「エギングを始める時の最初の一台のリールを何にしよう」
「リールは種類がたくさんあって何がいいのかわからない」
お悩みの方に朗報です。
そんな方向けにシマノが作ったのが「22セフィアBB」です。
この記事を読んでいただければ、きっと本機の特徴を時短で把握できると思います。
本機は2024年5月17日までシマノのキャンペーンで安く買えます!(記事末尾を参照してください)
「22セフィアBB」のグレードアップポイントは5つ!
「セフィア」と名のついたリールや竿はシマノのエギング専用機を意味します。
「22セフィアBB」はシリーズの入門者向けモデルです。
「22」や「BB」って何?
ちなみに、「22」は発売年、「BB」はブラッドブラザー(Blood Brother)、「兄貴分の血を分けた弟」的な意味合いです。
まず、前モデル「18セフィアBB」から「22セフィアBB」にアップデートされた際に新しく搭載された機能をザっと見ていきましょう。
主にグレードアップしたポイントはつぎの5つです。
- 1)マイクロモジュールギアⅡ搭載
- 2)Xプロテクトの防水構造
- 3)サイレントドライブ搭載
- 4)ロングストロークスプール搭載
- 5)CI4+のボディ
価格は若干アップしていますが、若干の軽量化に成功しています(下表)。
機能がカタカナばかりでわかりにくいですね。
どうかご安心を。
5つの改良点について、極力専門用語を使わずやさしく図説していきます。
1)滑らかで耐久性のある「マイクロモジュールギアⅡ」
「マイクロモジュールギア」はギアの歯を細かくしたギアです。
ギアの歯が小さくなると、なにがいいのでしょう。
ギアの歯が小さいとギアの歯の数が増えます。
すると、ギア同士の接地面を複数の歯面で支えるためギアの耐久性がアップします。
さらに、ギア同士の密着性が上がり巻き心地のなめらかさもアップするのです。
いいことばかりに見えますが「マイクロモジュールギア」には弱点もありました。
それはギア同士が密に接することからくる「音鳴り」です。
これを新設計で解消したのが、バージョン2となる「マイクロモジュールギアⅡ」です。
しかも、さらなる巻き心地の滑らかさのアップのおまけつきです。
2)撥水+ラビリンス構造による防水「Xプロテクト」
シマノの優れた防水機構の技術の一つが「Xプロテクト」です。
そもそも、前モデルの「18セフィアBB」では、「コアプロテクト」という撥水処理で水をはじく設計によって、リール内部への侵入を防いでいました(下図)。
「22セフィアBB」では、「コアプロテクト」の撥水技術に加えて水の侵入経路を複雑な迷路のようにすることでさらに水を侵入しにくくしました(下図)。
この「撥水」+「迷路」が「Xプロテクト」です。
非接触の防水技術なので、回転が重くならないメリットがあります。
3)微細な振動やガタつきを抑制「サイレントドライブ」
「サイレントドライブ」とは、リールのボディ全体の基本設計の見直しです。
特にルアーアクション時やキャスト時に、リールから発生する「カチャカチャ音」やリトリーブ時に微妙なガタが気になることがあります。
「サイレントドライブ」の設計ではパーツ同士のクリアランスを極力減らし、静かでなめらかな巻き心地が実現されています。
「マイクロモジュールギアⅡ」との相乗効果でエギを通じて水中の情報をより多く得られるようになります。
4)飛距離がアップ「ロングストロークスプール」
「ロングストロークスプール」は、その名の通り、スプールのストローク(糸巻き面の縦の長さ)を長くしたスプールです。
キャストしたとき、糸の減りが遅くなるので、スプールエッジ等に対する放出抵抗が減り、飛距離がアップします。
エギで探れる範囲が増えますので、より直接的に釣果のアップが期待できます。
5)ボディが軽い「CI4+」
前モデル「18セフィアBB」は「高強度樹脂製」のボディでしたが「22セフィアBB」は「CI4+」(シーアイフォープラス)製のボディになりました。
画像出典:シマノHP
「CI4+」は樹脂素材にカーボン混合させて強度をアップさせた素材です。
これにより単なる樹脂素材を使うよりリール本体の軽量化や小型化することができます。
エギの操作・キャストのしやすさ、感度のアップ、長時間の釣行をラクにするなどリールの軽量化の恩恵は計り知れません。
「22セフィアBB」アップデート情報のまとめ
「22セフィアBB」のアップデートをまとめましょう。
- ギアの耐久性、巻き心地の滑らかさ、静粛性のアップ(マイクロモジュールギアⅡ)
- 防水性能アップ(Xプロテクト)
- 静かで滑らかな巻き心地(サイレントドライブ)
- 飛距離アップ(ロングストロークスプール)
- 軽量化(CI4+)
バランスよくエギングで求められる機能がアップグレードされています。
ラインナップはC3000S、C3000SHG、C3000SDH、C3000SDHHGの4機種で、エギング専用機ならではの絞った番手となっています。
「22セフィアBB」を他のシマノ製スピニングリールと比較
「22セフィアBB」と以下のシマノのスピニングリールとの比較をします。
・「22セフィアBB」:セフィアシリーズの入門機。本機です。
・「21セフィアXR」:セフィアシリーズの最上位
・「23セフィアSS」:セフィアシリーズの中級機
・「21アルテグラ」:「22セフィアBB」のベース機です。
・「22ミラベル」:「22セフィアBB」と同価格帯のリールです。
どのリールが自分に合っているか迷うことがなくなると思います。
「機能」の比較(材質以外)
まずは、材質以外のリールの「機能」を比較します。
メーカー価格は約1.9万円
メーカー価格では、22セフィアBBは約1.9万円。
セフィアシリーズ同士、定価ベースで1万円ずつくらいの差があります。
「21アルテグラ」は、「22セフィアBB」のベース機ですので、「22セフィアBB」とほぼ同一の価格です。
若干値段を抑えたい人は「22ミラベル」という選択肢もあります。
「S A-RB」、「マイクロモジュールギアⅡ」、「ウォームシャフトオシュレーション」、「ロングストロークスプール」搭載
「22セフィアBB」には「S A-RB」、「マイクロモジュールギアⅡ」、「ウォームシャフトオシュレーション」、「ロングストロークスプール」という機能が搭載されています。
対して、シマノの廉価スピニングリールである「22ミラベル」にはこれらの機能が搭載されていません。
「マイクロモジュールギアⅡ」と「ロングストロークスプール」については記事の前半で触れましたので、そちらをご参照ください。
ここでは「S A-RB」と「ウォームシャフトオシュレーション」について解説します。
錆びにくいボールベアリング「S A-RB」
「22セフィアBB」には錆びにくいボールベアリング「S A-RB」が搭載されています。
海水環境で使用するエギング用リールにはあってほしい機能です。
「ロングストロークスプール」と相性のよい「ウォームシャフトオシュレーション」
シマノの中級以上のスピニングリールには、スプールを上下させる仕組みとして「ウォームシャフトオシュレーション」が搭載されています。
「ウォームシャフトオシュレーション」は、「クロスギア式」に分類される仕組みです。
「クロスギア式」「カム式」のメリットをまとめました。
ボールベアリングは基本的な箇所に搭載
ボールベアリング(BB)を搭載すれば性能がアップします。
具体的にどの部分の性能がアップしているのか、ベアリングの搭載箇所をみてみましょう。
入門機の「22セフィアBB」には5個のボールベアリングが搭載されており、中級クラスのリールにはあってほしい基本の箇所です。
この基本箇所に加え、中級機の「23セフィアSS」には、スプール内部に2個のボールベアリングを追加した「リジッドサポートドラグ」が搭載されており、ドラグがよりなめらかに出るようになります。
イカの身切れを防ぎたいエギングに有用な機能だと思います。
さらに、最上位の「21セフィアXR」にはハンドルノブ部に2個のボールベアリングが搭載されます。
これによっておもに低負荷時の巻き心地のアップが期待されます。
エギングで水中の情報が少しでも欲しい場合には有利にはたらきます。
22ミラベルは少し特殊な配置
他方、「22ミラベル」では、ボールベアリング5個ですが、やや特殊な配置となります。
ラインローラーにボールベアリングが搭載されていない代わりにハンドルノブにボールベアリングが1個搭載されています。
海外向けの商品のため、耐久性重視で壊れやすいラインローラーのボールベアリングの搭載を見送ったのかもしれません。
個人的には、ハンドルノブのボールベアリングよりラインローラーのボールベアリングのほうがメリットは大きいと思います。
「ラピッドファイアドラグ」搭載
シマノの「エギング専用リール」に搭載される特別なドラグが「ラピッドファイアドラグ」です。
セフィアシリーズの全機種に搭載されています。
ドラグを急に緩めたり締めたりファイト時の調整がしやすくなっています。
エギングでは、掛けた後サッとドラグを緩めたいので有用です。
弱点は、すこし緩める、少し強めるといったドラグの微調整がしにくくなるという点です。
汎用機や微妙な調整が必要になるライトゲームや管釣り用ではこの機能はありません。
C3000Sと2500Sの違い
セフィアシリーズにはC3000S番手がありますが、汎用機にはC3000Sがなく2500Sがあることが多いです。違いはドラグのパワーです(ボディ、ローター、スプールは同一サイズです)。
実用ドラグ値が低い2500Sのほうが繊細なドラグ調整が得意です。広いドラグ調整幅を急激に変化させたいラピッドファイアドラグと相性がいいのはC3000S番手です。
「マグナムライトローター」は非搭載
シマノの汎用スピニングリールには、従来のコアソリッドシリーズと、軽量・低慣性がウリのMGLシリーズ(クイックレスポンスシリーズ)があります。
「マグナムライトローター」はMGLシリーズに搭載される低慣性ローターです。
これは、軽量かつ左右非対称の形状によって、すぐに止まる=低慣性を目的としています。
低慣性だとルアー等の操作がしやすくなりますので、エギングに向いています。
残念ながら、「22セフィアBB」にはマグナムライトローターが採用されていません。
ベース機の「21アルテグラ」がコアソリッドシリーズだからです。
ただ、絶対に必要な機能かといえば、入門者にはそこまで違いは感じ取れないこともあると思います。
「ダブルハンドル」モデルあり
エギングでは「ダブルハンドル」を愛用する人も多く、セフィアシリーズにはダブルハンドルモデルがラインナップされています。
ダブルハンドル、シングルハンドルのメリットは次の通りです。
シングルもダブルもハンドルには互換性があるので、シングルハンドルモデルを買った後にダブルハンドルのパーツを買うなど試してみるのもいいと思います。
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