堤防泳がせ釣りの仕掛け!ウキ・エレベーター・フリー・胴突・投げ【使い分け】

泳がせ・飲ませ釣り
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優秀な「エレベーター仕掛け」

「エレベーター仕掛け」はこんな時に向いている
  • 混雑した釣り場
  • 流れや風が強い
  • 遠投したいとき
  • どちらかといえば底中心に狙いたい
  • エサが少ない
  • 放置したいとき
  • 初心者

「エレベーター仕掛け」は、オモリを先に投げた後、エサを付けた仕掛けをロープウェー状に張った道糸に取り付け、沖に送り込む仕組みになっています。エサが自由に上下移動できるのでエレベーターという名前が付けられています。

オモリだけ先に投げるので遠投可能ですし、エサはオモリと竿の間に移動が制限されますので、混雑した釣り場でも使うことができます。投入時や投入後もエサに負荷がかかりにくいのでエサが弱りにくくエサが少ないときにも便利です。どの程度沖まで泳ぐかはある程度エサ次第です。ただ、沈ませるようコントロールすることは可能です。他の釣り方よりコツが必要ない、自動的に釣れてしまう優秀な仕掛けです。初めての人や隣が近い場合の1stチョイスとしておすすめです。

エレベーター仕掛けの基本図
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ちょっとしたコツ

1)エサを沖に送りたいときは、オモリを投げ込んだ直後に糸を張ると塩梅いいです。即座に糸を張れば、空中に道糸を張ることができ、そこを仕掛けがするすると移動できるからです。長い竿に短めのハリスを使うことでその効果は増します。ダメなのは、オモリ投入直後、糸ふけを作ってしまうことです。糸は海中に沈み、空中をエサが移動する時間が短くなってしまうので沖まで届かせにくいのです。

2)糸を張った後は、竿を高くかかげてエサを沖に滑らせます。そのとき、滑りが良くないようであれば竿尻をトントンと叩くというワザも有効です。高低差を作って沖方向に進みやすいようお膳立てをしたうえで、振動でエサがそちらに行くように仕向けるのです。

3)沈めオモリをハリスのスナップに取り付ける方法も沖にエサを送りたい場合に有効です。オモリは1号~3号程度のナス型で構いません。遠投した場合にオモリが重すぎると道糸がたるむために逆効果になることがあるので注意してください。エサの泳力を見極めて、小アジなら1号、小サバなら3号という具合にすると、ゆっくり沈んでいくので全層を探ることができます。表層~中層を狙いたい場合はオモリをはずすか、軽いオモリを使うようにしましょう。または、ウキ止め糸やシモリ玉を工夫するといいのですが、それはまた別ページで。サバなら泳ぎ回って絡むリスクが増えるので、沈めオモリは使わないというのも手です。

4)竿をなるべく立てて道糸はかなり張り気味でアタリを待ちます。磯竿なら竿先が軽くお辞儀するのが目安です。魚の動きで竿先がたまに動くのが理想です。ある程度角度をつけて道糸を張らないとエサが沖に泳ぎません。また、糸を張ることでハリスと道糸との絡みも低減できます。道糸を張ると普通の仕掛けではターゲットが違和感を持ってエサを離すのですが、この仕掛けの場合は違います。道糸をどんなに張っても、ハリス部分は遊動式ですから。魚に強いテンションが掛かるのは仕掛けが止めのサルカン部分に到達したときで、その間にエサを飲み込んでいることが多いのです。釣れないときは道糸の張りがゆるいことを疑ってください。

5)仕掛け投入後、放置せず定期的に竿を持ち上げながらリールを5巻きくらいしてください。手前に少し引き、エサに刺激を与えるのです。エサが突然動くことに青物が反応して食ってくることもときどきあります。

6)フカセ系の釣りではロングハリスの有効性が言われますが、エレベーター仕掛けの場合、50センチ~1メートルまでの短めのハリスがロングハリスに勝ることがあります。まず、短いハリスでも意外と食いを落としませんし、エサが違和感を覚えて暴れやすいのか食いを誘うことがあります。また、後述しますが糸絡みも減ります。連発するときは短めのハリス、そうでないときはロングハリスがセオリーです。

7)エサが泳ぎ回るので仕掛けが絡んでしまうこともあります。そうすると釣れないのでなるべく絡みにくくするのも大事です。道糸を張り気味にすること、ハリスを短めにすること、ノットの端糸を短くしたりゴム管等でカバーすること、絡み防止パイプの活用などです。沈めオモリをつける場合は絡みにくくなっているか特に気を付けてください。仕掛けをシンプルに引っ掛かる場所を極力なくします。エレベーター仕掛けの道糸は垂直より水平に近い角度のほうが絡みにくいので、その点からも遠投したほうがいいです。

8)青物の急激な引きに耐えるために力がかかっても大丈夫な仕掛けにすることも大事です。よくあるスナップにシモリ玉やビーズが当たるセッティングだとギロチン式に道糸に負担がかかるので、玉なしでスナップがサルカンで止まるようなセッティングにするか、サルカン上にゴム管等を入れるほうが安心です。

9)エレベーター仕掛けは基本ちょい投げ~遠投して使います。足元~近距離のエレベーター仕掛けは絡みが増えます。その距離なら絡みにくいブッコミ仕様の仕掛けのほうがいいです。エレベータ仕掛けを遠投することで道糸の角度が浅くなり、広く浅場から深場までをゆっくり探ることができます。

10)オモリの重さは手持ちのタックルで気持ちよく遠投できる重さでなおかつ糸をしっかり張れる重さ・形状を選んでください。重すぎても軽すぎても遠投できません。竿4号5.3メートルの遠投磯竿なら25号前後、5号5.3メートルの遠投磯竿なら30号前後だといい感じだと思います。遠投磯竿のオモリ負荷を超えますので自己責任で試してくださいね。

関西に住む私の近所ではシーズンになると30号と25号のスパイクオモリ30号の六角オモリが売り切れるほど人気です。オモリの形はあまり気にする必要がありませんが、スパイク型だと引っかかりやすく糸を張りやすいのでおすすめです。ただし、根掛かりの多い場所には向きません。かなり根掛かりの多い場所は細長いホゴタイプのオモリにするのもアリです。六角型だとその中間です。飛距離UPも期待できます。軽すぎるオモリだと道糸を張りにくくなるので注意してください。道糸が太いほど風や潮流の影響を受けやすく重めの引っ掛かりやすいオモリが必要となります。ただし、重すぎて引っ掛かりやすいオモリだと、根掛かりが多くなり魚を逃がす原因になったりしますので、重くて引っかかればいいというものでもありません。自分のタックルと釣り場にあったオモリを見つけてください。初めての釣り場では数種類のオモリを持っていくといいです。

11)近距離を攻める場合は、道糸の材質はどれでもいいですが、遠投したい場合は、道糸はPEラインよりナイロンがいいです。ナイロンよりPEのほうが飛距離はでますが、PEは撚り糸のため糸の表面がすべりにくく、やわらかいために仕掛けが送り込みにくいです。また、PEですと糸絡みも発生しやすいため、エレベーターには不向きです。ナイロンと同じモノフィラメントのフロロカーボンラインを好む人もいますが、ナイロンのほうが安く、飛距離も出るためおすすめです。ナイロン糸はなるべく頻繁に巻きかえます。糸グセがつきやすく仕掛けの送り込みに影響がでるためです。リールに糸を巻く時にある程度糸ヨレを取りながら巻くと遠投がしやすくなります。また、エサを入れる前にヨリモドシとオモリだけ付けた仕掛けを最初に数投して糸を伸ばし、糸ヨレをとるのもコツです。

12)一匹釣るまでは、アワセのイメージがしにくい仕掛けです。アタリがあって糸が出てから、糸ふけをとってオモリ近くに仕掛けが到達するまではアワセが効効きません。その間に吐かれないか、とか心配もあったりします。一匹釣ったらあら不思議、案外吐かれませんし、勝手にかかってくれます。ウキ釣りより吐かれないイメージがあります。吐かれるパターンだいたい、ドラグが強めの設定だった場合と道糸の途中で仕掛けが絡んだ状態でアタリがあったときが多いです。いずれも、魚が早めに違和感を覚えたためです。そういうときは、仕掛け投入後にドラグをゆるゆるであることを確認することはもちろん、ハリスを手で伸ばしたり、ハリスを少し短めに変更したり、スナップ部分の絡みが少ない仕掛けに変更します。制限付きのエレベーター仕掛けにしている場合も違和感を早めに覚えるためかエサだけ吐かれる率は高いです。吐かれる前にかけろの精神でトレブルフックを使う手もありますね。

アタリは道糸を張って待ちますが、ドラグはやや緩めにしておきます。磯竿の穂先にお辞儀をさせつつ、オモリが動かない状態で、糸がギリギリ出ないドラグ設定が適切です。ヒットでドラグがジーッと音を立ててでたら慌てずにベールをフリーにして送り込みます。勢いよく糸が出ることを確認し、スプールを押さえてアワセを入れてます。魚が掛かったら、ドラグを締めて、なるべくポンピングを控えつつ巻きます。糸のたるみからくるバレを防ぐためです。アタリのあとに糸の出がゆっくりになったり止まったりしたときは、魚が方向を変えたり止まったり吐き出したり等が考えられます。急いでドラグを締めてベールを戻して巻いていき、魚の感触があればアワセを入れます。エレベーター仕掛けの場合、手元にアタリが反映されるまで時間がありますので、ウキ釣りやフリー仕掛けのように釣り人側であまり長い時間糸を送り出す必要はありません。

13)「エサが潜らないと」いう声があったので、エサを沈める方法をまとめました。よければこちらを御覧ください。「エレベーター仕掛け」でエサが潜らないときのワザ14選【泳がせ釣り】

余談)ちなみに、慣れたら糸の出具合でかかった魚のサイズが推測できます。60センチ台…サーッとやや大人しく糸が出ていきます。70センチ台…最初はかなり勢い良く糸がでますが、途中から勢いが下がったりします。80センチ台…勢いよくノンストップで糸がでます。90センチ以上…はちゃめちゃな勢いで糸が放出されてスプールの糸を持っていきます。もちろんノンストップ。魚の引きの強さは魚の全長より体重(筋肉量)のほうが比例しているでしょうから、あくまで推測です(笑)。

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