他の候補との比較
今回は以下のラインナップを比較します。
- 「25セフィアXR」……セフィアシリーズ最上位機種
- 「23セフィアSS」……セフィアシリーズ中位機種(本機)
- 「22セフィアBB」……セフィアシリーズ下位機種
- 「24ヴァンフォード」…「23セフィアSS」と同価格帯の汎用機
機能比較(材質以外)
まずは、材質以外のリールの「機能」を比較します。

セフィアのC3000Sとヴァンフォードの2500Sはどちらもエギングに使用される番手ですが、この2つの番手の違いはドラグのパワーにあります。実用ドラグ値が低い2500S(2Kg)のほうが繊細なドラグ調整が得意です。一方、実用ドラグ値が高いC3000S(3.5Kg)は、広いドラグ調整幅を急激に変化させるラピッドファイアドラグと相性がよいです。
インフィニティテクノロジー
■24ヴァンフォード・25セフィアXR(あり)
「22ステラ」から搭載が開始されたインフィニティテクノロジーたち。「24ヴァンフォード」とそのカスタム機である「25セフィアXR」には、「インフィニティクロス」、「インフィニティドライブ」、「アンチツイストフィン」、「デュラクロス」の4つの機能が搭載されています。
これらの機能をざっくりいえば以下の通りです。
- インフィニティクロス:耐久性がアップしたギアデザイン
- インフィニティドライブ:高負荷でも滑らかに巻けるシャフト構造
- アンチツイストフィン:ライントラブルを低減するフィン構造
- デュラクロス:なめらかかつ高耐久のドラグワッシャー
■23セフィアSS・22セフィアBB(なし)
一方、「23セフィアSS」や「22セフィアBB」は前世代の「20ヴァンフォード」や「21アルテグラ」ベースのリールであり、タイミング的にこれらの最新機能は搭載されていません。
ただ、エギングでこれらの機能がすべて必要かどうかは議論が分かれます。今回の最新機能は全体的に耐久性重視の機能であり、エギングはどちらかといえば耐久性や負荷をあまり気にしなくてよい釣りだからです。
とはいえ、この中で「アンチツイストフィン」だけは頻繁にエギを操作するエギング向けの機能ですので、あったほうがよい機能でしょう。
ボールベアリング
機種ごとに、ボールベアリング(BB)の搭載数が少しずつ違います。
基本的にボールベアリングは多ければ性能アップが望めます。事実、高級になればなるほどスピニングリールには多くのボールベアリングが搭載されます。
| ボールベアリング 搭載箇所 (主な効果) | 25セフィアXR | 23セフィアSS | 22セフィアBB | 24ヴァンフォード |
|---|---|---|---|---|
| メインギアの左右 (巻き心地UP) | 2個 | 2個 | 2個 | 2個 |
| ピニオンギアの上下 (巻き心地UP) | 2個 | 2個 | 2個 | 2個 |
| ラインローラー (ライントラブル低減) | 1個 | 1個 | 1個 | 1個 |
| スプール支持部 (ドラグ性能UP) | 2個 | 2個 | ー | ー |
| ハンドルノブ (巻き心地UP) | 2個 | ー | ー | 2個 (DHは4個) |
| 合計個数 | 9個 | 7個 | 5個 | 7~9個 |
■22セフィアBB(5個)
まず、下位の「22セフィアBB」には5個のボールベアリングが搭載されています。メインギアの左右とピニオンギアの上下は巻き心地に直結する大事な箇所です。またラインローラーのボールベアリングによって、糸ヨレを効果的に低減させることができます。これらは中級クラスのリールにはあってほしい基本の箇所です。
■23セフィアSS(7個)
これらの基本箇所に加え、中級機の「23セフィアSS」には、スプールの内部に2個のボールベアリングを追加した「リジッドサポートドラグ」が搭載されています。これによりドラグがよりなめらかに出るようになります。この価格でリジッドサポートドラグが搭載されるのは珍しいですが、エギングではイカの身切れを防ぐために巻き心地よりドラグ性能が優先されますから理にかなっています。
■25セフィアXR(9個)
さらに、最上位の「25セフィアXR」にはハンドルノブ部に2個のボールベアリングが搭載されます。これによって主に低負荷時の巻き心地のアップが期待されます。エギングで水中の情報が少しでも欲しい場合には有利にはたらきます。また、他のルアーフィッシングにも使いたい場合はリトリーブ感度の向上に役立ちます。
■24ヴァンフォード(7個~9個)
「24ヴァンフォード」のシングルハンドルモデルでは「23セフィアSS」と同じ7個のボールベアリングが搭載されています(ダブルハンドルなら9個搭載)。ただし、搭載箇所が異なります。24ヴァンフォードは巻き心地を重視するためにハンドルノブに2個のボールベアリングが搭載されています。代わりに、ドラグ支持部にはボールベアリングがありません。ドラグ性能より巻き心地を重視するルアーフィッシング全般で活躍するモデルです。
ハンドルノブへのボールベアリング追加は簡単におこなえます。「23セフィアSS」は「25セフィアXR」と同等のBB9個へカスタマイズ可能です。
マグナムライトローター
シマノの汎用スピニングリールには、従来の「コアソリッドシリーズ」と、軽量・低慣性がウリの「MGLシリーズ」(旧クイックレスポンスシリーズ)があります。「マグナムライトローター」はMGLシリーズに搭載されるローターです。これは、軽量かつ左右非対称の形状によって、すぐに止まる=低慣性を目的としたローターです。
■25セフィアXR・23セフィアSS・24ヴァンフォード(あり)
MGLシリーズの機種では、マグナムライトローターが搭載されています。エギやルアーなど操作を重視する釣りでは、この巻き出しが軽く、ピタッと止まる低慣性なローターが活躍します。
■22セフィアBB(なし)
「22セフィアBB」はコアソリッドシリーズの「21アルテグラベース」のリールなので、唯一MGLシリーズではありません。どちらかと言えば、高慣性を活かした定速巻きや高速巻きを得意とするローターです。エギング以外の他のルアーフィッシング用途には良いでしょう。
材質の比較
最後に、リールのパーツに使われる材質を見てみましょう。
材質の差よって強度・剛性・軽量さが変わります。


ローターはボディの上に載るハンドルを回して回転する部分。
ベール(ベールアーム)は糸を誘導する針金状の部分。
スプールリングはスプールエッジを構成するパーツ。
画像出典:シマノHPから画像改変
リールに使用される素材の重さに対する強度(比強度)や重さに対する変形のしにくさ(比剛性)は、おおよそ下記の通りだと考えられます。
- ボディ・ローター:マグネシウム > アルミニウム > CI4+ > 高強度樹脂
- ベール:チタン > ステンレス
※素材には様々な種類があり、特に金属の合金は特性がまちまちです。リールの価格からの推測も入れています。(参考:比強度の一覧表、参考:マグネシウムの基礎知識、「マグネシウム合金」という素材)
ボディ材質
■全機種(CI4+)
「23セフィアSS」をはじめ、今回比較しているリールのボディにはCI4+が採用されています。CI4+はカーボン素材が入った樹脂素材です。一般的に金属製ボディより剛性は落ちますが、軽量さを重視したいリールに適しています。

ローター材質
■25セフィアXR・23セフィアSS・24ヴァンフォード(CI4+)
「23セフィアSS」をはじめMGLシリーズのローターはCI4+製です。エギの操作性がアップします。
■22セフィアBB(高強度樹脂)
一方、コアソリッドシリーズの「22セフィアBB」のローターは高強度樹脂製です。CI4+より重い素材なので、軽快さが落ちます。

ハンドル材質
■23セフィアSS・22セフィアBB・24ヴァンフォード(アルミニウム)
「23セフィアSS」などには軽くて頑丈なアルミ製のハンドルが採用されています。これはシマノ製スピニングリールのハンドルでは標準的な素材です。ちなみに、汎用機最上位のステラもアルミ製のハンドルです。
■25セフィアXR(CI4+)
一方、「25セフィアXR」ではCI4+製のハンドルを採用することで軽量さをアップさせています。
ベール材質
■25セフィアXR・23セフィアSS・24ヴァンフォード(チタン)
「23セフィアSS」などにはチタン製のベールが採用されています。チタン製のベールはステンレスより軽量であることから、低慣性ローターが特徴のMGLシリーズで主に採用されています。ローターの軽快さに一役買っています。シマノのリールでも最上位のベールとなります。
■22セフィアBB(ステンレス)
一方、「22セフィアBB」はステンレス製のベールなので、チタン製より重くなり、ローターの軽快さは一段落ちます。

用途別 おすすめ機種
用途別に各リールのおすすめケースを紹介します。
「25セフィアXR」が向いている人
「25セフィアXR」はこだわり派のエギンガーにおすすめです。インフィニティループ(超密巻)以外のインフィニティテクノロジーが搭載されているうえ、イカの身切れを防ぐリジッドサポートドラグが搭載されているうえ、軽量なCI4+製のハンドルが搭載されており、エギングで必要なものを詰め込んだ機種となっています。さらに、ハンドルノブにボールベアリングが搭載されており、巻き心地も優れた9BB仕様です。
懸念点をいえば価格ですが、エギングで必要とされる最新機能が試したければ、「25セフィアXR」をおすすめします。
一番人気はC3000Sか
「22セフィアBB」が向いている人
「22セフィアBB」は、安価にエギングを始めたい人におすすめです。特に安価にダブルハンドルを使いたい人にはもってこいのリールです。また、ローターが高慣性なので、エギング以外に巻きの釣りを兼用したい人にも向いています。
懸念点を言えば、他の候補と比べると重量がやや重くなることと、ローターが高慣性なのでエギング用途としては他の候補より快適さは落ちる点です。また、本機はドラグ性能はリジッドサポートドラグ非搭載機なので、ドラグ性能は普通です。
インフィニティテクノロジー搭載前の世代であり、インフィニティテクノロジーを使用したい場合は「25アルテグラ」も十分候補になるでしょう。
一番人気はC3000SHG
「24ヴァンフォード」が向いている人
「24ヴァンフォード」はエギング以外のルアーフィッシングをメインにしたい人におすすめです。インフィニティクロス、インフィニティドライブ、アンチツイストフィン、デュラクロスといった最新のインフィニティテクノロジーが搭載されています。
ハンドルノブにはボールベアリングが2個搭載されています。エギングのようなテクニカルな釣りだけでなく、巻き心地の滑らかさを活かしたリトリーブ中心の釣りにも抜群に良いです。一台買ってしまえば、ライト系のルアーフィッシングの多くに使えるのが嬉しいところです。
懸念点を言えば、リジッドサポートドラグが非搭載であるため「23セフィアSS」よりドラグ性能が劣る点です。
エギングにも使えるオールラウンドモデル

「23セフィアSS」が向いている人
「23セフィアSS」はコスパよくエギング特化のリールが欲しい人に向いています。「CI4+」による軽量化で感度向上、「リジッドサポートドラグ」によるドラグの滑らかさで身切れを防ぎ、「マグナムライトローター」でエギの操作性アップ、などエギング上級者にも満足できる機能が満載です。
懸念点を言えば、現バージョンはインフィニティテクノロジーが非搭載であることです。これらはエギングに必須の機能ではありませんが、アンチツイストフィンはエギングに向いている機能です。なお、ハンドルノブにボールベアリングがありませんが、これは追加可能です。
ちなみに、次期「セフィアSS」は「24ヴァンフォード」ベースになると考えられ、登場は前回と同じ周期なら2027年になると予想されます。
人気のC3000S
「23セフィアSS」購入ガイド
最後に、23セフィアSSの番手の選び方について紹介します。
製品ラインナップ
23セフィアSSの製品ラインナップは1つのボディ・ローターサイズで、全4機種です(下表)。


DH=ダブルハンドル
HG=ハイギア
C=コンパクト(2500番ボディに3000番スプール搭載)
C3000S【エギング標準機】
C3000SはPE0.6号200メートル巻きです。2500番のスプール径で飛距離を確保できます。ノーマルギアで最大巻上長78センチ。糸の巻き過ぎを防ぎ、レンジコントロールがしやすいです。スローな釣りにも適します。最初の一台はコレを買っておけばOKです。
C3000SDH【エギング標準ダブルハンドル機】
C3000SDHはC3000Sをダブルハンドルにしたものです。ダブルハンドルによって、ハンドルのバランスが取れるためシャクった後のハンドルの回転を防ぎ、エギを極力動かさずに使えます。ただし、ダブルハンドルのために10グラム自重が増えます。ハンドル長は45ミリであり、シングルハンドルより5ミリ短いぶん、巻き上げ力は若干落ちます。
C3000SHG【ハイギア仕様】
C3000SHGはC3000Sをハイギアにしたものです。最大巻上長89センチで、糸フケの高速回収が可能です。ハンドルをノーマルギア機より5ミリ長くしてケアしており、ハイギアゆえの巻き重りはほぼ感じないはずです。スピーディーなアクションで手返し良く探りたい場合に最適な一台です。
C3000SHGDH【ハイギア仕様ダブルハンドル機】
C3000SHGDHはC3000SHGをダブルハンドルにしたものです。ハイギアなのでハイテンポな釣りに向いています。ハンドル長が45ミリであり、ラインナップ中で最も巻き上げ力は小さいです。ただし、その分リトリーブ感度に優れます。
エギングではダブルハンドルを愛用する人も多く、セフィアシリーズにはダブルハンドルモデルがラインナップされています。


「見た目がカッコいい」という理由で選ぶ人もいますが、ダブルハンドルにはメリットがあります。
- 2つのハンドルがバランスして、ロッドを大きくしゃくった際に回転しにくい
- ノブが2つあるのでノールックでつかみやすい
- シングルハンドルよりハンドルが短いのでレンジキープ系によし
エギングでもシングルハンドル派は多いです。それはシングルハンドルにもメリットがあるからです。
- 軽量なため、感度や操作性が向上
- ダブルハンドルよりハンドルが長いので巻き上げ力がある
ぶっちゃけ、好みなので、自分にあったハンドルを探してみてください。
なお、シングルもダブルもハンドルには互換性があるので、シングルハンドルモデルを買った後にダブルハンドルのパーツを買うなど試してみるのもいいと思います。
ちなみに、23セフィアSSのハンドルだけを注文すると、シングル:6,050円、ダブル:6,490円でした(シマノサポート)。セフィアXRの場合と比べるとかなりリーズナブルです。後から買い足すのもアリでしょう。
人気番手
Amaozonでのレビュー数を基にした人気ランキングです。
| 順位 (レビュー数) | 番手 |
|---|---|
| 1位(8) | C3000SDH |
| 2位(7) | C3000S |
| 2位(7) | C3000SHG |
| 4位(5) | C3000SDHHG |
差はわずかですので、順位は入れ替わる可能性がありますが・・・
1番人気は「C3000SDH」です。ノーマルギアのダブルハンドルはハンドルがシングルハンドルより短いぶん、よりレンジキープ力にすぐれます。
2番人気は「C3000S」です。21セフィアXRでは1位だった番手です。上級者に選ばれる傾向があるのかもしれません。
2番人気(同率)は「C3000SHG」です。ハイギア仕様は22セフィアBBで人気でした。入門者はハイギアを好む傾向があるかもしれません。
4番人気は「C3000SDHHG」です。4位とはいえ、微差です。スピーディーにガンガン攻めたい人用です。
一番人気のC3000SDH
スペック詳細
「23セフィアSS」のスペックの詳細は下表の通りです。
・表はスワイプ/キーボード(←/→)でスクロールできます。
・※は非公式データです。
| 品番 | スプール径 /ストローク | ローター サイズ ※ | ボディ サイズ ※ | ギア比 | ドラグ力 | 自重 | 糸巻量 PE | 最大巻上長 (ハンドル1回転) | ハンドル長さ | トルク比 ※ | ハンドルノブ ※ | ベアリング数 BB/ローラー | 本体価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C3000S | 47mm /17mm | ♯2500 | ♯2500 | 5.3 | 実用3.5kg 最大9kg | 190g | 0.6号200m 0.8号150m 1号120m | 78cm | 50mm | 40.3% | EVAラウンド型 | 7/1 | 28,200円 |
| C3000SDH | 47mm /17mm | ♯2500 | ♯2500 | 5.3 | 実用3.5kg 最大9kg | 200g | 0.6号200m 0.8号150m 1号120m | 78cm | 45mm | 36.2% | EVAラウンド型 | 7/1 | 30,900円 |
| C3000SHG | 47mm /17mm | ♯2500 | ♯2500 | 6 | 実用3.5kg 最大9kg | 190g | 0.6号200m 0.8号150m 1号120m | 89cm | 55mm | 38.8% | EVAラウンド型 | 7/1 | 28,200円 |
| C3000SDHHG | 47mm /17mm | ♯2500 | ♯2500 | 6 | 実用3.5kg 最大9kg | 200g | 0.6号200m 0.8号150m 1号120m | 89cm | 45mm | 31.8% | EVAラウンド型 | 7/1 | 30,900円 |
































































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