「堤防から泳がせ釣りでブリを狙う時におすすめのリールは?」
「安いリールは使える?」
「頑丈なリールは必要?」
大物狙いの釣りなだけに、気になることも多いと思います。
筆者が実際に堤防からの泳がせ釣りで多くのブリを釣ってきた経験から、リール選びで大事なポイントを大事な順に並べますね。
以下では、なぜそうなのか、というリールの「選び方」とそれをふまえた「おすすめのリール」をランキング形式で紹介します!
発売年が古いリールもありますが、ほぼすべて2024年現行機種からのおすすめです!
堤防泳がせ釣りの「リール」の選び方
1.「糸巻き量」は道糸が100~150メートル巻けるものを
道糸を選んだあとでリールを選びます。ブリはよく走りますので道糸を100メートル以上使えたほうが安心です。以下の対応表を参考に道糸に合わせたリールのサイズを選択してください。
汎用スピニングリールなら「大きめのサイズ」、ルアー用大型リール(SW機)なら「小さめのサイズ」を選んでください。
詳細は次の項目で触れますが、汎用スピニングリールは「大きめのサイズ」でも最大ドラグ力が弱くドラグの最小設定時でも滑らかに糸がでることが多いです。それに対してルアー用大型リールは「大きめのサイズ」だと最大ドラグ力が強すぎて、ドラグの最小設定時に滑らかでないことが多いのです。
なお、ダイワはLTのついた番手とそうでない旧番手で糸巻量がかなり異なるので注意してください。
シマノの汎用スピニングリールはC5000番までしか販売されなくなりつつあります。6000番や8000番は2024年現在、格安の「アリビオ」「ネクサーブ」「セドナ」くらいです。中級以上の6000番以上はSW機の範疇になっているようです。
そのため、シマノの汎用スピニングリールを選びたい場合、C5000番を選択して6号の道糸125mを巻くという選択をしてもいいでしょう。下巻きをPE2号程度でして、ナイロン糸80~100メートルを頻繁に交換する方法もあります。
糸巻き量さえあれば、泳がせ釣りには最低限使えます。
2.「ドラグ性能」は滑り出しのよいものを
「ドラグ力が強い」という理由でリールを選ばないでください。
ブリなら障害物に突っ込むことはあまりありません。堤防からの釣りであれば、障害物のほうに走られそうになっても、ドラグをやや強めにして耐えていれば逆方向へ走ってくれることが多いです。ファースト・ランをなんとしてでも止めるようなリールは必要なく、めちゃくちゃ強いドラグ力のリールは不要なのです。
使い心地に影響があるのは、「ファイト時のドラグ設定」の容易さと「ドラグの滑り出しの滑らかさ」です。
特に後者は釣果に直結します。大型ルアー用や遠投用などの大型リールは特に大型番手でドラグが強めの設定にされていて、低負荷時の「ドラグの滑り出し」があまり考慮されていないものが多いです。泳がせ・飲ませ釣りでは、置き竿時に糸がスムーズに出ず竿が持っていかれそうになったり、ラインテンションが掛かりすぎてエサを吐かれやすかったりします。
大雑把に言えば、ドラグの滑り出しはメーカーHPを見て最大ドラグ力10kg前後(実用5kg程度)くらいリールがちょうどいいことが多いです。ナイロン6号~8号を使用する場合、ファイト時に実際にかけるドラグ値は、1.5kg~2kg程度です。最大ドラグ力が強ければこの調整がしにくくなる傾向があるのです(例外はあります)。
なお、ヤエン用のリアドラグリールは、とてもスムーズに糸が出ますが、糸巻き量が足りません。
リールに採用されているドラグ構造は機種によって異なるので、実際のドラグの効き具合はお店等で実際に触ってドラグの出具合を確認する必要があります。
3.「大きいスプール」なら飛距離の向上が望める
エレベーター仕掛けを遠投したい人にとって、遠投用のリールは魅力的でしょう。遠投すれば釣れるわけではありませんが、選択肢が増えます。
遠投用のリールには、巨大なスプールがついています。スプールの表面積がおおきいためにキャスト時の糸の「減り」を遅くなります。すると、スプールエッジに当たる糸の抵抗が減り、飛距離がアップするという算段です。
ただ、遠投用のリールの大半はドラグ力が強く、滑り出しが滑らかでない機種も存在しますので、スプールの大きさだけでリールを選ぶのはおすすめしません。
ドラグの滑り出しが滑らかでありながら大きなスプールの機種を選ぶのがミソです。
4.「ギア比」は「ローギア」推奨だけどあまりこだわらなくてOK
ギア比はあまり気にしなくていいです。
「ハイギア」か「ローギア」(パワーギア)を選べる機種の場合は、「ローギア」をおすすめします。巻き上げ力が強いため、魚がかかった時の高負荷時の巻き上げが楽になります。巻き取り力が低いと、ポンピングする必要も出て、若干ですがバレにつながります。
ギア比は3.5~4.5程度ならその恩恵は感じられます。たとえば、「14ブルズアイ9120/9100」はギア比3.5ですので、80センチそこそこのブリクラスでもポンピング不要で寄せられます。これはメインギアのサイズが大きく、ロングハンドルということも手伝っています。
ギア比の影響はあくまで「魚が掛かってから」の話で釣果にあまり影響ないので、ショアジギングのリールと兼用したい人は迷わず「ハイギア」や「エキストラハイギア」を選んでください。
5.「剛性」は高いほうがいいけれどあまり気にしなくてOK
リールの高級機種は「剛性」が高く「ベアリングの数」が増えますのでやりとりの快適度が増します。着目すべきは「剛性」で、剛性が低いリールの場合、リールフットの部分やローター部がたわんだりします。実際に「壊れた」という報告はあまりありませんが、やりとりにすこし不安がでます。
遠投リールや大型ルアー用リール(SW機)であればかなりしっかりしたつくりになっていますので安心です。汎用スピニングリールは、シマノのC3000番クラス(2500番ボディ)やダイワのLT3000番クラスだとリールフット部のたわみが大きいですが、シマノC5000番(4000番ボディ)以上、ダイワのLT5000番以上といった大型番手はそれなりにしっかりした作りになっています。
つまり、大き目のリールを選んでおけば安物でもまず大丈夫です。
6.「クイックドラグ」「ツインドラグ」のワナ
遠投リールや鯉釣り用リールには、一瞬でドラグを緩めたり締めたりする「クイックドラグ」やドラグが2つある「ツインドラグ」機能が搭載されているものがあり、そちらも人気です。
結論から言えば、「クイックドラグ」や「ツインドラグ」はあまりおすすめではありません。Youtubeなどで「いい」という話があったので買って試してみたのですが、個人的にイマイチでした。ドラグが急に締まるということは、調整幅が短いということで、微調整がしにくいのです。
たとえば「ツインドラグ」がついているシマノの「15パワーエアロプロサーフ」だと、急にドラグを締める事自体は楽でいいのですが、ドラグを緩めて待つ設定をするときにやりにくさがありました。
これらの機能がついている機種を買う場合には、十分注意をするようにしてください。
「堤防泳がせ釣り」のおすすめリール ランキング
さて、以上の観点から2024年現在のおすすめ機種をランキング形式で紹介します。
【汎用スピニングリール】エントリー機のおすすめ ランキング
汎用スピニングリールは数が多く、特にコスパがいいエントリー機種に絞って紹介します。
1位 ダイワ「20レブロスLT6000D」
エントリークラスのおすすめは、ダイワの「20レブロスLT6000D-H」(1万円弱)です。糸巻量は6号~8号のナイロンライン両方で使えます。この「20レブロス」の特筆すべき点は、ドラグの滑り出しの滑らかさ、細かいドラグ調整幅です。スプール径は汎用スピニングでは大き目な点も太糸との相性を増しています。
「20レブロス」は小さな番手での剛性が不安視されていますが、LT6000Dはリールフットも剛性は問題無いレベルです。難点を言えば、メリットの裏返しでドラグ調整幅が広いために、待機時にドラグを緩めるのがやや面倒なことです。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 187m ナイロン8号 140m | 12kg | 57mm /約22mm | 340g | 5.7 | 4/1 |
同価格帯のダイワリール
ダイワの「20クレスト」(7千円程度)はドラグの滑り出しは滑らかです。ただし、急にドラグが効くため細かい調整がしにくいです。「23レガリス」(1.2万円程度)は滑り出しが軽めです。ダイワ汎用の中では「20レブロス」の次の候補と言えるかもしれません。「21フリームス」(1.2万円程度)はドラグがルアー用大物向けの設定のため滑り出しがイマイチな個体と、滑り出し軽やかな個体もあり、なんとも言えません。「23レグザ」(1.7万円程度)は滑り出し重めでルアー用です。おすすめしません。
糸巻量の多いリールはドラグ力が強くなりがちでドラグの耐久性も高くするかわりに最弱のドラグ設定は苦手な傾向にあります。安いリールは糸巻量は多めなのにドラグは弱めから動くという点で、泳がせ・ノマセ用リールとしてねらいめなのです。
シマノ VS ダイワ エントリークラス
ダイワ製のエントリークラスのリールは、シマノのエントリークラスのリールに比べてラインローラーの性能がいいのもメリットです。シマノはベアリングを入れないと回転が頼りないですが、ダイワはベアリングを入れなくても十分回転してくれます。また、ダイワのエアベール搭載のリールは、シマノのエントリークラスの針金のようなベールより剛性が高いので個人的には好みです。シマノの針金タイプは曲がったり下がったりすることがあるのです(ダイワの高級機種のベールアームはシマノ化しつつありますが)。
2位 シマノ「22サハラ C5000XG」
ダイワのエントリークラスのリールはギアの耐久性が比較的低いことがデメリットです。大物とやり取りを繰り返すとゴロツキ感が出てきます。使用に支障はありませんが気になる人やガンガン巻いて魚を寄せたい人は、安価でもギアの耐久性が抜群のシマノ製のリールをおすすめします。特に「セドナ」以上には、超々ジェラルミン製の「HAGANEギア」がメインギアに採用されていておすすめです。
「22サハラ」は安価ながらねじ込み式ハンドルや「X-SHIP」が搭載され大型のブリが掛かってもやりとりがしやすくなっています。ドラグの滑り出しも平均以上に優れています。C5000XGにはナイロン6号という組み合わせがおすすめです。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 125m ナイロン8号 93m | 11kg (6kg) | 54mm /17mm | 305g | 6.2 | 4/1 |
同価格帯のシマノリール
一つ下のランクの「23セドナ」もドラグの滑り出しは優秀ですが、「X-SHIP」が搭載されておらず、供回り式ハンドルですので「22サハラ」のほうがおすすめです。上位の「22ミラベル」もドラグ滑り出しは軽めです。ただ、マグナムライトローターは泳がせ釣りに関係ないので、「22サハラ」でいいと思います。「21ナスキー」や「21アルテグラ」はドラグの滑り出しがやや重く、あまりおすすめしません。「23ストラディック」はドラグの滑り出しが軽めなので泳がせ釣りでも活躍します。ボディが金属なので剛性もワンランク上です。ただ、実売2万円~2.5万円前後しますので、格安リールとしてはランク外としました。なおドラグの滑り出しを気にされる方は個体差もあるので、店頭で確認して買うようにしてください。
【格安スピニングリール】のおすすめ ランキング
泳がせ・ノマセ釣りでは、高級リールは不要です。3000円から買える格安リールでも十分な戦力になります。
1位 シマノ「17セドナ 6000番/8000番」
シマノの「17セドナ」の6000番や8000番は7000円前後で販売されています。上位機種と同じ超々ジェラルミン製の「HAGANEギア」が搭載されているのがポイントです。
大型リールなのに重量は6000番で425gと軽めで、ギア比も低めなためパワフルに巻けます。6000番クラスの安いリールがほしい人は是非。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 160m ナイロン8号 120m | 10kg | 57.5mm /17.5mm | 425g | 4.6 | 3/1 |
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 213m ナイロン8号 160m | 11kg | 61mm /20.5mm | 615g | 4.9 | 3/1 |
2位 ダイワ「16ジョイナス 4500番/5000番」
「16ジョイナス」(5千円程度)には、4500番や5000番といったスプールサイズが大きいラインナップがあります。これはシマノ6000番や8000番相当のサイズです。
ジョイナスの特徴は、スプール径が大きくストロークも長めな点です。遠投リールとまではいきませんが、下手な大型ルアー用リールより大きいサイズもあります。ギア比も4.6とパワフルです。
ドラグの滑り出しは滑らかですが、スプール径が大きく、重たいせいか慣性で回りすぎてしまうきらいがあります。場合によってはトラブルを誘発しやすくなります。
安いだけに、ところどころ注意点があります。ボールベアリングが1つで、逆転防止用のローラーベアリングがないので、巻き心地はガチャガチャしています。重量が重い点も気になります。ただ、泳がせ釣りの置き竿ではそこまで大事ではありません。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 200m ナイロン8号 140m | 8kg | 約62.6㎜ /約23.9㎜ | 625g | 4.6 | 1/- |
スプール径とストローク長はデジタルノギスでの計測です。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 260m ナイロン8号 200m | 8kg | 約68.9㎜/ /約22.9㎜ | 630g | 4.6 | 1/- |
スプール径とストローク長はデジタルノギスでの計測です。
3位 シマノ「18ネクサーブ 6000番/8000番」
シマノの「18ネクサーブ」6000番~8000番(6000円前後)はいい感じでドラグが弱めに設定しやすい機種です。シマノの格安リールでドラグ重視したい人は検討の余地ありです。
ただし、すぐにドラグを弱くする・強くすることは難しく、ドラグを弱める手数が多くなる(若干面倒)きらいはあります。
亜鉛ダイキャスト製のメインギアが採用されています。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 150m ナイロン8号 112m | 8kg (5kg) | 59mm /18.5mm | 595g | 4.9 | 3/1 |
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 200m ナイロン8号 150m | 8kg (5kg) | 59.5mm /18.5mm | 580g | 4.9 | 3/1 |
4位 シマノ「11アリビオ 6000番/8000番」
シマノには「11アリビオ」6000~8000番(5000円~8000円)もあります。
「ネクサーブ」とスプールサイズや重さもほぼ同等です。ただ、ボールベアリングが少ないので不安感はあります。
亜鉛ダイキャスト製のメインギアが採用されています。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 150m ナイロン8号 112m | 8kg (5kg) | 59mm /18.7mm | 575g | 4.9 | 1/1 |
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 200m ナイロン8号 150m | 8kg (5kg) | 59.5mm /18.7mm | 590g | 4.9 | 1/1 |
5位 ゼニス・オクマ「アリア6000B/8000B」
まだ高い!という人は、ゼニス・オクマの「アリア6000B」や「アリア8000B」はどうでしょう。ななんとAmazonでは2000円~4000円で入手できます(2024年6月現在)。
フィッシングショーで触りましたが、最大ドラク力は強いのですが、ドラグの滑り出しは問題なさそうでした。400g程度と重量も軽かったので試しに使ってみるのも面白いと思いました。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 160m ナイロン8号 120m | 14kg | 約59mm | 394g | 4.5 | 1/1 |
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 213m ナイロン8号 160m | 14kg | 約61.5mm | 405g | 4.5 | 1/1 |
【ルアー用大型リール】のおすすめ ランキング
ルアー用大型リールを選ぶ場合は、ルアー釣りと兼用できるメリットがあります。また、高い剛性も魅力です。
1位 シマノ「21スフェロスSW 6000」
ルアー用大型リールだとシマノの「21スフェロスSW」(1万3千円前後)はギアの耐久力はもちろんボディの剛性が高くておすすめです。「21スフェロスSW」はルアー用なのでドラグの滑り出しはやや大味ですが、6000番だとドラグの滑り出しはよく万能です。対して8000番は大型用設計のためドラグパワーが強いぶん、待機時のドラグゆるゆるの設定がしにくいです。糸巻量をカバーするために、6000番に下巻きにPEを巻いてナイロンを7-80m巻くというのもありですね。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 160m ナイロン8号 122m | 10kg (5kg) | 57.5mm /19mm | 450g | 4.6 | 4/1 |
2位 シマノ「20ストラディックSW 6000」
「21スフェロスSW」の一つ上位機種の「20ストラディックSW」も6000番がドラグゆるゆるの設定がしやすい機種です。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 160m ナイロン8号 122m | 12kg (7kg) | 57.5mm /19mm | 440g | 4.6 | 6/1 |
3位(仮) シマノ「24ストラディックSW 6000」
「24ストラディックSW」は「20ストラディックSW」よりドラグパワーがアップしています。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 (実用ドラグ力) | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 160m ナイロン8号 122m | 13kg (8kg) | 57.5mm /19mm | 440g | 4.6 | 6/1 |
4位 ダイワ「16BG 4000番」(廃番)
ダイワ製の最安ルアー用大型リールはBGです。「16BG」(1万3千円前後)を買って試しました。こちらメタルボディなのでボディの剛性は上記のどのリールより高いです。4000番はドラグの滑り出しはよく万能リールで、4500番以上はドラグゆるゆるの設定がしにくいです。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 156m ナイロン8号 117m | 8kg | 約56.4mm | 405g | 5.7 | 6/1 |
新しい「23BG」はねじ込み式、フルメタルボディなどコスパはかなり高いです。糸巻量としては旧4000番は5000D番、旧4500番が8000番に相当します。ギアのグレードもアップしており、ジギングでの評判は上々ですが、ドラグの滑り出しはイマイチです。ですので、「23BG」はおすすめしません。
さらに高級機種でも良いリールはたくさんありますが、堤防からブリを泳がせ釣りで釣るだけでしたら大して釣果に影響がないですのでおすすめしません。(細かいことをいえば、ゴリ巻きで早くキャッチできるので釣りの時間を増やすことができるメリットだけはあります)。
【遠投用リール】のおすすめ ランキング
より遠投を目指したい人は、遠投リールがおすすめです。遠投リールは汎用リールやルアー用大型リール(SWリール)と比べて、スプール径が大きくストロークも長いために糸の放出抵抗が少なく、遠投に向いているのです。筆者の場合、ナイロン6号の道糸だと遠投リールを使えばだいたい10m~よけいには遠投可能です。
メーカーによって得意なスプール形状が異なり、ダイワ製品はテーパーを効かせたスプール、シマノ製品は大型平行スプールを得意とします。同一径であれば飛びはテーパー仕様に軍配が上がりますが、シマノ製のほうが一回り大きい径ですのでたいした違いはないのかもしれません。
1位:シマノ「14ブルズアイ 9100/9120」
遠投リールのおすすめは、シマノの「14ブルズアイ9100/9120」です。管理人の主力機の一つです。スプール径は76mmでストローク長は35mmで遠投リールでは最大クラスのスプールを備えます。9100はナイロン10号、9120はナイロン12号を使うためのスプールで、ボディは同じです。
同じシマノの「15パワーエアロプロサーフ」と比べてドラグの微調整がしやすく、エレベーター仕掛けにも使えます。ねじ込み式ハンドルなのも〇。とはいえ、汎用スピニングリール(レブロスLT6000DやセドナC5000など)のドラグ設定のしやすさに比べると、若干落ちます。スプールサイズの大きなリールはやはり、構造上微妙な調整は苦手になります。
おおよそ遠投リールは、ドラグ設定が15kg-20kgと高めになっているぶん、ドラグの滑り出しが滑らかでない機種が多いですし、微調整もできないのです(ドラグワッシャーが大きいのも一因と思われます)。ですので、ドラグフリーで食い込みに影響するような釣りにはあまり向いていません。ただ、こうしたリールはギアが大きくローギアでパワーがあるので、ポンピングせずにブリを寄せてこれるのは魅力ですが。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 333m ナイロン8号 250m | 20kg | 76mm /35mm | 540g | 3.5 | 5/1 |
2位:ダイワ「17クロスキャスト 4000/4500」
ダイワの「17クロスキャスト」は遠投リールでは堤防泳がせ釣りでは一番人気の機種でしょう。値段が安くコスパの高い遠投リールで、初めて遠投リールを選ぶ方に最適です。
遠投リールにしては、ドラグの滑り出しがそこそこいいですが、スプール自体が重いですので最初はやや重く、勢いが出てからはスムーズにでるイメージです。
番手は4000~6000までラインナップされていて、糸巻き量が異なるだけで性能は同じです。どれもスプール径は約64mmでストローク長は35mmです。ドラグを急に効かせられるQD(クイックドラグ)なしの4000番や4500番がおすすめですが、お好みで。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 200m ナイロン8号 140m | 15kg | 約63.7mm /35mm | 640g | 4.1 | 3/1 |
QD(クイックドラグ)
この機種にはQD(クイックドラグ)というシステムが搭載されている番手(4000QD)があります。ドラグを緩めたり効かせる調整幅を狭めたものです。これは置き竿の時にドラグをゆるめておく「ドラグフリー釣法」に向けの機能なのですが、ブリ狙いではあまりおすすめしません。ピッチが急なので、置き竿時の微妙なドラグ調整や、ファイト時のドラグの調節がしにくいからです。ただ、便利に使っている人もいるので、使い手次第といったところです。
3位:ダイワ「17ウインドキャスト 4000/4500」
「17クロスキャスト」のマグシールド付き&エアベール付&ボールベアリング追加バージョンが「17ウインドキャスト」です。少しだけ軽量化もされています。
コスパとしては「17クロスキャスト」のほうが上なのでこの順位です。こちらも糸巻き量が違うだけなのでどの番手でもOKです。QDなしの4000番や4500番がおすすめです。ドラグの滑り出しは「17クロスキャスト」とほぼ同じで、遠投リールにしてはいい感じです。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 200m ナイロン8号 140m | 15kg | 約63.7mm /35mm | 625g | 4.1 | 4/1 |
4位:シマノ「15パワーエアロプロサーフ」
シマノの「15パワーエアロプロサーフ」には、微調整用とクイック用の2つのドラグ「ツインドラグシステム」が採用されており、微調整用ドラグで設定したドラグ設定から、クイック用のドラグで瞬時にファイト状態に切り替え可能です。
置き竿にもってこいの仕様……のように思えるのですが、これは個人的にイマイチでした。微調整用のドラグでも普通の汎用リールよりドラグが急に効くのでファイト時の調整はしにくかったです。使いこなせる人にはおすすめ。
3号用の「標準仕様」、5号用の「太糸仕様」、8号用の「極太仕様」とありますが、ボディは同じです。スプールは一つ大きなサイズも付いてきます(極太仕様には10号用が付属します)。したがって、「太糸仕様」にすれば、8号用「極太仕様」のスプールも手に入るというわけです。スプールは樹脂製なので軽量ですが、ドラグの滑り出しは大味です。スプール径は73mmでストローク長は35mmで大型です。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 170m ナイロン8号 127m | 19kg | 73mm /35mm | 600g | 3.5 | 5/1 |
5位:シマノ「10アクティブキャスト 1050/1060」
シマノの「10アクティブキャスト」は、ダイワの「17クロスキャスト」と同じような立ち位置にある製品です。どちらを選ぶかは好みの問題ですが、後発の利を考え、新しい製品を上位にランクインさせました。超々ジェラルミン製のHAGANEギアではなく、グレードが低い亜鉛ダイキャストギアを搭載しています。
糸巻き量 | 最大ドラグ力 | スプール径 /ストローク長 | 重量 | ギア比 | ベアリング ボール/ローラー |
ナイロン6号 170m ナイロン8号 127m | 15kg | 69mm /35mm | 650g | 3.8 | 4/1 |
以上、いろいろ書きましたが結局リールはあまり選びませんので、お手持ちのリールでトライしてみて不満がでたら上記を参考にしていただくのが一番いい温度かと思います。
泳がせ・ノマセ釣りの道具の全般については以下の記事を参考にしてください。
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