このページでは、堤防からブリ狙いの泳がせ釣り(飲ませ釣り)をするときに必要な道具等についてまとめます。
選び方や推奨商品等を挙げますので、参考にしていただければ幸いです。
【選び方の方針】
・同様の機能ならより安くシンプルなものを選択します(コスパ重視)。
・「安かろう悪かろう」を避けるために耐久性や使用者の評価も考慮します。
・すべて管理人が実際に使っているものや、実物を確認しているものです。
記事の分量が多いので、「詳細」はリンク先の記事に随時まとめますので、詳しくはそちらをご覧ください。
【道糸】ナイロンライン 6号~8号
釣りの道具は「道糸」から選ぶと、「リール」や「竿」を選ぶときに楽です。
道糸は、汎用性が高い「ナイロンライン」をおすすめします。
糸の太さは、80センチ5~6㎏クラスのブリまでを狙う場合「ナイロン6号」で大丈夫です。90センチサイズでも障害物がなく、道糸を頻繁に交換しているのであれば、「ナイロン6号」で十分取り込み可能です。ただ、消波ブロック等の障害物がある場所で強引なやりとりが必要な場合や道糸を長期間使いまわす場合は「ナイロン8号」程度の太さの道糸をおすすめします。
道糸は太ければ太いほど大物が掛かったときの安心感は増します。ただし、太い糸は扱いにくくなります。たとえばナイロンの太糸の場合、糸グセがとれにくくなるためにエレベーター仕掛けでエサが潜らない原因になる場合があるので注意が必要です。
【ボビン巻きナイロン糸のおすすめ】
ナイロン糸は大物が掛かると糸が伸びるために、大物を掛けたときにショックを吸収しやすい性質があります。伸びた糸は完全にはもどらないので何回も使うと強度が低下します。そのためにナイロン糸は頻繁に巻き替えることをおすすめします。安くて大容量の「ボビン巻き」タイプのものがありますので、それがおすすめです。
ボビン巻きの糸はどの銘柄でもさほど違いはないのですが、個人的には、ヤマトヨテグスの「ガイム」がおすすめです。しなやかで扱いやすい糸です。ガイムは入手性がよくないので、入手しやすいものでいえばサンラインの「海平」もおすすめです。ガイムより結束強度が高い糸です。いずれの糸も色は無難なグレーカラーの6号~8号がおすすめです。
【ボビン巻き以外のおすすめ】
ボビン巻き以外のおすすめは、サンラインの「磯スペシャル 遠投カゴ サスペンド オレンジレッド」です。ボビン巻きより抜群にしなやかで糸グセがつきにくく、少しでも釣果を上げたい人にはおすすめです。
糸の色や太さの根拠など糸選びの詳細については堤防泳がせ釣り「道糸」おすすめランキング【ブリ狙い】を参照してください。
【リール】道糸が150m巻けるもの
使う道糸が決まったら、それを巻くリールを選びます。
1.糸巻き量
ブリはよく走りますので道糸を100メートル程度巻けるリールが必要です。余分に150メートルほど巻いておけば、万一のトラブル発生時にも釣りを継続することができます(替えスプールを用意してもよいです)。
道糸にナイロンライン6号を選んだなら、ダイワならLT5000Dまたは4000番以上です。シマノであれば6000番以上です。道糸にナイロン8号を選んだなら、ダイワならLT6000Dまたは4500番以上です。シマノであれば8000番以上です。
どちらかを迷ったなら、この釣りではたいてい大は小を兼ねますので、「より大きなほう」を選んでください。
2.ドラグ性能
だからといって、めちゃくちゃでかい30000番のリールを買えばいいのか?といえばそれはちがいます。
リールのドラグは、適度にゆるい負荷でも糸が出ていくよう微調整ができることが大事です。特にブッコミやエレベーターのような置き竿の釣り方では、このドラグの微調整ができるととても便利です。針掛かり前に魚がエサを離してしまうリスクを下げることができます。ルアー用大型リールのドラグ力が強いものは、この微調整が難しいことが多いのです。メーカーHPを見て最大ドラグ力10kg(実用5kg程度)前後くらいのものがちょうどいいです。同じスペックでも糸が出にくい機種や個体もありますので、購入前に店頭でも確認してみてください。
3.スプール径・ストローク長
遠投するなら、大径かつ長いストロークのスプールのリールが有利です。
ただし、大型のリールとなるとドラグ力が強くなり微調整が難しくなる傾向がありますので、各自工夫するか絶妙なバランスの製品を選ぶ必要が出てきます。
個人的に、2024年現在でおすすめ機種をピックアップします。
汎用スピニングリールのおすすめ
万能優等生:ダイワ「20レブロスLT6000D」
ダイワの汎用スピニングリールにはシマノのC5000番より大きな「LT6000D」があるのが魅力です。スプールが大きいので太糸で飛距離が出やすいです。なかでも、「20レブロス」はドラグの滑り出し、ドラグ調整のしやすさがよく、優等生なリールです。同価格帯のダイワの「20クレスト」(7千円程度)は滑り出しは滑らかなのですが急にドラグが効くため細かい調整がしにくいです。「21フリームス」(1万円強)や「23レガリス」はドラグがルアー用大物向けの設定のためか滑り出しがイマイチな場合があります。これらのリールは初期状態でも意外とラインローラーの性能がいいのもメリットです。
安いくてデカい!:ダイワ「16ジョイナス5000」
最安に近い「16ジョイナス」(5千円程度)には、5000番といった巨大スプールサイズがあります。下手な大型ルアー用リールより大きく5000番で630g、スプール径69㎜/ストローク長23㎜くらいです(デジタルノギスで計測)。ドラグの滑り出しは滑らかです。ただし、スプール径が大きく、重たいせいか慣性で回りすぎてしまうきらいがあります。場合によってはトラブルを誘発しやすくなります。ボールベアリングが1つのみの搭載です。ローラーベアリングがない関係上、ハンドルの遊びはあります。重量があり巻き心地は良くないのですが、泳がせ釣りでは特に影響ありません。
ルアー用スピニングリールのおすすめ
シマノ「21スフェロスSW6000」
ルアー用大型リールを選ぶと、ルアー釣りと兼用できるメリットがあります。
ルアー用大型リールだとシマノの「21スフェロスSW」(1万3千円前後)はギアの耐久力はもちろんボディの剛性が高くておすすめです。「21スフェロスSW」はルアー用なのでドラグの滑り出しはやや大味です。その中でも6000番だとドラグの滑り出しはよく万能です。対して8000番は大型用設計のためドラグパワーが強いぶん、待機時のドラグゆるゆるの設定がしにくいです。上位機種の「20ストラディックSW6000」も同様に評判がいいリールです。「24ストラディックSW6000」は「20ストラディックSW6000」とあまり大きな違いはありませんが、ドラグが強化されたので泳がせ、ノマセ釣りではやや不安があります。いずれもドラグがスムーズに出るかチェックしてから買うようにしてください。
遠投スピニングリールのおすすめ
シマノ「14ブルズアイ9100/9120」
エレベーター仕掛けでより遠投を目指したい人は、スプール径が大きくストロークも長い遠投リールを検討してもよいでしょう。
遠投リールでの暫定おすすめは、シマノの「14ブルズアイ9100」(9120でもOK、糸巻量の違いだけの差)です。よくこの手の遠投リールで紹介されるシマノ「15パワーエアロプロサーフ」と比べてドラグの滑り出しは滑らかです。私はブルズアイがレギュラー入りしてからプロサーフは補欠となってしまいました。ねじ込み式ハンドルなのも〇。とはいえ、汎用リール(レブロスLT6000Dなど)のドラグ設定のしやすさに比べると、やや微妙です。
リールの選び方や他のリールについて詳細は堤防泳がせ釣り用「リール」の選び方とおすすめランキング【ブリ狙い】を参照してください。
【竿】遠投磯竿4~5号 5メートルクラス
汎用性重視でいろいろな釣り方に使う場合、竿は「遠投磯竿の4号」がおすすめです。ナイロン6号を主に使う数釣りの場合に最適です。ウキ釣りだと「硬すぎない竿」のほう遠投しやすいですし、エレベーター仕掛けで重めのオモリを遠投できる号数となっています。
メータークラスの大型狙いの場合やエレベーター仕掛けで遠投したい人は「遠投磯竿5号」がおすすめです。ナイロン8号を道糸に巻くのに最適な竿です。遠投磯竿4号よりパワーがありますのでエレベーター仕掛けで重たいオモリを遠投したい場合にも具合が良いです。
竿の長さは4メートル以上、できれば5メートルクラスがおすすめです。長い竿は「エサに負担をかけずに遠投しやすい」「エレベーター仕掛けの送り込みにも便利」「魚の強烈な引き込みに耐えやすい」「障害物をかわしやすい」ためです。
「フリー仕掛け」では、竿の長さより取り回しやすさを重視してショアジギングロッドを使う人も多くいます。
【おすすめの遠投磯竿 1万円台】
この価格帯のシマノ、ダイワの遠投磯竿は正直性能差は大きくないので好みで選んでください。
ダイワ「リーガル」は1万円台の遠投磯竿の中では竿尻がゴムになっていたりしてつくりがよく、元竿が微妙に太いので、遠投ややり取りのスムーズさが期待できます。筆者は5号53を使用しています。
【おすすめの遠投磯竿 2万円台】
2万円台からの遠投磯竿は元竿に補強が施され、穂先が頑丈になるのが特徴です。少しでも遠投したい人向けです。
シマノ「アドバンスイソ」は、穂先が太めの設計になっており、元竿が「スパイラルX」という補強が施されていて、強い磯竿に仕上がっています。竿の折れに関するレビューも少なく、かなり耐久性もあると考えてよいでしょう。
竿選びの詳細については堤防泳がせ釣り用「竿」の選び方とおすすめランキング【ブリ狙い】を参照してください。
ハリスを選ぶ
「魚に近いものほど大事に」は釣りの鉄則とされています。個人的にも、竿やリールはケチってもハリスとハリはよいモノを使うといいと思います。
ポイント:強くしなやかなフロロカーボン5号以上を選ぼう
リールに巻く道糸とは別に、針に結ぶ糸のことをハリス(鈎素)と言います。ハリスには魚に切られない強さが大事です。強さを求めるのであればシーガー「グランドマックスFX」がおすすめです。フロロカーボン糸のトップブランドのクレハ合繊の最上位の商品だけあってクオリティは最高です。価格が高いのが玉に瑕ですがしなやかでありつつ普通の糸よりワンランク強い印象があります。ですので、「-1号」の太さを使うことができます。シーガー「グランドマックスFX」を使う場合、道糸がナイロン6号あるいはPE1.5号ならハリス5号、道糸がナイロン8号あるいはPE2.5号ならハリス7号くらいがちょうどいいバランスです(通常のフロロカーボン糸なら、ハリス+1号してください)。無難なのは「7号」で私も現在この太さを愛用しています。ブリ相手に一度も切られたことがありません。
「シーガーグランドマックスFX」以外のフロロカーボン糸やナイロン糸でもオッケーです。評判がよいのは、FXより硬い「シーガーグランドマックス」や廉価な「シーガーエース」です。シーガーの「船ハリス」はこれらの糸に比べると弱いですが、コスパが良いですし、巻き癖もあまりついていないのでいいです。私もたまに使います。
糸質はしなやかな糸で、糸の色は透明が無難です。最近はいろいろな色のハリスが発売されていますので試すと面白いかもしれません。私はデュエルの「魚に見えないピンクフロロ」という商品を試していますが、いまのところ「シーガーグランドマックスFX」とアタリの数はたいして変わらないです(ブリの場合)。
ちなみに、ハリスは使う時に必ずよく引っ張ってまっすぐになるようするのがポイントです。糸絡みを減らし、食いをよくする効果があります。
針を選ぶ
ハリ選びは難しく、楽しいです。
針:掛かり重視だがエサの弱りにくさも考慮
針(鈎、ハリ)の役割の第一は魚を掛けることです。ターゲットの魚が食いついたときに掛かること、掛かったあとに外れないことが大事です。針掛かりの良さは針の種類、サイズ、線径、針数、エサの大きさと針の付け方、食いついた魚のサイズ等複数の要因によって決まります。また、ターゲットが群れで競争的に食べれば丸呑みしやすく掛かりやすいという人もいます(基本的にブリは群れで行動しますので、真偽のほどはわかりません)。針はサイズが大きく、数が多いほうがかかりがよくなりますが、小さな餌に過剰に針をつけると餌の衰弱が早くなり釣れないということになります。針選びは一概には語れない、この釣りの難しく面白い部分です。
基本はエサの大きさでセッティングを変える
原則として、大型ばかりが釣れるときは掛かりやすく、小型ばかりの群れだと掛かりにくいです。エサの大きさが魚に対して大きすぎるときや糸等の仕掛けが邪魔で飲み込みにくいので吐き出すのでしょう。ですので、掛かりやすさだけを重視すれば、小さめのエサを使うことが理にかなっていますが、大きいエサのほうが目立ちやすく元気さを保ちやすいこともあって難しいところでもあります。好みのサイズのエサを確保できないこともあります。ですので、「エサの大きさにあわせて針のセッティングを変える」ほうが現実的です。
たとえば、大きめのエサ(サバ20センチ以上が目安)を使う場合、かかりにくいので大きめの針、2本針仕掛け、トレブルフック等を使います。シングルフックで針サイズを大きくするとエサへの負担が増えるので、生き餌用のサポート針も使うことも検討します。
小さなエサ(アジ13センチ前後までが目安)だとエサへの負担も考慮してシングルフックで小さめ針となります。エサが小さいと掛かりもいいですから、トレブルフックや孫バリつき2本針にする必要はあまりありません。細い針だとエサへの負担が少なくのですが、伸ばされるおそれがありますので、細すぎるものはだめです。ブリの場合、針の線径は1mm程度あればOKで、トレブルフックの場合、力が分散しますのでフッキング重視でそれより細めを使うこともあります。トレブルフックが伸ばされるのは仕方がないと思ってください。
ちなみに、針の本数でアタリの数に差があるかは検証中ですが、いまのところたいして差はなさそうです(1本と2本針の比較です。トレブルフックはアタリが減るという声もありますが、トレブルフックオンリーの愛好家もいるので難しいところです)。針の数が増えるとエサが大きい場合にフッキング率の向上が見込めます。
繰り返しになりますが、万能の針はありません。針はエサのサイズや魚のサイズによりますので、いくつかの種類を用意することをおすすめします。
おすすめの針
針のおすすめは、「がまかつの伊勢尼針」(管付きでないほう)です。サイズさえ合わせれば1本針でも十分なフッキング率です。同じ「がまかつの管付き伊勢尼」もフッキング率が高い優秀な針でおすすめです。管付きのほうは針先が曲がる「ヒネリ」が入っています。「ヒネリ」やその逆の曲がり「カネリ」が入った針の場合、エサの刺す方向を気をつけてください。逆向きにつけるとエサに引っかかってフッキング率が落ちたり、エサが弱りやすくなります。針先がエサと逆になるようにセットします(エサが前を向いた状態で持ったとき、ヒネリ針なら左側から針を刺します)。だいたいのメーカーのタタキつき伊勢尼針はヒネリなしになっていますので、その心配はありません。
ヒネリがあると、針先角度が大きくなりフッキング率の向上が期待できます。ヒネリがある針なら、ヒネリなしより針のサイズを落としてもいいでしょう。ただし、ヒネリつきの針はパワーロスが生じて貫通力が低くなる点に注意してください。タックルセッティング次第で向き不向きがありますので、ヒネリありを選ぶかナシを選ぶかは試してみて自分に合ったほうを選ぶのがいいでしょう。
究極の万能針は伊勢尼針。がまかつの伊勢尼針なら13号以上がおすすめ!色は黒、銀、金、ケイムラがラインナップされていので、お好みで。針の色と釣果は関係ないそうです。私のお気に入りは金。なるべく目立たせたいのと錆がわかりやすいです。目立たせたくないときは黒を選びます。どちらも遜色なく釣れます。
針の大きさと形もフッキングパフォーマンスに大きく影響します。針の大きさは伊勢尼タイプの系統(マダイ針、ヒラマサ針、ブリ針、青物針、等の名前になって魚種によって軸の長さや太さが微妙に異なっています)でヒネリのない針であれば13号以上が無難です。チヌ針は伊勢尼系統ですが、なぜか号数設定が他の伊勢尼系統と異なるので注意です。
ヒネリがある針なら小さめでもいいと思います。がまかつの管付き伊勢尼針であれば、10号~12号が定番です。がまかつ製チヌ針であれば8号前後がおすすめです。シングルフックの場合、13センチまでのアジには伊勢尼13号、それより大きいものは14号か15号を使えばいいでしょう。参考までに、がまかつの伊勢尼13号の線径とチヌ針8号の線径は同じで、伊勢尼14号とチヌ針9号の線径が同じです。先述の通り、がまかつの管付き伊勢尼針とチヌ針にはヒネリが入っていますのでエサへの刺し方に注意です。
針の形状:針先角度がやや大きく、フトコロの広い針を選ぶ
ブリの口の皮は厚いので針は針先角度がやや大きく、フトコロ幅が広いものを選ぶのがキャッチ率を上げるコツです。
ヒネリがあるチヌ針も有効な選択肢となります。がまかつ製チヌ針なら8号以上がおすすめ。
伊勢尼針は針の基本形というだけあって、各社、サイズはだいたい揃っています。私の環境ではがまかつ伊勢尼13号の1本針で、メジロ~ブリのカンヌキによく掛かってくれます。たとえばオーナーの泳がせ飲ませ針13号(伊勢尼13号相当)は針先角度が小さく、掛かりが浅いことがありますので、針の形状は大事です。それぞれの環境がありますので、次のようにお気に入りの針を探してみてはいかがでしょう。シングルフックの場合(1)糸を持っていくアタリがあった時にほぼ掛かること…90%以上、(2)ブリのカンヌキ部分にかかっている率が高いこと…70%以上、の2点を満たせば合格、という感じです。%の値は適当ですがそれぐらいあったら優秀な針だと思います。
針のサイズとセッティング
針のサイズは、餌の身幅を意識して決めてみましょう。針が餌の身幅より小さすぎると、フッキングのときに針が餌から外れない限りは、餌がじゃまになりフッキング率が落ちます。線径が細いとエサだけ持っていかれることが増えますし、あまり線径が太く、大きい針を使うと、餌への負担も増えますから、バランスが大事です。
針のサイズが小さい場合、エサへの負担は小さくなります。これは大きなメリットです。ただ、先述のようにすっぽ抜けも増えますし、かかった後にバレやすくなります。伊勢尼10号程度の結構小さめの針を使う人が多い印象ですが個人的にはその場合はヒネリ付きにするかより大きな針がいいと思います。小さな針をつけたい場合は孫バリをつけて2本針にすると、掛かりの良さとエサへの負担を軽減しながら、フッキング率を上げることができます。なお、2本バリ仕様では最初にテンションがかかる親バリにかかることが多いので、針は極端に小さいのも考えものです。
身幅が大きい餌の場合、トレブルフックだとフッキング率は格段に上がります。カマスなどまるまるとした餌だとこれの出番です。トレブルフックなら6番前後が目安です。フッキング率が上昇しますが、パワーが分散しますので刺さりが甘くなることがあります。トレブルフックでも吐かれたり、バレたりはありますので、アワセのタイミングは図りましょう。
針が大きく多ければ餌が弱りやすく、食いにも影響します。スズキのルアー釣りのプロ村岡昌憲さんのいうところには、針のないルアーは針があるルアーより格段によくヒットするそうです。泳がせ釣りの場合、本物の餌なので、そこまで気を使わなくていいのかもしれませんが、針だらけだと食いが落ちるということも可能性として想定すべきです。
個人的には小アジを餌にする場合は1本針をメインに、大き目のエサで掛かりが悪い場合に備えて2本針仕掛けを使用しています。いまのところこれでほとんどのアタリを掛けられていますが、サポート針やトレブルフックも用意するようにしています。いろいろな針やセッティングを試していくのも面白いです。
針の色
ことの研究によると針の色と釣果は関係ないという話もあります。が、色がたくさんあると選びたくなるものです。
1)針を隠す
人間の感覚では針は隠したいものだと思います。針なしのルアーにあたりが多い、という話に寄せるなら、針は目立たない黒を選びます。金色の針も意外とアジの背中の色に近く、あまり目立たない可能性はあります。
2)針を目立たせる
少しばかりの効果を願って針の色を目立たせるようにすることも一案です。エサを目立たせるために目立つ針、ケイムラカラーがあればそれもいいでしょう。
活餌の場合、目立ってナンボなところもあるので、基本的には目立つ針を優先していいと思います。
針に夜光玉、蛍光玉を付けてエサズレ防止をするのも効果的です。
オモリを選ぶ
「エレベーター仕掛け」の場合、オモリはかなり大事な要素です。
とにかく糸を張らないと話が始まりませんので、重めのオモリを選びます。
常用しているのは、スパイク型のオモリ25号~30号ですが、風や流れの強いときに糸が張れない場合は、さらに重い35号以上を試します。
エレベーターでもブッコミ仕様にする場合は魚にオモリごと引っ張っていかせるため、根掛かり少なめのフォルムの軽めのものを選定します。
また、遠投用の六角タイプや根掛かり対策のホゴタイプのオモリも用意しています。
こうしたスパイクオモリや六角オモリは釣具店によってはまとめ売りで安いもの(1個100円くらい)があるので、探してみてください。
ウキ用のオモリは、取外し可能なマル玉オモリを使っています。浮力調整のために各サイズをそろえています。
小物類を選ぶ
接続具(サルカン、スナップサルカン):強度重視、絡みにくいもの
接続具は強度の高いものを選ぶようにします。金具の強度が高いだけではだめで、接続部分の太さも大事です。結ぶ糸の太さに対して線径が細すぎるとラインブレイクの原因になるのです。糸より太いもので、線径は0.8~1mm程度を推奨します。
汎用で使うサルカンは「回転がいい」という売り文句のダイワ製ものが一応のおすすめです。回転が良ければヨレもとれやすいですからね。ただし回転が良いからと言ってルアー釣りでよく用いられる「ボールベアリングスイベル」はおすすめしません。構造上錆びやすく、くねくね曲がる仕様のためにトラブルの原因になります。
エレベーター仕掛けに使うスナップサルカンは、絡みにくさで選びます。各人の工夫がみられる部分で、このカスタムに苦心している人は多く、実は私もその一人です。個人的に効果のあったいくつかの絡み防止策を紹介します。
糸絡みを防止するために、スナップとサルカンが一直線で曲がらないものがあればいいのですが、適当なものが見当たりません。一部の投げ釣り用の製品は道糸を傷めるのでイマイチです。
そこで私は、仕掛け側にNTスイベル「フックドスナップ」に前述のダイワ製サルカンを熱収縮チューブで固定したものを使用しています。NTスイベルの「インタースナップNTパワー」を熱収縮チューブで固定してもいいです。フックドスナップを使用したほうがナス型オモリを後付けする場合に相性が良く、絡みにくい気がします。
ちなみにサルカンの「くねくね曲がる角度」が大きすぎる場合、ライントラブルの要因となります。ベースとしては、スイベルメーカーNo.1のNTスイベル社製の「ローリングスイベル」形状のものが通常手に入る中で屈折しにくいです(ただし番手次第)。
さらに、エサ付きで半遊動仕様にしてエレベーター仕掛けを構成する場合は、サルカン部にゴム管を被せ、絡み防止パイプを20センチ程度接続しています。このパイプがテンビンの役割をするので、絡み防止になっているのです。
捨て糸の長さは短く、道糸にはシモリ玉やビーズを使わずサルカンの中央部で止めるようなものを選べばさらに絡みにくさはアップします。
熱収縮チューブで固定する方式の弱点は、使用後は海水が溜まって錆の原因になることです。ベターなのは毎回バラしてまた作る方法ですが、面倒なので錆防止用に接続部分にオイルを吹いています。
このあたりの話は試行錯誤中なので、詳細はまた別の機会にまとめます。
エサを選ぶ
エサ:現地調達。小アジ、小サバ、イワシなどが基本
ブリはエサの大きさ、シルエットに影響される魚です。アジよりも、イワシに反応がいいとき、サバに反応がいいとき、カマスに反応がいいとき……よくあることです。ブリがいまどのエサを追っているかで違いが出るのです。たくさんいる小魚を追っていますので、エサは現地調達を基本とします。
エサも釣れないような時期は釣果の期待は薄いのですが、エサ屋で購入することもできます。小アジやイワシ、ウグイ(銀兵、銀平)がポピュラーです。たいていの場合、ウグイは食いがよいというほどではないです。普段海にいませんから動きがよくないのでしょうか。
1.アジ
アジは長持ちしますので、泳がせ・飲ませ釣りには安定してつかえるエサです。マアジ(背中が赤いアジ)とマルアジ(背中が青いアジ)がありますが、どちらもよく釣れます。マルアジのほうが少し細長く食べやすそうですね。マルアジのほうが泳ぎ回りますので、弱りやすい一方でアピール力はあるようです。マアジは持久力がありますので、一長一短といったところでしょうか。エサがのんびり泳ぐより素早く泳いだほうが反応がいいことがしばしばありますので、そのようなときはマルアジを優先して使います。寒さにやや弱いので気温が一桁のときはスカリをつかって3メートルより深く沈めるなど管理に気をつけましょう。
2.サバ
サバは遊泳力があって沖に泳いでくれますので、フリーやウキ釣りで活躍します。うまく沖に泳いでくれたらチャンス増大です。泳ぎまわるので弱りやすく、また、投げるとすぐに弱るのが弱点です。なるべく投げずに仕掛けを軽くして足元から泳がせるのがコツです。
速い動きに反応するときはサバが強いです。アジよりは多少低水温に強く、気温一桁になったら動きの遅いアジは食わないけどサバは食うみたいなときもあるようです。ただ、雪が降るような寒さになると弱りますので、そのときはスカリを使って沈めるなど管理に気をつけたほうがいいです。
3.イワシ
イワシと名のつく魚は食いがいい餌ですが、弱りやすい種類が多いです。ウルメイワシは最弱!釣れた瞬間にウロコが剥がれていく、どうなってんの?という生き物なので釣れてからすぐに泳がせる必要があります。マイワシは弱いですが、ウルメほどではなく食いもいい最強イワシです。カタクチイワシもやや弱いですが、うまく使えば長生きすることもあります。小さいのでアピールに欠けますが、ブリのメインベイトになっていることもあり侮れないエサです。
4.その他
最近耳にするようになったカタボシイワシ(サッパの親戚)はそこそこ強く、エサとしてもいいものです(見分け方:サッパは身に黒い斑点がありますが、カタボシイワシはエラ側に黒い斑点があります)。ブリの腹から何匹も出てくることもあります。同種のサッパやコノシロの類もいいです。意外と大きな20センチオーバーのコノシロでもブリが釣れます。ちなみにカタボシイワシがメインベイトの場合、小アジもシルエットが近いためか反応がいいことがあります。
イサキの幼魚、ウリボウもいいです。時にアジやイワシに勝る特効エサになることもあります。カマスも特効エサとして有名で、アジやイワシはだめだけどカマスには死んでいても食いつくこともあるほどです。でかいカマスだと掛かりもよくないので、針数を増やすのがいいです。トレブルを背掛けにして、口と背に1本ずつトレブルというトリプルトレブル仕掛けも有効。針数が増えると一般的に食いは落ちるのですが、活餌の場合想像よりも食いは落ちません。
体高のある魚はエサとして飲み込みにくいのと青物のターゲットとなるような回遊性の魚が少ないせいか、上記の魚より反応は劣ります。だだし、アジなどが釣れない時に使えないことはないです。実績があるのはマダイの幼魚(チャリコ、チャリゴ)、スズメダイ(オセン)などです。アイゴやフグなどの毒魚はだめかもしれませんが、それ以外の小型の魚であれば案外使えるエサは多そうです。
エサのサイズが魚に対して大きすぎるとエサを吐かれたり、フッキングミスになることが多くなります。かといって、小さすぎるとあまり泳がなかったり死にやすかったりアピール力に欠けてしまいます。アジの場合、12-3センチ前後のサイズがいいとされますが、個人的にはもう少し大きいほうが元気さが長持ちしてアタリは増える気がします。イワシなど細長い魚の場合はもう少し長くてOKです。
エサの付け方を選ぶ
餌つけ:1本針で背掛けが基本、イワシなどは鼻掛けで
エサの付け方は、エサの背中に掛ける「背掛け」、鼻に掛ける「鼻掛け」、口に針を掛ける「口掛け」がよく使われます。
1.背掛け
アジは基本的には背掛けにします。背掛けのメリットは体高のあるエサでも掛かりが良いことと、エサが泳ぎやすく、水平姿勢で泳いでくれることです。背中側から引っ張られるためエサが深く潜らせたいときに使います。背掛けでも前寄りに刺すと、仕掛け回収時のエサへの負担が減ります。刺す位置は仕掛けごとの相性もあると考えられます。エサが流されるブッコミやエレベーター仕掛けの場合は前よりに刺すとエサが流れに正対するので弱りにくく、エサの泳ぎに任せるフリーの場合は後ろ寄りに刺すと弱りにくいと思われます。サバ、カマスも背掛けが基本です。
2.鼻掛け
鼻掛けはイワシなどの細長く頭以降をよく動かすエサに使います。エサを頻繁に回収する釣りでも進行方向と一致しますので弱りにくいです。アジを鼻掛けする場合、まっすぐ鼻を通すと外れやすいので、片方の鼻から口の硬い部分を狙って斜めがけをすると外れにくくなります。やや下向きの泳ぎ方になるようです。
3.口掛け
口掛けは、アゴ下からアゴ上まで貫通させて針を刺す方法で、イワシ等の口が開いたら死んでしまう魚によく使われます。
4.アゴ刺し
呼び方は色々ありますが、上アゴに刺す方法です。エサにする魚種によって口掛けよりアゴ刺しが好まれることがあります。
5.目掛け
目に掛ける方法もあります。大型の泳がせ釣りに多く使われる方法です。うまく刺せば負担は少ないそうですが、トライしたことがありません。漁師がマグロとかを釣るときのエサは目に糸を通したりしますね。ブリ狙いでは不要かもしれません。
6.ぜいご掛け
アジの場合ヤエンの時に使うようなゼイゴに掛ける方法があります。ゼイゴは硬いので身切れをしにくいです。フリー仕掛けなどで遠投をしたいときにどうぞ。後ろから引っ張るので泳いでくれます。外れにくい=かかりにくいかもしれません。トレブルフックなら掛かりはいいでしょう。
7.針数が多いとき
エサが大きかったりして掛かりが良くないときに針数を増やします。二本針の場合、一本目を背掛けまたは鼻掛けとして、二本目の孫針を背びれや尻ビレ付近に刺す方法があります。鼻掛けでもいいです。また、二本目の孫バリをエサに刺さずチラシ針としてフリーにしておく方法もあります。二本とも針を刺すよりエサに負担が少ないです。
ファイナルウエポンはトレブルフック。単純にフッキング率が上がります。カマスなど太身で細長い餌だと、極端にフッキング率がおちますので、トレブルフックを2本、3本とつけたりします。食いは気にするほど落ちません。
ちょっとしたコツなど
針はあまりに体に深く刺すと出血し、弱りやすくなり、フッキングミスを増やします。あまりに浅く刺すと、投入時やエサが暴れたときに外れやすくなってしまいます。それらを考慮して「ほどほど」の深さに掛けます。仕掛け回収時に外れるようなら浅く掛けすぎです。エレベーター仕掛けの場合、キャスト時にエサが付いていないので、ウキ等の場合より浅めの掛け具合にするとフッキング率が上がります。アワセと同時に身切れさせるのです。
「青物はエサの頭から食いつくので鼻掛けのフッキング率が良い」という人もいますが、個人的にはその理屈はハテナ?です。青物はエサを頭から食うことが多いですが、たいていエサを丸呑みにします(カマスなど長いエサは除く)。アジなどを鼻掛けでエサにしている場合、フッキング時にアジの鼻付近からアジの背中や胴に掛かるリスクも有り、スナッグレス性能を無駄に発揮してしまうおそれがあります(ブラックバス釣りでワームがネジ曲がって帰ってくる「ウンコフッキング」状態)。ですので、なるべくエサ自体に干渉しない背中の頂点に掛けるほうがいいのではと思っています。ただ、背中ジャストは背びれもあるのでそれはそれで障害になるとすると、第一背びれより前方か、第一背びれと第二背びれの真ん中か、第二背びれの直後だと思います。私はたいてい第一せびれの前につけています。
なかなかフッキングしない場合は、針の掛け方をはじめ、針のサイズ、針の数、糸の質、エサの大きさ、魚の大きさも考慮してください。状況に応じて正解は変わりますのでいろいろと試してみてください。
結び方を選ぶ
結び方:簡単で強い結びを
個人差がかなりあるのが結び方です。自分が強く結べる結び方なら何でもいいのです。私の場合を紹介します。
タタキつき針の結び:南方はえ縄結びか外掛け結び
基本的に針の結び方は外掛け結び(マクラなし)で大丈夫です。巻き付けは4回か5回で、多すぎると逆にすっぽ抜けやすく結び目が弱くなるので注意してください。マクラつきの外掛け結びだと強度はアップしますがハリスに対してすこし曲がるので個人的に好みではありません。
私は普段「南方はえ縄結び」を使います。外掛け結びよりさらに強力な結びです。外掛け結びのあとにフィンガーノットをする感じです。外掛け結びより結び目がズレにくいのがいいです。一度、外掛け結びで2本針仕掛けにしたときに、孫針に魚が掛かって親針が孫針側から引っ張られた際、親針が緩んで取れる経験をしました(魚は獲れました)。「南方はえ縄結びなら」どちらから引っ張られても大丈夫な仕様になっているので、それ以来お気に入りです。外掛け結びの場合、「瞬間接着剤」で緩み止め固定するのが定石のようです。
管付き針の結び:坂本結びか南方はえ縄結び
管付き針の場合は大物釣りで標準的な「坂本結び」にします。この結びのいいところは結束強度と糸の出る方向です。普通のカン付き針に外掛け結びをして最後に内側に向けてアイに糸を通すと、ハリスと針の角度が付きすぎてしまうので掛かりに影響が出てきます。その点、坂本結びは針の軸とハリスが直線になるので塩梅が良いのです。太いハリス用の針はアイに角度をもたせているので、その点心配ありませんが、がまかつの管付き伊勢尼針など多くの針はそうなっていません。ただ、坂本ノットを現場で結ぶのが面倒で、仕掛けは多めに作って持っていくようにしています。2本針仕様にする孫針なら、南方はえ縄結びが無難です。面倒な時は外掛け結びにしてしまいますが、ハリスが太い場合はいまいち緩みやすいので巻き付け回数を多めにしたほうがいいかもしれません。
サルカンへの結び:パロマーノット+ハーフヒッチ数回かイモムシノット
パロマーノットが強度が高く簡単でおすすめです。結ぶときは2つの糸がリング上でクロスしないように気をつけます。また、締め付け時に結び目を濡らさないと本線側に癖が入るので気をつけてください。パロマーノットの後にハーフヒッチを数回するだけで、100%近い強度を出すことができます。結束対象物を一度輪にくぐらせる必要があるので使えない場合があるのと、結束時に少し端糸が長くなるのが欠点です。イモムシノットはそのあたりを解消してくれているのでアリだと思います。ステイトを結ぶときであえて弱く結びたいときはユニノットで結びの回数を3~4回くらいで結びます。ちなみに、クリンチノットはすっぽ抜けて危険なことがあるので、ステ糸用にはおすすめしません。
糸と糸の結束(PEとリーダー):SCノットかFGノット
PEラインとリーダーを結ぶとき、私はSCノットをメインに使います。結束強度が出て簡単だからです。ただし、リーダー側に角度がついてガイドに引っかかる傾向があるのが弱点です。引っかかりが気になるときは、FGノットにします。ファイヤーノットは強度より簡単に結びたいとき用に使います。摩擦系の結びは最初はすっぽ抜けをしてうまく結べないものですが、巻きや締めの一つ一つの工程を丁寧にこなすと安定した強度になります。
他人のお勧めする結びをしても強度がでないことは多々あります。糸や結ぶ対象も異なりますし、結び方も違いますからね。ぜひ自分の得意な結びを探してみてください。
用品類を選ぶ
泳がせ・飲ませ釣りにおすすめの用品を紹介します。
タモ網:
大物を狙う釣りですので、タモ網(玉網)は必携です。たまに持っていない人や、持ってるけど不十分なものの人がいます。タモの柄(伸びるポール部分)は、5メートルが標準サイズです。足場の高い沖堤防は更に長い6メートル以上が必要になります。長い物だとどこでもつかえますが、自分の足場の高さに合わせたものが一番使いやすいので、一度釣り場で自分に必要な長さを検討してから購入するようにしてください。
タモの柄は値段がピンキリです。高ければ高いほど、良質なカーボンをつかっていますので、軽くシャキッしていてすくいやすくなります。が、最初は扱いを学ぶために1万円前後のそこそこのもので良いと思います。あまりに安い物ですと、柄がすっぽ抜けたりもしますので注意してください。
ダイワの「ランディングポールⅡ」が1万円前後で一番人気な商品です。グラスが多くやや柔らかいのですくいにくいのですが、その分頑丈です。また、固着が起きにくいように加工が施されています。個人的にはこれで十分かなーと思って使っていますが、ブリを掬ってもらう際に「柔らかすぎるからもっといいものを買え」と言われますので、検討しています。
当初は、「サンライク」という中華メーカーのものを使っていました。カーボン含有率が90%程度あり、そこそこ硬く、すくい易さはあったのですが、固着が起きやすく取り込み時にちぐはぐなしまい方になって内側のカーボンが剥がれてしまいました(メジロ~ブリ合計30本程度)。
高いものがいいのはわかってはいるのですが、大物がヒットしたときは他人にすくってもらうことも多く、そこそこの価格でいいものがないか探索中です。現在はコスパのいいダイワの「マルチランディングポール」を導入予定です。
耳にタコの方も多いかと思いますが、タモの扱い方は気をつけないとすぐに折れますので注意してください。魚を掬う時は割と水平にすると掬い易いですが、魚を上げるときは垂直を保ちます。先端から伸ばし、先端からしまいます。メンテナンスのときにタモをすべてバラバラにできない場合は元から一つずつ洗っていきます。ちぐはぐなしまい方になるとすぐに傷んでしまいます。
タモの柄にセットするタモ枠と網はなるべく大きなサイズがおすすめです。縦65センチ以上がおすすめです。すくいやすさが段違いです。折り畳める枠と折りたためないワンピースの枠があります。ワンピースの方が強度的に優れますが、折り畳める枠は移動時、収納時に便利です。私はコンパクトに収納可能なメジャークラフトの「ヘキサネットL」の四つ折りでコンパクトになるタイプを使っていますが、メーター近くでも対応できています。ただ、何回も使用するうちに折りたたみ部分がガタが来ています。持ち運びの問題が起きない人は折り畳みタイプでないほうがしっかりしていておすすめです。
生き餌用のバケツ:
泳がせ・飲ませ釣りはエサの元気さが釣果に直結します。仕掛け云々を考えるより、とにかくエサを元気に活かすための道具を揃えるだけで釣果は全然異なるものになります。小さな水汲みバケツにアジを泳がせておくなんてもってのほかです。ここの投資は絶対に惜しまないほうがいいですです。活餌用のなるべく大きく、エサが泳ぎやすい円形のものがいいです。エアーポンプ(ブクブク)がセットできるポケットがついているものが便利。私はプロマリン「EVA活かしバケツ」の40センチタイプを使っています。
すくい易い反転水汲みバケツがあると、水替えが楽になるのでおすすめです。私はシマノのこの水汲みバケツを使っています。
楕円形状+側面オモリ+潰れにくい設計になっており、ヒモの金具も重いので水中におろすだけで勝手に反転してくれるので水汲みが楽です。サイズは中間の19センチを使っています。一度に4~5リットルの水が汲めます。大きいバケツのほうが一気に水を汲めますが、水替えが面倒になるので、そこそこのサイズにしておくことをおすすめします。
ただし、水汲みバケツを「エサのとりあえずの活かし場」としても利用する場合、少し大き目のメッシュフタのついた四角の(直方体の)「活かしバケツ」のほうが便利です。小さい円形の(円柱の)の水汲みバケツでは、エサを入れておくには狭すぎますし、プロマリンの「アジキャッチ」などのエサ掬いアミが使いにくい場合があるのです。ダイソーの500円のカーキのバケツでもOK!(ヒモが細いので交換したほうが痛くないです)。
スカリ
バケツの補助としては、スカリを使うのがいいです。スカリだと多くのエサをキープしておくのに便利ですし、エアーポンプも不要です。寒い時に海中にエサを沈めたいときにも重宝します。おすすめは、吉勝の「アジ専科スカリ」33センチ。7センチ程度海水がたまる仕様になっており、短時間なら陸上においておけます。また、製品のコンパクトさ、軽さ、海中での容積は大きいのに、引き上げ時の負荷も6.5キロ程度(実測値)と扱いやすいです。15センチくらいのアジ15匹程度なら大丈夫です。
生かしバケツ
海水面に浮くものは、低水温時にアジが弱りますし、波に弱かったりもします。そんなとき海中深くに沈めるタイプの出番が来る時があります。その場合のおすすめは、タカ産業の「アジ活カシビク」です。
こちらはスカリとよく似てますが、水くみバケツに網の蓋がついた「活かしバケツ」の大きいサイズです。オモリがついていて、海中で安定して弱りにくい仕様になっています。下から10センチ程度は海水がたまるので、短時間であれば陸上においておくのもOKです。
ただし、一番大きい直径35センチの製品は引き上げ時に重いので注意です。10キロ程度あります。腕力に自信がない人は小さめのサイズを検討してもいいかもしれません(体積8L≒8キログラム以下がおすすめ)。活かしバケツはいまやダイソーで550円(税込)で売られていますが、そのまま使うと海中で安定せず、流されて餌が弱りやすいです。
クーラーボックスの改造もある
気温が一桁になったときは、バケツの水温が低下してエサが弱ります。それを防ぐために、生かしバケツを使ってエサを海中に沈めておく方法は、引き上げの手間がかかります。それに対応するために水くみポンプと大きなクーラーボックスを使う方法があります。これだとスカリや活かしバケツを引き上げる手間が不要ですし、狭い活かしバケツより広いクーラーボックスのほうが活かしやすいです。寒い時期にも釣れるアオリイカ釣り用途で自作されている人が多いですが、青物釣りでも作っている人はいます。問題は自作が必要なこと、クーラーボックスやバッテリーも含めるとやや高額になること、荷物が増えること、海水用ポンプが少なく故障も起きやすいことです。ポンプは使用後真水を吸わせるなどすると錆びにくくなります。海水面から水をくみ上げる場合は、水温の低い水をくみ上げてしまうおそれもあるので注意してください。気温で水温が低下するため冬季は表水温が最も低くなる傾向があります。
エアーポンプ:
エアーポンプは、エアーがたくさん出るものがいいです。エアーが多いと、多くの水を動かして魚に酸素を供給できます。エアーストーンを高級なものにすると細かいエアーが出て泡の表面積が増えるので、より多くの水流効果と、酸素の溶け込みを期待できます。エアーポンプは意外と値段がしますが、エサの元気度が釣果に直結する釣りだけに、あまりケチらないほうがいいです。
USB充電タイプと乾電池タイプがありますが、その辺はお好みで。USBタイプはモバイルバッテリーを持参すれば充電できますし、乾電池タイプは乾電池を持参すれば不意の電池切れにも対応できます。充電タイプは本体が高価ですが、乾電池タイプは電池のランニングコストがかかります。私の使っているモデルだと、二、三回の釣行で単一電池2つ分消費するので、200円くらいかかります。充電式電池を使えばランニングコストは抑えられますが、非推奨となっている場合があります。
個人的には、エアーポンプは構造上防水が難しく、錆が発生したり不意に壊しやすいものですので、買い替えを前提に乾電池タイプでいいのかなと思っています。おすすめはハピソンの乾電池式エアーポンプYH-735Cと冨士灯器FP-2000です。どちらも使っていますが、電池のコスパがいいのがYH-735Cで、パワーがあるのがFP-2000です(比較記事)。大きなバケツと併用してアジ20匹前後は活かすことができます。防水性能が高いことで定評があるのは冨士灯器FP-2000です。
水質改善効果を目的として、アクアリウム用の投げ込み式フィルターを愛用される方もいます。
投げ込み式フィルターを個人的に試してみましたが、確かに水質はきれいになりますが、バケツの中央に置かないとエサが挟まって死んだりしますので、取り扱いに注意が必要です。
エサ掬い用の網:
エサを直接手づかみするとエサが弱りますのでできれば小さな網を用意するといいです。数百円の安いもので構いません。選ぶポイントを書きます。
1.網の仕様
網には「フェルト仕様」のものがあります。フェルトには魚に体温を伝えにくくするために、水分を含む狙いがあります。ただ、フェルトは針が引っかかるととるのが大変なことがありますので、1本針用の人が便利に使えるでしょう。フェルトがなく、網目が大きいものは針が引っかかっても取りやすい2本針用です。
2.取っ手の頑丈さ
網で真っ先に壊れるのは、取っ手でしょう。意外と大きな力がかかりますし、金属製なら錆で壊れます。なるべく頑丈な取っ手の網を選ぶとよいでしょう。
3.網の深さと柔軟性
網が深く柔軟でないと、エサが飛び出しやすく、針を刺しにくいです。プロマリンの「アジキャッチ」は網が深く柔らかいのでエサに針を刺しやすいですのでおすすめです。ただ、この網は取っ手が壊れやすいので、それが嫌な人は第一精工の「アジネット」をおすすめします。アジネットは網が浅く、フェルトが硬く、水はけが悪いので個人的にはエサを付けるのにはコツが必要です。使いやすさはエサにもよりますし、人それぞれですので自分にあった網を探してください。
ただし、マイワシ等だと網越しに魚をつかむとウロコが剝げますので濡れた手で直接つかむほうがいいようです。
元気なエサほど食いがいいですから、生き餌を掬う時は、なるべく活きのいい個体を選んで針につけます。これが難しい。すぐにつかまえることができる個体はたいてい元気のない個体です。大き目の掬い網を用意するほうが効率的かもしれません。
尻手ロープ:
手から竿を離す場合は、必ず竿やリールを尻手(しって)ロープに繋いでおくことをおすすめします。ドラグを緩めておくだけの人もいますが、糸が竿やリール本体に絡むと一発でタックルごと海へ「ボチャン」です。ドラグの緩め忘れなどのウッカリにそなえることもできます。私はタチウオ釣りで2回「ボチャン」を経験してから、面倒ですが尻手ロープを使うようになりました。最近では100円ショップでもベルト部分が売っています(セリア)。私はシマノ製の尻手ベルトを使っています。
あるいは、100円ショップの洗濯ロープと大き目のカラビナを使って、リール本体に引っ掛けて置くようにしています。取外しが便利であり、尻手ベルトよりもより信頼度が高い方法です。
詳しくは以下の記事を参照ください。
ストリンガー:
必携ではありませんが、魚を活かしておいたり、血抜きをするときに活躍します。ストリンガーは各タイプありますが、スナップタイプで開きやすいものだと、重い魚を吊り下げたときにスナップが開いて逃げられる事故が発生します(結構あります)。
下記の商品のようなスプリングのあるタイプが比較的逃げられにくいようです。
堤防で引っかかるものがなければフロートは不要です。ちなみに、活かしたいときは口から刺して顎の下に抜きます。エラから口に通すと、一見優しそうですが、エラの動きを妨げるため、魚は弱って死にます。(血抜き等のときにはエラに通してOKです)。
私は、シマノのストリンガーを使っていますが、レビューでは「外れた」報告がありますがどうなんでしょう。これだとブリやヒラメを何時間も活かしておくことができました。まだ脱落事故はないです。1匹だけ大物を持ち帰るために入れ替えする場合に大変便利です。
活かしには向きません(すぐ死にます)が石鯛等に使われるワイヤーを使うタイプはまず逃げられませんので一つの選択肢です。私は血抜きなどには以下のワイヤータイプを使用することがあります。
プライヤー:
魚から針を外すために使います。釣果には無関係なので、最初は適当なものでOK。私はダイソーの550円(税込)のやつを使っていますが、剛性不足で針が深く刺さった場合にプライヤー自体が曲がるので苦労することがあります。安くてそこそこいいものを検討中。
このスミスのプライヤーはプロの釣師「ビックリマン高田」さんが推奨していたものです。剛性があり、長いので大きな口の魚に向いています。
解体用グッズ:
魚を持ち帰りたい人は魚を処理する道具も必要です。ナイフやハサミを持っておくと釣れた魚を処理して鮮度よく持ち帰ることができます。最初は100円ショップのキッチンバサミでもできます。でも、使いやすい道具でさっと血抜き作業をすることで釣りの時間も長くなります。私は「SK11」というメーカーの万能はさみを使っています。
こちらは魚を捌くプロも使うほど、切れ味バツグンで釣りの専用品よりも価格も安め。パーツが錆びにくいステンレスタイプがいいです。精密に作ってある分、硬いものを切った時に刃先が変形し引っ掛かりを感じることもあるのがやや欠点です。100均で売っているダイヤモンドシャープナーなどでかるく研いであげると解決しますが、正直思ったより長期使用に向いていません。ノマセ釣りで多くのブリを処理する人は、年1回くらいで買い替えがいいのかもしれません。釣りメーカー品では、やや値段はしますがヤイバ魚絞めメガマルチシザースの評判がいいです。
使いやすいものを持っておくと家で魚を捌くときにも使えます。オーソドックスな解体手順は、片方のエラをハサミで切ってストリンガーにつなぎ、海中で泳がせて血抜きをした後、エラと内臓をとって血合いを洗って持ち帰ります。血やエラや内臓は腐敗しやすいので早めに取り除くのがコツです。また、内臓には寄生虫がついていることがあり、そのまま放置すると身の筋肉の方にも移動してくるということで、早めに取り除くのがいいそうです。
ちなみに、ブリで一番よく出会う「ブリ糸状虫」という寄生虫は細いミミズのような形で、ブリの身に空洞があるときは大きな糸状虫がいるサインです。見た目はいまいちですが、食べても害はないそうです。「アニサキス」は見つけにくく、細く白いやつです。生きたまま食べると胃に噛みつくなどで激痛になるそうです。これら寄生虫は年によったり季節によって出くわしやすかったり、そうでなかったりもします。寒いと出会いにくいということですが、岸釣りではそうでもなかったりしますね。
クーラーボックス類:
ブリを持ち帰るとき、相当な大きさのクーラーボックスが必要になります。発泡スチロールもいい仕事します。私は大物を釣った時に入らないのも癪なのでクーラーバッグをつかっています。秋~冬であれば氷を入れておけばそこそこ保ちます。クーラーバッグ単体だと水漏れすることがありますので、その際には0.1mm厚の超極厚のビニール袋と、ウェーダー等を収納する水漏れ防止用のターポリンバッグも併用するのがおすすめです。
クーラーボックスや発泡スチロールは低水温時や高水温時のエサのキープにも活躍しますね。
ブリを入れて背負うプロックスの「鰤リュック」を使っている人を見たことがありますが、インパクト大ですね。
バッファローギアの保冷バッグをフィッシングショーで見ましたが、使い勝手はよさそうでした。
エサ確保用サビキグッズ:
活きエサを買わない場合、現地でエサを確保します。エサ確保の方法はサビキ釣りが主流で、アミエビ等、サビキ仕掛け、エサかご等が必要です。サビキ仕掛けにはいくつかのバリエーションがあり、関西で定番の「下かご式」が簡単で手返しがいいですが、ポイントが遠い場合はウキを用いる「投げサビキ」、放置しておきたいときや投げて動かしながら底を探りたいときはフロートにロケットカゴを組み合わせた「ブッコミサビキ」にします。
サビキ仕掛け
釣れる魚のサイズや食べてるエサに合わせますので、サビキの針のサイズや色はいくつか用意するのが無難です。
豆アジ用
針のサイズ(バケやスキンのサイズ)が大きすぎて食わないことがあります。豆アジ用のサビキは2号程度の小さな針を使うほうがいいです。針外れが多いなら針サイズを4号程度まで上げます(アジ15センチくらい)。やや大きいアジ、サバ(20センチくらい)が多いなら6号や7号を使います。
小さなプランクトンを食べるカタクチイワシには針サイズが小さいフラッシャー付きのサビキが有効です(がまかつ「小魚サビキ」:廃番、オーナー「ハイパーパニック」など)。針さえ小さくすればハリスは案外太くて構いません。おすすめの一つはささめ針の豆アジサビキ(ちょい太、極太)の2号です。白ピンク混合のものだと、サビキの色に迷わなくていいです。これは幹糸が太いので複数の魚がかかったり、サバが掛かってぐちゃぐちゃになっても解きやすいです。
フラッシャータイプはがまかつの「小魚サビキ」4号がいいです(こちらは廃番で「クリスタル小魚仕掛2」が近いです)。カタクチイワシがいるときは、満タンにつきます。
オーナー針のハイパーパニックもカタクチなどの小魚釣りには人気です。
マイクロベイト
白サビキは小魚のマイクロベイトを食べているアジに有効で、泉州サビキ(がまかつ)、小アジ専科135(ハヤブサ)が人気です。
トリック
エサをたくさん確保したい場合に便利なのが「トリック仕掛け」です。トリック仕掛けは、サビキのハリにアミエビを引っかけて釣る仕掛けです。他のサビキ釣りはバケやスキンを使った「疑似餌釣り」ですが、これはハリにエサを付ける「エサ釣り」なので、「いるのになかなか釣れない」場合に有効です。個人的に、エサを確保しにくい昨今、トリック仕掛けの使用回数が増えています。
トリックにも様々なバリエーションがありますが、2本針のマルフジの製品がおすすめです。マルフジの「改良トリック」は、針が大小で二重になっていてアミエビの保持がしやすい仕組みなっています。緑の「夜光塗」、赤の「朱塗」が人気で、紫の「大物用」、水色の「ウィリー」も見かけます。また、「トリックエース」というWフック仕様もあります。こちらも「夜光塗」「朱塗」が人気で、ファイバー仕様の「FR」もあります。
暗い時間に釣る場合は、緑の「夜光塗」がおすすめです。針サイズについては、トリックの場合はスキンやバケがついていませんので、純粋に針の大きさ=釣れる魚のサイズに合わせます。トリックは特にハリスが短いのでバレることが多く、バレが多ければ針サイズを上げるようにします。20センチクラスが結構出る場合は6号~7号を使います。落しても5号です。
モリゲンの「スピードアジ」はウィリー仕様でエサが無くても誘うことができます。マルフジの仕掛けもそうですがウィリー仕様はどちらかと言えば、明るい時間に有利です。
トリック仕掛けには、餌付け用の容器があると大変便利です。
おもな製品は以下の通りです。
・第一精工「スピード餌ツケ器」通称「青」:最もオーソドックスな製品。
・第一精工「スピード餌ツケ器W」通称「オレンジ」:上記の改良品。サビキ仕掛けを通す穴が2つあるので同じ場所を通過してエサがつけにくくなることを防止している。エサのこぼれを防止する受け皿つきもある。
・モリゲン「エサつけ名人」通称「緑」:V字の溝に仕掛けを通すので、エサをつけやすい。エサのこぼれを防止する機構もある。一方で同じ場所を仕掛けが通るのでエサを定期的に盛りなおす必要がある。第一精工を超えて今やベストセラー。
・ナカジマ「サビキ通りゃんせ」通称「黄」:V字の溝。カゴを置くポケットつき。エサを置く場所は小さめだが、評判は上々。アミエビ用容器つきのDXもある。
スムーズな餌付けには針が容器に「引っかかりにくいこと」も大事です。サビキ針との相性もあるので何とも言えませんので、いくつかの容器を渡り歩く人が多いようです。個人的には「黄」を使っていますが満足しています。
夜間
夜間にはハヤブサの「蓄光スキン」も人気です。
スキン色がミックス仕様だとカラー選びに迷わなくていいです。緑スキンばかり食うとかがあります。
コスパ重視のダイソーサビキ
コスパをとるなら、ダイソーのサビキを連結して糸同士を結んで6本針にします。惜しげなくバンバン交換できるのが強みです。サイズは4号がおすすめ。
ちなみにサビキ仕掛けには上下があります。エダスが上にピンと張るのが正解です。食いと掛かりに影響します。仕掛けを再利用するときなどは特に逆につけたりする可能性がありますので注意してください。
サビキのエサ
サビキのエサはアミエビが入っている常温保存タイプが便利です。マルキューの「アミ姫」が有名ですが、最近はアミエビに強いメーカー品も出てきています。最近のお気に入りはバケツタイプのハマイチ「サビキクラブ」やマルゴ「サビキのかごに入れるエサ」(廃番)。
ただ、これらの商品は値上げしてしまって、コスパが悪くなってしまいました。アミエビの量より配合エサの分量や水分が増えたような気もします。なので、最近はアミエビを使っています。常温エサより安価で、ばんばん使えます。これにアジジャンボや米ぬかを混ぜて使うと、煙幕もできていい感じです。普段はアミエビのみのことも多いですが、本気の釣りではこうした混ぜ物を使います。
サビキの下カゴ
下かごは、蓋ナシと蓋付きがあります。蓋ナシで十分です。吸い込みバケツを使う場合は蓋ナシの専用品を、そうでないときは蓋付きでも蓋ナシでもどっちいいです。蓋付きかごは海底までエサを届かせやすいのでアジ用にはいいです。手返しを早くするには蓋ナシのほうがいいです。
プラスチックと金属製のカゴがあります。金属製だと重いものもラインナップされています。金属製はステンレスでも錆びて汚らしくなりますし、アミエビが隙間に挟まって洗いにくいというデメリットがあります。また、サビキ仕掛けをぐるぐるカゴに巻いて収納すると、電位差でサビキ針が錆びる可能性があります。プラスチック製のかごだとそれがないのでいいです。しかし蓋つきのプラスチックカゴは蓋が壊れやすいデメリットもあります。
金属製蓋ナシのややカゴが深めで細目の製品が、ちょうどよいアミエビの出具合で愛用している人も多く見かけます。私は個人的にプラスチック製と金属製の蓋ナシの両方を使用しています。
カゴは、ゆっくり沈むより速く沈んだときのほうがサビキ針がよく動くのか反応がいいときがありますので、重さをいくつか用意するといいことがあります。
重い下カゴと針掛掛かりがよくなり、バレやすくなり、仕掛けがぐちゃぐちゃになりにくくなり、軽い下カゴだとその逆です。釣れる魚や釣りかたによって選んでください。私は10号~15号の使用が多いです。
その他サビキ用品
かごにエサを詰める道具として、押出式でカゴにエサを入れられるプロマリンの「ワンタッチスプーン」もあれば手が汚れないので便利です。よく使っている人を見かけます。自分も使ってみることもたまにあるのですが、結局面倒になってカゴを持ってすくってしまいます。
サビキで釣れた魚は、なるべく手で触れないように針を外します。専用の針外しがあれば便利です。私はヤマシタの「はずしっこⅢ」を使っています。先端のフックを針に引っ掛けて水平に糸を張り、トリガーを引くだけであら不思議、針が外れて魚が落ちます。これを使う場合は、トリガーを引くのは最終手段としてください。トリガーを引くことでサビキの針が曲がったりすることがあるのです。よくある針外し器と同様、なるべくトリガーを引かずに針の角度を変えて魚の体重で針を外すようにします。
暗い時間のサビキであれば、タチウオ用の集魚ライト(点滅グリーンタイプが無難)をつけるのも有効なので覚えておいたほうがいいかもしれません。点灯より点滅がよいそうで、私はキザクラのグリーン点滅を使っています。ヒロミ産業の水中ライトでもいいと思います。
狙い方
アジ狙いなら底までドボンと落とし、糸ふけをとって止めます。仕掛けが落ちるときと止めているときにアタリが多発します。アタリがなければ数回リールハンドルを回して仕掛けを巻き上げ、また底まで落として止める、の繰り返しです。アミエビのなかに仕掛けが入るようにし、食わせるための止めを入れるのがコツです。これで食いが立たない場合は、瞬間的に数センチ竿先を動かす→ポーズを入れるをすると連発することがあります。いろいろ試してその日のよく反応する動かし方のパターンを見つけてください。特に、明るいときは動き、夜間だと「止め」が大事な気がします。一度釣れ始めたらこまめにエサを撒き群れをとどまらせると釣れる時間を伸ばすことができます。複数掛けを狙うときは重めのオモリ、太めの糸のシステムになっていないと、ぐちゃぐちゃになってタイムロスになります。そのため複数掛けを狙わずに一匹ずつ釣るのも良いと思います。
水温によっては底でなく、中層、上層で釣れることもあるので、タナを探るようにします。詳しくはサビキ釣りの回に説明します。
ちなみに、トリック仕掛けの場合はあまり動かさずにじっくり待ちます。
竿受け
堤防では三脚タイプの竿受けがあると便利ですが、水くみバケツをぶら下げても青物の強烈な引きで倒れたりして不安定になりがちなのが難点です。車止めがある波止であれば、車止めに取り付ける竿受けがありますので、そちらのほうがガッチリと竿を固定することができます。私はナカジマの「万能竿受」を使っています。海釣公園の柵には「スーパーパイプ受太郎」を使います。簡単便利なダイソーの「ソフトワイヤー」を使う人も多いです。「スーパーパイプ受太郎」の便利な点は、エレベーター仕掛けで高い位置でリールや竿を保持できるため、仕掛けを送りやすい点です。
あれば便利なもの
・フィッシュグリップ
魚が釣れた時、魚の口に手をいれてはいけません。ブリだと結構な力で噛みますので結構痛いです。「フィッシュグリップ」という魚ツカミを持っていると、便利です。
ダイソーの550円(税込)でもいいのですが、数多く使用すると、プラスチック部分が割れて使えなくなることがあります。私は小型ですべて金属製の製品に買いなおしました(安いものですが)。
フィッシュグリップについては、私も試行錯誤中です。頑丈さのほかに長期使用の耐久性なども必要です。また、魚の口を傷つけやすいグリップもあるので、結構ややこしいです。上記のマルシンの製品は魚の口が傷つきやすいかもしれません。
・メジャー
長さを測りたい人にはメジャー必携です。ブリは出世魚なので測って楽しむと面白いです。釣りたい魚の長さ+αがあれば基本なんでもOKです。私は第一精工の「ノギスケール125」(イエロー)を使用しています。ノギス状のマーカーがついていて、写真に撮った時に頭~尻尾までのサイズが見やすい製品です。このメジャーは、コンパクトなので持ち運びに便利なのですが、ピンと張って使わないと正確に測れないのが細いメジャーの宿命ではあります。
最近では、釣り用メジャーは100円ショップにも置いてあります。ただし、長さは80センチ(セリア)や100センチ(ダイソー)といったラインナップで、メーターオーバーが釣れるこの釣りでは微妙に物足りないです。
ただし、ダイソーの300円の大判の「フィッシングメジャーワイド」は100センチの商品ですが、105センチくらいはギリギリ書き足して使えます。大判なので写真でもわかりやすく、曲がりにくいために正確に測りやすく、意外といいです。クセがついてますが、お湯をかけるとすぐに取れます。
・秤
重さを量りたい人用です。ダイワの「デジタルスケール25」が定番です。私はこのダイワの「デジタルスケール25」をメインに使っています。ペットボトルの水を計測しましたが、誤差もほぼないようです。
メジャーや秤は、もっと安いものは多くあり現に私も安物を使っていましたが、結局定番品に買い換えました。長さや重さを量る機械は割高でも定番品のほうが後々の後悔が少ないです。
・折りたたみ椅子
待ち時間がある釣りですので、背もたれ付きの椅子があると圧倒的に疲れにくいです。ヘリノックス社タイプの背中を包み込むタイプがおすすめ!本家は高いので、私はワークマンの椅子をつかっています。使うときはペットボトルの飲み物を脚につけたケースに入れると風で飛ばされにくくなります。できれば買う前に実際に座ってみるとその快適さの違いがよくわかります。座ったときにパイプが当たって痛いモノもあります。
・タオル
言わずもがな、手拭き用です。
メンテナンス用品
糸巻き:スーパーラインマーキー
糸巻き自体が回転して、糸よれを極力しないようにリールに糸を巻くことができる商品。実際に使うときはコツが必要です。スプールの回転とボビンの回転が一致するように巻きます。そうしないとかえって糸よれが発生してしまいます。
リールオイル、グリス:シマノ製かダイワ製が安心
防波堤釣りではリール内部に水がほぼ侵入しないので、水の中につけるなど過度に水で洗うとかえってリールを傷めます。特に廉価なリールでは防水処理があまりされていないので、ベアリング内部に水が残って錆びたりします。水没等しない限りギア部分まですべて分解するのは勧めません。マメにメンテしたいのはラインローラー。ここは海水の影響を毎回受けます。ベアリングが入っていると特に錆びやすいので、そこを中心にマメにメンテをすると長持ちします。ついでにハンドルの可動部とベールアームの可動部にオイルをさせばOK。
メーカー製のオイルやグリスだと安心で私はシマノ製を使っています。樹脂への影響が少ないものが必須で、リール用が無難です。量は少なくて頼りないですが、意外と長持ちします。私の場合、毎釣行ごとに3台のリールをメンテナンスしても、4年間以上使えました。
ドラグ用のグリスは持っていますか?。水のかぶる場所で釣りをして水に漬けてスプールを洗うことが多い人はドラググリスが落ちてしまうことがあるので、定期的にチェックして補充したほうがいいでしょう。
どぶ付け洗いをしないならドラググリスの減りは遅いです。私は大物を逃したくないので定期的にチェックしてシマノのグリスを入れています。やり方は簡単で、ドラグワッシャーを洗浄してグリスを塗るだけです。ワッシャーが汚れていない場合はグリス補充だけでもいいです。
コーティング剤:ボナンザ、シリコンスプレー
竿やタモの柄にコーティング剤をつけると、汚れに強くなりますし、タモを伸ばしたときの滑りもよくなるので具合がいいです。ボナンザのフッ素樹脂コーティングは少し値段はしますがコーティングが落ちにくいのでいいです。ただしちょっと高いのでシーズンオフのメンテ時にしか使いません。
まめにメンテをやる人ならクレなどの無溶剤のシリコンスプレーでもいいです。ホームセンターのプライベートブランドのものなら、かなりコスパよく買えます。
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