サビキ釣りのエサでアミエビを選ぶとき、「国産」と「中国産」とで迷ったことはありませんか?
今回は、国産アミエビと中国産アミエビの違いを比べます。
概要
マルゴの「国産アミエビ」と「中国産アミエビ」を1/8切と1/20切の2サイズ購入し、解凍前、解凍後、異物除去後の3段階で重さの比較をしました。また、アミエビの色や粒立ち、トリックサビキとの相性を比較しました。
結果、「国産アミエビ」の方が異物が少なく、解凍後に異物を取り除くとグラムあたりの単価ではほぼ同じでした。品質の高い国産アミエビの方がコスパが良いことがわかりました。
また、アミエビの色も国産アミエビは赤色系、中国産アミエビは白色系であり、トリックサビキとの相性は「国産アミエビ」の方が良いこともわかりました。
比較
国産アミエビと中国産アミエビの重さを3つの段階で量ります。
- 1)解凍前…冷凍されている状態
- 2)解凍後…水分をある程度抜いた後
- 3)異物除去後…アミエビ以外の異物を取った後
なお、購入時の価格は以下の通りです。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 価格 | 770円(1/8切) 400円(1/20切) | 580円(1/8切) 300円(1/20切) |
1)解凍前
購入直後の「冷凍された状態」での重さを比較します。
・国産アミエビ(1/8切)の重さは2.1kgでした。

製品ごとの差はあるが、過去に計測した国産アミエビ1/8切はだいたい2.1kgが多かった。

メーカーHPによると、約2kgの商品です。
三陸沖で漁獲されたものを現地で急速冷凍したものだとか。
・国産アミエビ(1/20切)の重さは830gでした。


メーカーHPによると、約800gの商品です。
・中国産アミエビ(1/8切)の重さは1759gでした。

過去に比較したところ、中国産は製品ごとの重量差がある印象で、2.1kgぐらいの製品もある。

メーカーHPによると、約2kgの商品です。
・中国産アミエビ(1/20切)の重さは733gでした。


メーカーHPによると、約750gの商品です。
以下は、1グラムあたりの価格(グラム単価)も合わせて表にしたものです。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 重量 | 2.1kg(1/8切) 830g(1/20切) | 1.75kg(1/8切) 730g(1/20切) |
| グラム単価 (解凍前) | 0.36円(1/8切) 0.48円(1/20切) | 0.33円(1/8切) 0.41円(1/20切) |
冷凍された状態では、「中国産のほうが若干オトク」という結果になりました。
2)解凍後
冷凍されている部分がなくなった状態で水分を抜いて重さを比較します。
完全に解凍されたアミエビをザルに入れて30分放置して水抜きをしたものの重さです。
・国産アミエビ(1/8切)の重さは1334gでした。

・国産アミエビ(1/20切)の重さは655gでした。

・中国産アミエビ(1/8切)の重さは1054gでした。

・中国産アミエビ(1/20切)の重さは532gでした。

解凍した時点での「グラム単価」を見てみましょう。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 重量 | 1334g(1/8切) 655g(1/20切) | 1054g(1/8切) 532g(1/20切) |
| グラム単価 (解凍後) | 0.57円(1/8切) 0.61円(1/20切) | 0.55円(1/8切) 0.56円(1/20切) |
解凍された状態では、「中国産のほうが若干オトク」という結果になりました。
3)異物除去後
中国産アミエビには異物が入っていますので、その重さを計測し、その分を差し引いて異物除去後の重量を計算します。
・中国産アミエビ(1/8切)の異物の重さは102gでした。

異物分を差し引くと1054g-102g=952gです。
内訳は、魚の頭、カニの脚や爪、少し大きなエビ、小さなイカ多数でした。

・中国産アミエビ(1/20切)の異物の重さは15gでした。

異物分を差し引くと532g-15g=517gです。
内訳は、細長い魚2匹、イカ数匹、少し大きなエビ数匹でした。

異物除去後の時点での「グラム単価」を見てみましょう。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 重量 | 1334g(1/8切) 655g(1/20切) | 952g(1/8切) 517g(1/20切) |
| グラム単価 (異物除去後) | 0.57円(1/8切) 0.61円(1/20切) | 0.61円(1/8切) 0.58円(1/20切) |
異物除去された状態では、一番安いのが国産アミエビの1/8切で、次が中国産アミエビの1/20、中国産アミエビ1/8切と国産アミエビ1/20はほぼ同じグラム単価となりました。

もっとも、異物が完全にはカウントできていないことを踏まえると、国産アミエビのほうがよりグラム単価は低くなります。

さらに水分を抜いたアミエビの重量
水分を5時間程度抜いたアミエビの重量です。
・ 国産(1/8切+1/20切):1855g、0.63円/g
・中国産(1/8切+1/20切):1314g、0.7円/g

中国産アミエビは水分が多いことがわかります。これくらい水分を抜くことはあまりないかもしれませんが、国産アミエビの方がコスパが高いことがよりわかると思います。
4)色みと粒立ち
おまけで、アミエビをじっくり見てみましょう。
・国産アミエビを見ると、赤っぽい色で、粒立ちがしっかりしています。

・中国産アミエビをじっくりみると、白っぽい色で、粒だちはよくなく、潰れたものが多いです。

| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 色み | 赤っぽい | 白っぽい |
| 粒立ち | しっかり | 潰れ気味 |
アミエビの色が釣果にどのように影響するのかはわかりませんが、粒がしっかりしているほうがサビキには良さそうです。
5)トリックサビキとの相性
さらにおまけで、トリックサビキとの相性を見てみましょう。
使用したのはマルフジの「改良トリック7 5号(夜光塗)」です。

餌つけ器に入れたアミエビに仕掛けを3往復させてアミエビの付き具合を見ます。
さらに、シャワーで流した後のエサの付き具合も見ます。

サーという感じで、弱くも強くもない強さ。
・国産アミエビはアミエビのつけ具合は良好でした。エサが取れにくい印象です。

・中国産アミエビもつけ具合は良好ですが、エサは若干取れやすい印象があります。

また、中国産アミエビでは異物が多く、特にイカがトリックサビキの針に掛かって外す手間がかかります。
国産サビキではほぼ異物がないのでそういった点からもトリックサビキとの相性は良いです。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| トリックサビキ との相性 | ◯ | △ |
結論
今回の結果をまとめた表です。
| 項目 | 国産アミエビ | 中国産アミエビ |
|---|---|---|
| 異物・水分 | 少ない | 多い |
| 粒立ち | ◯ | △ |
中国産アミエビは異物・水分が多く含まれています。また、潰れたアミエビも多く、品質は国産より劣ります。
対して、国産アミエビは異物・水分が少なく、アミエビの粒立ちが良く品質は高かったです。

特に異物の少なさに驚きました。
解凍し異物を取り除いた状態での両者のグラムあたりの単価はほぼ同じであるため、品質の高い「国産アミエビ」がおすすめです。

アミエビは「国産」を買え!
(本記事のアミエビとはメーカーが異なります)

今回は、あくまでマルゴの「国産アミエビ」と「中国産アミエビ」との比較です。マルゴでもアミエビの採取時期や他のメーカーのアミエビではこの限りではありません。
