初心者でも堤防から手軽にブリなどの大物が釣れる泳がせ釣り。
泳がせ釣りの仕掛けはいくつかありますが、ウキを使う「ウキ釣り」仕掛けは特に人気が高いです。
ウキがズボッと勢いよく沈んだときのワクワク、ドキドキ感は他の釣りではなかなか味わえない楽しさがあります。
いざ釣具屋に踏み込んだとき、面食らうのは多種多様な仕掛けの数でしょう。初心者にとってどの仕掛けを選んで良いのか迷うことも多いはずです。
今回は、市販の泳がせ釣りの「ウキ仕掛け」について、各社製品の特徴を挙げながらおすすめの商品をランキング形式で紹介します。
ブリ狙いの場合のランキングです!
泳がせ釣りの「ウキ仕掛け」の選び方
クッションゴムは必要?
クッションゴムは泳がせ用の市販ウキ仕掛けのほぼ全てに付属します。ゴムが伸びて青物の強烈な引きを吸収してくれます。しかし、ナイロンラインを道糸にする場合はなくても構いません。ナイロンラインが伸びて衝撃を吸収してくれるからです。個人的には、なくても大丈夫なので使いません。ただし、細ハリスを極めたい人や、海上釣堀用やショアジギングロッドなど硬い竿でされる場合はあったほうがいいかもしれません。
泳がせ釣りの「ウキ釣り仕掛け」を購入するときに見るポイントは3つです。
- 1)針の大きさと形状
- 2)ハリスの太さ
- 3)ウキのタイプ
このうち、「針の形状とサイズ」が一番大事で、次に「ハリスの太さ」、「ウキのタイプ」と続きます。
順番に説明します。
1)針の大きさと形状の選び方
針の大きさ
ブリの口に掛かりやすい形状とサイズの針を選ぶ必要があります。
結論から言えば、伊勢尼針の13号前後を選べば大丈夫です。
なぜ伊勢尼13号?
堤防用のブリ狙いの現行市販仕掛けを全種類調べました。各メーカーで使われている針サイズをがまかつの伊勢尼に換算してみたところ、平均的にがまかつ伊勢尼の12~13号が使用されていました。また、個人的には伊勢尼13号前後でバラしがほぼなくなり、実績もあるのでおすすめしています。
針の大きさは「大きすぎず小さすぎない」ことが大事です。
・針の軸が太すぎる、重すぎる…エサにダメージを与えやすく釣果を落とす
・針の軸が細すぎる、小さすぎる…針が伸ばされたり、バラして釣果を落とす
なお、針の形状は「伊勢尼」でもメーカーごとに多少異なりますが、サイズ感はほぼ同じです。
針の形状
がまかつの市販仕掛けでよく使われる針は「伊勢尼」「真鯛王」「チヌ」「ヒラマサ・ブリ王」です。
このうち、「ヒラマサ・ブリ王」は海上釣堀向きの太軸設定なので除くとして、「伊勢尼」なら12~14号、「真鯛王」なら11~12号、「チヌ」なら8号~9号がおすすめです。
2本針という選択肢
エサのサイズが大きく、20センチを超える場合は、1本針だとフッキング率が落ちる場合があります。そのときは、2本針やルアー用のトレブルフックも検討してみてください。
2)ハリスの太さの選び方
ハリスは、魚の引きに耐えられる強さが必要です。狙う魚のサイズによって太くします。
・ブリ60センチクラス狙い…ハリス6号
・ブリ80センチクラス狙い…ハリス8号
10センチあたり1号と考えるとわかりやすいです。
ブリより引きが強いヒラマサ・カンパチを相手にする場合や根ズレがある場所で釣りをするなら太めを選択します。
3)ウキのタイプの選び方
ウキは2種類あります。
・「中通しタイプ」…トラブルが少ない
・「管付きタイプ」…ウキの付替えがしやすい
構造上トラブルが少ない「中通しタイプ」がおすすめです。
形状は王ウキ~細長いタイプまで様々ですが、細長くスリムな形状のほうが、水中での引き抵抗が少なくなるためエサを吐かれにくくなるメリットがあります。
結構、個人個人の好みがありますので、いろいろなウキを試すと楽しいですよ。
余浮力の設定
「ウキの浮力」ー「オモリの重さ」を「余浮力」といい、堤防の泳がせ釣りでは2号~3号程度に設定する人が多いです。これが小さすぎると、波風が強い場合や、エサが暴れるとウキが沈んでしまい、大きすぎると魚が違和感を感じて吐き出しやすくなります。
ちなみに、波があまりない海上釣堀だと感度重視で余浮力は極力少なく設定します。
1位 がまかつ「遠投泳がせのませパーフェクト」
【総評】 初心者おすすめ度 ★★★★★
おすすめの1位はがまかつ「遠投泳がせのませパーフェクト」です。
この仕掛けは王道の泳がせ釣り用「ウキ仕掛け」です。
針は釣り針のトップブランド、がまかつの「真鯛王」を使用しています。この針は、伊勢尼針より短軸・太軸仕様です。短軸なのでフッキング率のアップが期待できます。大型の魚にも伸ばされにくい針です。
「真鯛王」は真鯛針ですが、万能針「伊勢尼」の派生なので青物用として十二分に活躍できます。
優れているのは針だけではありません。このウキもスグレモノで、中通し式のながらずんぐりむっくりの棒ウキタイプで、利便性が高い自立式です。仕掛けを自作するようになってもこのウキはそのまま使う人も多くいます。
初心者が使うだけですぐに玄人に追いつける仕掛けです。
おすすめのサイズ
ブリ狙いであれば針サイズは11号12号を選びます。
※「真鯛王」11~12号は「伊勢尼」13号相当です。
針 | ハリス |
---|---|
真鯛王 8号 | 4号 1m |
真鯛王 9号 | 5号 1m |
真鯛王 10号 | 6号 1m |
真鯛王 11号 | 6号 1m |
真鯛王 12号 | 7号 1m |
この仕掛けは1本針のみですが、20センチを超える大きなエサを使う場合は2本針にするほうがフッキング率が上がります。
なお、針にはエサズレ防止玉を付けて針のズレを防げばさらに万全です。
おすすめは「東邦産業ケイムラ玉ソフト1号」です。
2位 ハヤブサ「ちょいマジ堤防 青物泳がせウキ釣りセット」
ハヤブサHP メーカー商品ページから引用
【総評】 初心者おすすめ度 ★★★★
ハヤブサ「堤防 青物泳がせウキ釣りセット」はオーソドックスなウキ釣り仕掛けです。
他の製品と比べるとかゆいところに手が届く仕様になっています。
針とハリスのバランスは基本に忠実です。針にはエサズレ防止玉が搭載されています。
ポイントはウキです。ケミホタル搭載可能なので、マズメの薄暗い時間帯で活躍します。このウキはオーソドックスなカン付きウキなので、「飛ばしサビキ」などウキを使ったアジ釣りにも使える汎用性の高いウキとなっています。
ウキが8号、オモリが4号であり余浮力4号なので大きめの活餌にはいいでしょう。しかし、小型のエサには負担が大きくなる可能性があります。
ハリスは80cmなので、短すぎではないですが、短かめなので活性の高いとき用のセッティングとなっています。
おすすめのサイズ
ブリ狙いであれば基本はLサイズ(伊勢尼12号&ハリス7号)で問題ありません。80センチクラスのブリでも対応できます。
メータークラス狙いの場合や、障害物が気になる場所やエサが大きい場合ではLLサイズを選ぶようにしましょう。
針 | ハリス |
---|---|
M ハヤブサ伊勢尼10号 | 5号 |
L ハヤブサ伊勢尼12号 | 7号 |
LL ハヤブサ伊勢尼14号 | 10号 |
替え針は?
このエレベーター仕掛けの替え針でOKです。
3位 オーナーばり「セット一発泳がせのませ」
画像はオーナーばり 商品ページ
【総評】 初心者おすすめ度 ★★★
オーナーばり「セット一発泳がせのませ」は障害物が多い場所や引きが強い対象魚に向いた仕掛けです。
針のサイズのわりにハリスが太いので、障害物周りで釣りをしたい人やヒラマサ・カンパチなどの引きが強い魚を対象としたい人向けの仕掛けです。
トラブルの少ない中通しウキなのもGoodです。ハリスが1.5メートルと長めの設定のため、ロングハリス派にはうれしい仕掛けです。
おすすめのサイズ
おすすめは針8号サイズです。オーナー針のチヌ針8号は、伊勢尼13号程度です。
針 | ハリス |
---|---|
オーナーチヌ針(金)4号 | 3号 |
オーナーチヌ針(金)5号 | 4号 |
オーナーチヌ針(金)6号 | 5号 |
オーナーチヌ針(金)7号 | 8号 |
オーナーチヌ針(金)8号 | 10号 |
チヌ針なので、ヒネリがあって掛かりはよいとされます。ただし、貫通力が低下するので、結構好みです。個人的にはあまり差は感じませんので好みだと思います。
ヒネリの向きを気にしてエサを付けてくださいね。
4位 ハリミツ「青物のませ 完全セット」
【総評】 初心者おすすめ度 ★★★
ハリミツの「青物のませ 完全セット」はショアジギング用タックルで泳がせ釣りをしたい人に向いた仕掛けです。
全長8メートルの仕掛けで、道糸と仕掛けを結束するだけでOKという手軽さがいいですね。
仕掛け先端にチチワがついていますが、PEラインユーザーならFGノットなどの結束強度が高い方法で結ぶことを推奨します。
針は強いヒラマサ針で若干太いハリス設定です。ショアジギングの硬めのタックルである程度強引にやりとりしても大丈夫です。
ヒラマサ・カンパチなどの引きが強い魚を対象としたい人や障害物周りで釣りをする人、大物狙いの人向けの仕掛けにもなります。
おすすめのサイズ
おすすめは針13号サイズです。エサが小さい場合は12号サイズでも良いと思います。
針 | ハリス |
---|---|
ヒラマサ(白)11号 | 6号 |
ヒラマサ(白)12号 | 8号 |
ヒラマサ(白)13号 | 10号 |
海上釣堀用のウキ仕掛けとの違い
今回紹介したのは「堤防用」のウキ仕掛けです。店頭には「海上釣堀用」のウキ仕掛けも並んでいます。両者の違いは何でしょうか。
海上釣堀は波止場より波風が穏やかでスレた魚が多い特徴があります。そのため、海上釣堀用の仕掛けは繊細なアタリを少ない余浮力で表現する特別仕様のウキとオモリを搭載した仕掛けとなっています。堤防では使いにくいのであまりおすすめしません。
番外編 がまかつ「堤防大物 ウキ胴突仕掛」
番外編で、がまかつの変わり種仕掛けを紹介します。
画像は がまかつ商品ページ から
【総評】 初心者おすすめ度★★
がまかつ「堤防大物 ウキ胴突仕掛」はウキ仕掛けと胴付き仕掛けのミックス仕掛けで、ウキのアタリを楽しみたいけれど、釣り場が混雑している場合におすすめの仕掛けです。
エサへの負担が高いので、底付近に魚がいる場合に有効です。
サイズは、針12号がおすすめです。針10号でもいいと思います。
針 | ハリス |
---|---|
がまかつ真鯛王8号 | 4号 |
がまかつ真鯛王10号 | 6号 |
がまかつ真鯛王12号 | 8号 |
新しい仕掛けを試したい人にはいい仕掛けですね。
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