置方法としては、「手すりに固定する」「ダイソーの三脚に固定する」の2パターンくらい。独自の形状なので他の三脚などにつけることが難しい。
・サイズが小さいためバケツの上に載せて使うことが難しい。餌は飛び出しやすい。
・220円という安さを加味しても、不満が残りそう。おすすめ度は20点。
| サイズ(mm) | メーカー価格(税込) | ここがポイント |
|---|---|---|
| 約170×約41×約68 | 220円 | 安い! |

おすすめは「黄」と「緑」!
・コンパクト&三脚への取り付けで優秀な「黄」!
・餌つけ&バケツ等への設置で優秀な「緑」!
