シマノ汎用スピニングリールの上級機「ツインパワーXD」「ツインパワー」「ヴァンキッシュ」。
これらの違いは何でしょう?
「ツインパワーは剛性が高くて、ヴァンキッシュは軽い」ということはご存知の方も多いと思いますが、ツインパワーXDとなるとイメージがわかない人も多いハズ。
ツインパワーXDは多くの海釣り派ルアーアングラーが求める「かゆいところに手が届く」リールです。
今回はそんなツインパワーXDの魅力に迫るべく、まず「25ツインパワーXD」の新機能を見ていきます。その後、「24ツインパワー」「23ヴァンキッシュ」との比較もします。
この記事は以下の方におすすめです。
・「25ツインパワーXD」について、シマノHPよりも詳しく知りたい方
・「21ツインパワーXD」と「25ツインパワーXD」のどっちを買おうか迷っている方
・ハイクラスなシマノ製スピニングリールを検討している方
特に、「24ツインパワー」や「23ヴァンキッシュ」との違いを知りたい方
更に上を目指す方の手助けになれば幸いです。
「25ツインパワーXD」はココが変わった
手始めに「21ツインパワーXD」から「25ツインパワーXD」への進化点・変更点を見ていきましょう。
見た目
まずは見た目の比較です。

2021年モデルのネイビーブルーから2025年モデルは、黒(グレー)を基調としたカラーになりました。
系譜
同世代の機種を見渡すと、「25ツインパワーXD」のローターは「23ヴァンキッシュ」と同じように見えます。また、ボディは「24ツインパワー」と同じように見えます(下図)。

実際、シマノサポートHPを調べてみると、該当する箇所は同一のパーツ構成になっています(完全に同一で必ずしもローターの換装ができるというわけではないので注意してください)。
素材の点からも同一性は確認できます。「25ツインパワーXD」のローター素材は23ヴァンキッシュと同じ「CI4+」ですし、「25ツインパワーXD」のボディ素材は24ツインパワーと同じ「アルミニウムとCI4+のセット」です。
また、この3機種は、メインのギアである「ドライブギア」を含め、駆動系はほぼ同じものが使われています(※ピニオンギアのみ23ヴァンキッシュだけ異なるパーツです)。
「23ヴァンキッシュ」「24ツインパワー」「25ツインパワーXD」はハイクラス3兄弟なのです。
「25ツインパワーXD」は、「23ヴァンキッシュ」の軽量低慣性ローターと「24ツインパワー」の高剛性ボディを併せ持つキメラなのです。

ボディデザインが同じ
よくみると、23ヴァンキッシュも含め、この3機種のボディは同じデザインです。ただし、23ヴァンキッシュだけは軽量さを重視してアルミニウムの代わりに「マグネシウム」が使われています。
機能等の変化
25ツインパワーXDになって、機能面の進化点は盛りだくさんの6つです。

- 1)New Xプロテクトをラインローラーに搭載
- 2)インフィニティクロスの搭載
- 3)インフィニティドライブの搭載
- 4)インフィニティループの搭載
- 5)デュラクロスの搭載
- 6)アンチツイストフィンの搭載
注目は1)「New Xプロテクト」です。
これは、この25ツインパワーXDで初搭載される機能です。
2)~6)までは、「23ヴァンキッシュ」「24ツインパワー」と同じアップデート箇所です。
加えて、以下の点も指摘しておきます。
・自重は変わらず
・メーカー価格は7500円~8800円の値上げ
これらの変更点をまとめると以下の通りです。

これらのアップデート箇所について一つずつ見ていきましょう。
1)ラインローラーの耐久性3倍アップ「New Xプロテクト」
「25ツインパワーXD」には、全シリーズで初出しとなる新機能として、防水機構「Xプロテクト」がさらに進化した「NEW Xプロテクト」がラインローラーに搭載されました。
「Xプロテクト」とはそもそも、「撥水処理」+「ラビリンス構造」によって、外部からの海水の侵入を防ぐ防水構造のことです。

「NEW Xプロテクト」では、従来のXプロテクトの「ラビリンス構造」が改良され「新ラビリンス構造」になります。
従来のXプロテクト | NEW Xプロテクト |
---|---|
特殊撥水グリス+ラビリンス構造 | 特殊撥水グリス+新ラビリンス構造 |
では、「新ラビリンス構造」とは具体的にどのような仕組みなのでしょうか?

画像:シマノHP
下図は従来の「Xプロテクト」と新「Xプロテクト」のラインローラーの断面図です。

図はシマノHPから改変
上図右のNEW Xプロテクトの「止水壁」をよーく見てください(①)。ここに角度がついていて、侵入した水を受け止める仕組みになっています。断面なのでわかりにくいですが①と②はつながっており、重力で水が①から②へ移動します。ローターが回転すると、水は②から遠心力で排出されます。
従来のフラットな止水壁(上図左)と比べると水が内部に侵入しにくく、排出されやすいのがわかりますね。
ラインローラー部のボールベアリング(図中赤色のパーツ)には海水が侵入しやすく釣行を繰り返すとシャリシャリ音がしてくるものですが、「NEW Xプロテクト」により、従来の「Xプロテクト」と比べて耐久性が約3倍向上しました。
2)ギアの耐久性が2倍UP「インフィニティクロス」
リールで最も大事なギア。
ギアにかかる負担は大きく、ギアの歯面が削れて違和感のもとになることが多いです。
「インフィニティクロス」は歯面の接地面積を増加させることで耐久性を大幅にアップさせたギアです。

新旧のギアの歯面の比較画像をみると、歯面がやや浅くなりかなり長くなったのがわかります。

シマノの負荷シミュレーションの結果を見ると、インフィニティクロスでは強い負荷がかかる赤い部分が減っていることがわかります。

インフィニティクロスによって、ギアの耐久性が従来品の約2倍になりました。
3)高負荷でもパワフルに巻ける「インフィニティドライブ」
ファイト中に魚の引きに負けて糸を巻けないと、根に潜られたり暴れられたりして魚を逃がしてしまいます。
「インフィニティドライブ」とは、スプールを上下させる棒(メインシャフト)をより滑らかに動くようにすることで、パワフルに巻き上げできる機能です。

具体的な仕組みは、次の2点です。
- メインシャフトを特殊低摩擦ブッシュで支持する
- メインシャフト自体を特殊表面処理や特殊加工する

「メインシャフト」とはスプールを上下させる棒ですが、ここが従来より滑らかに動作できるようになることで、高負荷時でもなめらかにスプールが上下し、よりパワフルに巻くことができます。

「X-SHIP」と「インフィニティクロス」
スピニングリールは「ハンドルの回転」を「ロータの回転」「スプールの上下運動」の2つの動きに変換する道具です。
・「X-SHIP」:「ローターの回転」を滑らかにする
・「インフィニティクロス」:「スプールの上下運動」を滑らかにする
「X-SHIP」と「インフィニティクロス」で両方の駆動系の動きをスムーズにして高負荷時に楽に巻くことができる、というわけです。
4)”超”密巻きで飛距離とドラグ性能UP「インフィニティループ」
飛距離アップで直接的な釣果アップが期待できます。
「インフィニティループ」は、スプールの上下運動(オシュレーション)をゆっくりにすることで、スプールにラインを“超”密巻きにする機能です。

密巻きによって、ライン放出時の抵抗が大幅に低減されることがわかっています(下図)。

ラインがスムーズに放出されるので、以下の3つのメリットが出てきます。
- キャスト時の飛距離がアップ
- 着水後のフォールスピードが安定、アタリが取りやすい
- ドラグ性能が安定する
このグラフはドラグに一定の負荷を掛けてラインを引き出した場合のラインテンションの変動を示しています。

インフィニティループを搭載した新ツインパワーXD(水色の線)のほうがギザギザが少なく、滑らかにドラグが作動していることがわかります。

シマノのハイクラスなリール特有の機能
アルテグラ、ストラディック、ヴァンフォードといった「ミドルクラス」とツインパワー、ツインパワーXD、ヴァンキッシュといった「ハイクラス」のスピニングリールの大きな違いは3つあり、この「インフィニティループ」はその一つです。他には「リジッドサポートドラグ」と「金属&CI4+ボディ」があります。
5)ライントラブルを減らす「アンチツイストフィン」
インフィニティループによってラインの放出抵抗が劇的に低下します。
そのあため、意図しないときにラインがパラパラと出てしまい、トラブルになるのではないかと気になります。それに対するシマノの対策の一つが、この「アンチツイストフィン」です。
「アンチツイストフィン」とはラインローラー下部の弾性体のフィンです。

これにより糸が脱落した状態(いわゆる「糸落ち」)を防ぐため、ライントラブルがかなり低減します。
6)耐摩耗性10倍のドラグワッシャー「デュラクロス」
「デュラクロス」とはなめらかなドラグ性能はそのままに、繊維の構造を変えることで耐摩耗性が従来の10倍以上にアップしたドラグワッシャーです。

シマノの耐久テストでは、下記画像のように従来のフェルトワッシャーよりデュラクロスのほうが圧倒的に耐摩耗性が高いことがわかります。


ドラグワッシャーの素材
ドラグの耐久性のアップには、「カーボン」製のワッシャーを使用するのが定石ですが、その分滑り出し性能が低下します。一方で「フェルト」製のワッシャーは滑らかな滑り出しが可能ですが、耐久性が劣ります。「デュラクロス」はフェルト製ながら繊維をクロスして織り込むことで滑り出しはそのままに耐久性の向上を達成しました。
(おまけ)マイナーアップデート箇所
更に、超細かいことをいえば、HGのギア比が若干ローギア化しました。
21ツインパワーXD | 25ツインパワーXD | |
---|---|---|
C3000HGのギア比 | 6 | 5.8 |
4000HGのギア比 | 5.8 | 5.7 |
これにより、ツインパワーXDに求められる操作感がアップしました。
「25ツインパワーXD」のアップデートのまとめ
「25ツインパワーXD」の改良点を機能別にまとめましょう。
- ラインローラーの耐久性3倍(NEW Xプロテクト)
- ギアの耐久性2倍(インフィニティクロス)
- 高負荷時の巻取り力アップ(インフィニティドライブ)
- 飛距離とドラグ安定性等の向上(インフィニティループ)
- ライントラブルの低減(アンチツイストフィン)
- ドラグワッシャーの耐摩耗性10倍(デュラクロス)
これだけ多くのアップデートがありますので、新旧ツインパワーXDのいずれかを買うか迷った場合は、新しい「25ツインパワーXD」を選ぶことをおすすめします。

「21ツインパワーXD」が格安で投げ売りされているなら別ですが
25ツインパワーXDのラインナップ
「25ツインパワーXD」は6つの製品ラインナップで登場です。このうちボディ&ローターは2サイズの展開となります(下表)。

共通ローター同士ではスプールの互換性があります。
aifishing.netが作成
ツインパワーやヴァンキッシュにはもっと小さいラインナップがありますが、以前からツインパワーXDはこの6番手のみの展開です。
ツインパワーXDは、パワーのある魚を対象としたテクニカルなルアーフィッシングに使ってください、というメーカーからのメッセージを感じます。
ツインパワーXDにはすべてラウンド型ハンドルノブが搭載されています。
25ツインパワーXDの人気ランキング
Amazonの評価数、レビュー数を参考に「25ツインパワーXD」の人気ランキングを作成しました(2025/3時点)。
まだ評価数が少なく、正確な人気ランキングはまだわかりませんので、2位以降は「21ツインパワーXD」の各番手の人気度を参考に並べています。
圧倒的人気は4000番のXGでした(C5000XGと4000XG)。
リール選びの参考になれば幸いです。


以降は、ちょっとマニアックな説明になります。
より具体的に詳しく比較したい人むけです。
ツインパワーXDの立ち位置
シマノの汎用小型スピニングリールの中での「ツインパワーXD」の立ち位置を確認しましょう。
シマノの汎用小型スピニングリールは、ローター(回転する部分)の種類によって大きく2つのシリーズに分かれます。
- 「マグナムライトシリーズ」…低慣性のローターを搭載して操作系の釣りに最適
- 「コアソリッドシリーズ」…高慣性のローターを搭載して巻きの釣りに最適
「ツインパワーXD」はマグナムライトシリーズであり、その中で「ヴァンキッシュ」に次ぐハイクラスなモデルです。

序列があるとはいえ、先に指摘したように、「25ツインパワーXD」は、「23ヴァンキッシュ」の軽量・低慣性ローターと「24ツインパワー」の高剛性ボディを継承したものです。これら3機種では、ドライブギアなど内部機構も共通のものが使われており、「3兄弟」と見たほうがよいでしょう。

24ヴァンフォード、23ストラディック、25アルテグラは中級3兄弟となる。
画像:シマノHP を改変

汎用スピニングリールはややこしい
シマノの汎用スピニングリールには、上記の8種以外にも低価格帯があり、ナスキー、サハラ、セドナ、ネクサーブ、シエナ、FXと続きます。また、派生の釣種専用リールもあります。種類がたくさんあって実にわかりにくいですが、図のように兄弟機が複数存在しており、それを把握すればとたんにわかりやすくなります。このことについてはまた別でまとめます。
「25ツインパワーXD」と他のシマノリールを比較
「25ツインパワーXD」と近い価格でよく比較されるシマノのリールは、以下の機種です(価格順)。
・「23ヴァンキッシュ」:マグナムライトシリーズの最上位機
・「25ツインパワーXD」:マグナムライトシリーズの上級機(本機)
・「24ツインパワー」:コアソリッドシリーズの上級機
3機種の違い一覧
3機種の違いを一覧にしたのが下表です。

価格は23ヴァンキッシュや25ツインパワーXDはやや高価格になり、24ツインパワーはそれと比べると低価格となります。なお、Amazonでの実売価格は4万円~5万円の間に収まっています(2025年3月)。
「New Xプロテクト」が25ツインパワーXDに初搭載されたことは紹介済みですので、それ以外の違いについて以降、ザッとみていきたいと思います。
ボールベアリングの搭載箇所
ボールベアリングの搭載によって、その搭載箇所の回転性能がアップします。
これにより「24ツインパワー」「25ツインパワーXD」「23ヴァンキッシュ」の違いが出ます。
「24ツインパワー」には9個のボールベアリングが搭載されています。注目は「スプールの上下」をボールベアリングで支持する「リジッドサポートドラグ」で、これがあるとドラグのスムーズさが増します。ミドルクラスとハイクラスのスピニングリールを分ける機能の一つです。

「25ツインパワーXD」には、さらにローターナット部に1個のボールベアリングが追加されます(下図一番左)。

最も左側のBBがツインパワーXDで追加されるBB。
画像出典:シマノHP を改変
これはピニオンギアの上部のパーツに位置するボールベアリングであり、高負荷時での巻き心地をアップさせると考えられます。
「23ヴァンキッシュ」には、さらにウォームシャフト上部の「ウォームシャフトギア」にボールベアリングが搭載されます(下図)。

「ウォームシャフトギア」は中間ギアを受けてウォームシャフトを回すギアであり、ここにボールベアリングが搭載されることでスプールの上下運動をよりスムーズにします。

最上位機種のボールベアリング
最上位の「22ステラ」の場合、さらにウォームシャフトの下部にボールベアリングが追加されます。スプールの上下運動がより滑らかになります。これによってステラは合計12個のボールベアリングとなり、「ヌメヌメ」と表現されるほどシルキーな巻き心地になります。
ボディは「アルミニウムとCI4+」でローターは「CI4+」
何度か触れましたが、「25ツインパワーXD」のボディは「24ツインパワー」を継承しており、素材はプラスチックにカーボン繊維を混ぜた「CI4+」と「アルミニウム」の組み合わせです。剛性が求められるリールフット部は金属製であり大物相手に適しています。

画像はシマノHP
「25ツインパワーXD」のローターは「23ヴァンキッシュ」を継承しており、軽量・低慣性さを重視した「CI4+」が採用されています。ローターに「CI4+」を採用しているので25ツインパワーXDは「マグナムライトローター」搭載のマグナムライトシリーズになります。

マグナムライトローターのメリット
ローターが軽いと、ローターが回り続ける力(慣性)が小さくなり、ハンドルを巻いたり止めたりしやすくなります。操作する釣りに向いているのです。25ツインパワーXDをはじめ上位機種には非対称形のローター(下図)が搭載されており、より低慣性でピタッと止まるローターになっています。

コアソリッドシリーズのローターと比べて36%軽量であり、28%低慣性となる。
ギア系統は共通
「25ツインパワーXD」のドライブギアやピニオンギア、ウォームシャフトのパーツの品番を調べると、「23ヴァンキッシュ」や「24ツインパワー」とほぼ同じものが使われていることがわかります(23ヴァンキッシュのピニオンギアのみ例外)。

見た目は多少違いますが、これらの3機種の駆動系はほどんど同じポテンシャルを持っている「3兄弟」なのです。
ハンドル材質
「25ツインパワーXD」のハンドルの材質は、耐久性を重視してアルミニウムとなっています。
25ツインパワーXDのボディは24ツインパワーですから、納得のセッティングです。対して、23ヴァンキッシュでは、軽量さにこだわったCI4+製のハンドルとなっています(ただし、C5000番はアルミニウム製)。


ハンドルノブの違い
ハンドルノブは、25ツインパワーXDのみすべてラウンド型です。23ヴァンキッシュはC5000XG、24ツインパワーは4000PGとC5000XGがラウンド型となります。
スプールリングの素材とコーティング
「スプールリング」は特に傷が付きやすい箇所で、一度傷がつくと飛距離が落ちたりラインブレイクの要因となるため工夫が凝らされます。

「25ツインパワーXD」では「24ツインパワー」や「22ステラ」と同等のステンレス製のスプールリングに、SWバリアコートを施した最高峰のセッティングとなっています。
対して、「23ヴァンキッシュ」では、アルミニウム製のスプールリングに高耐久硬質コートを施した軽量さ重視のセッティングとなっています。
「25ツインパワーXD」総まとめ どんな人向きのリールか
最後に、「25ツインパワーXD」と「23ヴァンキッシュ」と「24ツインパワー」の3機種の違いをさらにシンプルにまとめました。
名称 | 特徴 | ボールベアリング |
---|---|---|
23ヴァンキッシュ | 軽量 ・マグネシウム/CI4+ボディ ・CI4+ローター ・CI4+ハンドル ・アルミスプールリング | 11個 |
25ツインパワーXD | 軽量+剛性 ・アルミ/CI4+ボディ ・CI4+ローター ・アルミハンドル ・ステンレススプールリング | 10個 |
24ツインパワー | 剛性 ・アルミ/CI4+ボディ ・金属ローター ・アルミハンドル ・ステンレススプールリング | 9個 |
繰り返しになりますが、「25ツインパワーXD」は、「23ヴァンキッシュ」のローターと「24ツインパワー」のボディを持ちます。
そのために、高いボディ剛性を活かした大物とのバトルを想定しながら、軽量・低慣性なローターによってルアーをテクニカルに操作する釣りに向いているハイブリッドな性能を持つリールです。
たとえば、数回シャクって止めてを繰り返すようなライトショアジギング、シンキングペンシルやポッパーを操作するキャスティングゲーム、テクニカルさが求められるシーバスゲームなどに特に相性が良いリールです。
「25ツインパワーXD」よりさらに軽量さを活かしたい場合、たとえば極限まで繊細な釣りや長時間の釣行の疲労を最大限に軽減させたい場合には、さらに軽量なボディ周りの「23ヴァンキッシュ」が最適になります。
一方でブレードジグや鉄板系バイブレーションの高速巻き、フラットゲームでジグヘッドを定速巻きする場合など、巻きの釣りをメインにする場合やローターに剛性を求めるほどのパワーファイトを前提とする場合には「24ツインパワー」が有力な選択肢となります。この場合、最上位「22ステラ」も候補でしょう。

ツインパワーXDの「XD」って?
XDとは「extra durability」の略で、「過度な耐久性」を意味します。これが混乱のもと、ツインパワーXDだとツインパワーより耐久性があるように思えてしまいます。
「25ツインパワーXD」はハイクラスの3機種の中で中間的な位置づけのリールなため、「中途半端」に感じる人もいると思います。しかし、ライトショアジギングやシーバスなど海でルアー釣りをする人の多くがぴったりとくる潜在的ニーズのとても多いリールなのです。



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